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2006年11月26日

第22回シンポジウム 和歌山・北海道恵庭・仙台の3冤罪事件と報道

 人権と報道・連絡会主催の第22回人権と報道を考えるシンポジウムが11月11日、東京・千駄ヶ谷区民会館で開かれ、約100人が参加した。テーマは「問答無用化する司法とメディア・・和歌山・恵庭・仙台の3事件から」。
 98年に起きた和歌山カレー事件、00年に起きた恵庭女性殺害事件、01年に起きた仙台・北陵クリニック事件。この3事件には、
・捜査段階でメディアが大々的な犯人視報道をした
・被告人が公判で一貫して無罪を主張している
・被告人と事件を結びつける直接証拠がない
・にもかかわらず、一・二審裁判所がいずれも「状況証拠」のみで有罪を認定した・・
などの共通点があるほか、疑問のある「鑑定」の一方的認定などの問題も指摘されている。訴訟指揮の強引さ、弁護人バッシングも目立ち、09年の裁判員制度導入に向けた裁判所の「裁判迅速化」が、司法の「問答無用化・リンチ化」をもたらしている。
 シンポジウムでは、3事件の弁護人、支援会員が、それぞれの事件・報道・裁判の問題点を指摘し、危機に瀕した刑事裁判と報道のあり方、これからの闘いの展望などについて、突っ込んだ議論を交わした。

投稿者 jimporen : 2006年11月26日 23:23