常任理事会だより

― 1996年度 (第?号) ―

発行日 1997年4月23日(水)

発行 所沢高校PTA常任理事会

臨時常任理事会 1997年4月19日(土) / 10:00〜12:30 / 場所:被服室

 今年度の入学式に関して臨時常任理事会が開かれました。この席で、校長先生
に保護者への説明会を開くよう要請しました。開く予定はないとのことでしたの
で、先にお知らせしましたとおり、PTA主催で開催することになりました。校
長先生には、出席を強く要請しています。多数ご出席お願い致します。

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      │    入学式についての説明会       │
      │ 日時:4月25日(金)午後6時半     │
      │ 場所:視聴覚室              │
      └──────────────────────┘

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話し合いの概要

P:一年生の保護者。新入生と保護者は30分も待たされた上、校長先生達があ
  の様に先生や親を無視した様な形で入学式を始められた事に不満の声が多い。
  学校側からどうしてそうなったかの文書が当然出ると思っていたがそれもな
  い。先ず、新入生と保護者にきちんと説明する事が第一にやるべき事ではな
  いでしょうか。
校長:PTA活動は本校教育の充実・進展をはかる事を目的とするとあり、その
  ような活動をされていると認識する。学校のいろいろな運営に関する事は学
  校にお任せ戴きたいということ。現在スムーズに教育活動を行っています。
  入学式では厳粛な部分に欠けるところもありましたが、入学式は無事終了し
  たと考えています。厳粛でない部分があったので当日新入生の保護者の皆さ
  んにはそういう部分については校長として残念である、申し訳ないというよ
  うなお話を式が終わったあとにしました。
P:みんなよく聞えなかったのに説明は終わっているからと言われても父母は納
  得できません。文書で考えを表明していただきたい。
校:PTAのこのような定期的な集まりの機会に、必要があれば話をしていきた
  い。
P:役員以外の人には情報が提供されない。一人一人がきちんとした対応をして
  欲しいと願っています。
P:説明会の場を持とうと考えていらっしゃらないということですか。
校:はい、特別には。
P:文書を出すこともないのですか。
校:・・・・・
P:新しい校長先生に期待しましたが、期待に反しました。状況説明をするので
  すか、しないのですか。
校:考えていません。
P:必要ないということですか。
校:先ほど申し上げた対応でいきたい。
P:入学式に対する校長先生の認識と一般の保護者の認識が違うように思われま
  す。
P:事実を確認したい。PTAとしては、前校長先生と生徒達、先生方、保護者
  がそれぞれに話し合いを持って、例年通りの卒業式が行われることになった
  経緯のわかる資料を添えて、会長から入学式を例年通り行って欲しいとの申
  し入れをしました。校長先生と先生方との話し合いも平行線のまま、生徒達
  も納得しないまま、校長先生、教頭先生、事務室長の3人で入学式が始めら
  れた。演台上にスタンド式の小さな日の丸がポンと置かれ、君が代は教頭先
  生がしっかりと抱いておられたラジカセから開式の言葉の直後“国歌斉唱”
  の言葉も待たずに流された。
校:細かいことについて認識すべきことではない。
P:呼名は今年は返事をしなくてもいいことになったのですか。
校:学校の中で起こっていることなので、学校に任せて戴きたい。
P:子ども達の教育の主権者は本来親であって、学校に委託して、教員が代行し
  ているという論理は、先生方は皆認識されていると聞きました。親は、学校
  で行われたことに対して発言する権利があると思う。
P:先生方により呼名をやり直したことで、親達の不満はある程度解消できたと
  思う。学校で説明会ができないのであれば、PTAとしてやりたい。
P:学校の中のことは学校にお任せ下さいとはどういうことですか。校長先生だ
  けがすべてをやっている訳ではないでしょう。
校:最終的には校長が責任者ということです。
P:教育の場として学校があるわけで、学校にすべてを任せている訳ではない。
P:PTAというのは、県の公教育に対して下でもなく、上でもない、並立して
  いるものであるという事を県の高校教育担当の方に確認しました。つまり、
  それぞれの立場で協力し合っていくべきもので、決して学校の行事等の手伝
  いをするだけのものではありません。また、文部省でも学校の教育に問題を
  感じたら保護者から是正するよう言っていく事ができるとの発言も聞いてい
  ます。もし、その点誤解されているのでしたら、正して欲しい。
校:・・・・・
P:子ども達の教育環境に関わる問題でされば発言の自由はあるし、意見を言え
  る立場にあると認識しています。
P:所沢高校の子ども達は自分で自分の進路を切り開く力を持っているし、何が
  大事で何が大事でないか判断する力を持っている。先生達も、自由に発言で
  きるような場が保障されているから、子ども達を管理しないで、じっと待っ
  ていてくれる。所高とはどういう高校なのか――からよく考えて欲しい。
P:意見交換をして、食い違いがあったら歩み寄ろうという意志はあるのですか。
  話し合いを持って欲しい。考え方を示して欲しい。
校:本校の校長とPTA役員ということで、それぞれの立場が違うのだから意見
  を摺り合わせると言っても難しい事だと思う。
P:その様な姿勢が今度の入学式の失敗でもあるのではないでしょうか。何とか
  ひとつの道を探さないとこれからもこういう事が起こり得えます。
P:日の丸・君が代に反対して言っているのではありません。今まで生徒達が話
  し合いを大事にしている事を保護者は後押ししている。そこの部分をつかん
  でいなかったのですか。引継ぎを受けていなかったのですか。
P:生徒会の子ども達は今まで所高で大事にしていたことがないがしろにされた
  ことに対し、校長先生の判断だけで動かされる所沢高校であってはならない
  と抗議をしたのだと思う。その辺を分かっていただいているのでしょうか。
校:・・・・・
P:子ども達の昨年度の卒業式に対しての総意はどう作られたかご存知でしょう
  か。所高では3年卒業準備委員会が3年担任団の先生方と一緒に卒業式の企
  画などに加わる制度がきちんとできています。委員会で取ったアンケートの
  意見を基にホームルームで話し合い、全クラスで例年通りの卒業式をという
  結論になりました。ところが、前校長先生が「卒業式で日の丸・君が代を実
  施する」と表明されましたので、子ども達自身もこの事について勉強し、校
  長先生と何回も話し合いました。それでも総意は変わらなかった訳です。抗
  議をした子ども達の行動はこの結論を背中に背負っていての行動という事を
  理解して戴かないと今度の事を把握できないのではないでしょうか。
校:だいたい把握しています。生徒会の役員が来た時も言っていました。
P:把握していたにもかかわらず、どうして入学式であのような事をしたのか不
  思議でなりません。
P:厳粛な入学式をやりたかったとはとても思えません。生徒達に国旗・国歌を
  敬愛できる人間になって欲しいから行うと言っていましたが、あれではとて
  もそういう気持ちになるとは思えません。どうしてそうまでしてやらなけれ
  ばならないのでしょうか。
P:上からものを言うのではなく、子どもの気持ちが解って、子どもの目の高さ
  で物事を考えましょうと文部省が言っている。所高の生徒の新聞のアンケー
  トでも式は厳粛な方が良いのでは、という問いに対して、今まで通り自由で
  良いと答えている。理由は自分達で作ってきた所高生活なのだから最後まで
  所高らしくやりたい。形式を重んじ過ぎる傾向が日本の社会にあるので少し
  づつ変えていくべき。形式を重んじた式はどこでもやっている。個性を重ん
  じている校風を持っているのだから自由にするべき。自由な校風すごいと思
  う、これを伝統として残していきたい。心から感謝する式は形式に捕らわれ
  ず、自分達の手で作り上げるもの。これはまさに文部省が言っている新学力
  観というものです。
P:式をきちんと進めなければならない責任者は校長先生ですね。校長先生の判
  断に問題はなかったのでしょうか。責任を感じて戴きたい。これからは所高
  を更によく理解して戴いて判断をきちんとして戴きたい。
校:今回も生徒会の生徒と意見を交換しました。これからも生徒の言うことに聞
  く耳を持たないとは言っていません。生徒の考えていることすべてが通るも
  のではない。話は聞くが判断は我々の方でしていきます。そういうようなこ
  とも指導していくという、ひとつの大事な部分だと思う。
P:いいなりになるような人間を育てる所高では困ります。そういう親の願いを
  把握し、それに応える努力をするのが、教師の責任であり、校長先生は頑張っ
  て戴きたい。
P:入学式、卒業式がどういう形であれば良いか、どうすれば国旗・国歌を敬愛
  できるのかという話し合いも必要でしょう。一つの案ですが、入学式、卒業
  式運営の主体を教師の側から生徒達に移して、生徒達の企画・運営に任せて
  みたらどうでしょうか。セレモニーの企画・運営を体験させることも、教育
  に大切なことだと思います。
P:確認したい。これまでの話を聞かれて、説明会を開いて戴けるのでしょうか。
P:結果として入学式があのようになった責任はあるはずです。
校:責任はあると思っています。
P:何らかの説明をしないと前に進みません。
P:10日間も何もしていないではないですか。うわさが広がり、親も子も困っ
  ています。
P:校長先生が説明会を開かないのでしたら、PTAで4月25日に行うことを
  考えています。校長先生に是非出席して戴きたい。
T:今までPTAから要請があった場合、拒否した管理職はいません。
P:PTAとして保護者の不安を取り除くために、全力を尽くします。

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 尚、一年生の保護者の方には昨年度の卒業式に対するPTAの活動をご理解戴
けるよう、理事会だより等の資料を同封致しました。

 この「常任理事会だより」には、何年度の何号かの記述はありませんでしたが、  他の「常任理事会だより」と区別するために、「1996年度 (第?号)」としまし  た。(Web管理者記)

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