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2000年09月11日

第157回 地域を破壊する「取材被害」

 人権と報道・連絡会の第157回定例会が9月11日夜、中央大駿河台記念館で開かれ、約40人が参加した。この日のテーマは、昨年12月、京都・日野小で起きた小2児童殺害事件と地域の取材被害。この事件で、マス・メディアは「犯人は小学生か中学生」との見込みから「容疑者候補」を特定しての情報収集や、子どもたちの顔の無差別撮影などを行った。これに対して、日野地区では地域ぐるみでマスコミ取材から子どもたちを守ろうと報道各社に取材活動の自粛を求めたり、抗議の記者会見を開くなどの活動を展開した。例会では、地区の社会福祉協議会長として報道被害対策に奔走した上野修さんと、この取材・報道被害の調査に取り組んでいる「人権と報道関西の会」の関屋俊幸さんから被害の実態について報告を受けた。上野さんは「ある意味で犯人よりマスコミの方が怖かった」と話し、取材被害に対して地域を守る活動の難しさを訴えた。

投稿者 jimporen : 2000年09月11日 18:00