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2012年08月06日

第276回定例会・ゴビンダさんの再審開始決定とネパール帰国

 人権と報道・連絡会の第276回定例会が7月20日夜、水道橋の「スペースたんぽぽ」で開かれ、約20人が参加した。テーマは「ゴビンダさん再審開始決定と報道」。1997年に起きた女性会社員殺害事件の冤罪被害者・ゴビンダ・プラサド・マイナリさん(ネパール国籍)の再審請求審で、東京高裁(小川正持裁判長)は6月7日、「再審を開始し、刑の執行を停止する」と決定した。東京高検が昨年行なったDNA型鑑定で、遺体の残留精液がゴビンダさん以外の第三者(X)のものであることが判明、現場にあった陰毛のDNA型とも一致した鑑定結果を「公判で提出されていれば有罪認定できなかったと思われ、無罪を言い渡すべき明らかな証拠にあたる」と認定した。ゴビンダさんは即日釈放され、家族とともに6月15日、ネパールへ帰国した。
 例会では、「無実のゴビンダさんを支える会」の客野美喜子さんと今井恭平さんが、決定の内容、再審に関する報道――などを報告。今井さんは「新証拠で事実認定がオセロのようにクロからシロに変わったが、これらのシロ認定は原審段階から十分可能だった」「再審でも検察の証拠開示がもっと早ければ、決定・釈放ももっと早まったはず」と裁判所の証拠認定、検察の証拠開示を批判し、問題提起した。

投稿者 jimporen : 2012年08月06日 23:07