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2000年12月16日

第16回シンポジウム 少年事件報道と法「改正」を考える

 〈少年事件 報道と法「改正」を考える〉をテーマに、人権と報道・連絡会主催の第 16回人権と報道を考えるシンポジウムが12月16日午後、中央大学駿河台記念館で開かれ、 約80人が参加した。
 マス・メディアを中心に「少年事件の凶悪化・低年齢化」が叫ばれる中で、刑事罰適 用年齢の引き下げや厳罰化を中心とした「改正少年法」が11月28日に成立した。
 しかし、少年事件はほんとうに凶悪化・低年齢化しているのか、事件を起こす少年たちの心には何が起きているのか、「厳罰」で少年犯罪は抑止できるのか。シンポジウムでは、これらの疑問や法「改正」に果たした報道の役割について4人のパネリストから問題提起を受け、会場の参加者とともに討論した。その中で、「凶悪化・低年齢化」には統計的な根拠がないこと、今の子どもたちが自分を大事に思えなくなっている状況を変えることの大切さが指摘され、事件の背景を伝えず「凶悪化」を強調する報道、少年の実名報道を正当化しようとするメディアの主張に厳しい批判の声が集中した。

投稿者 jimporen : 2000年12月16日 00:00