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1997年10月26日

第13回シンポジウム 犯人探し競争をやめて冤罪チェック報道へ

 〈犯人探し競争をやめて冤罪チェック報道へ〉をテーマに、第13回「人権と報道を考えるシンポジウム」(人権と報道・連絡会、全国犯罪・非行協議会共催、新聞労連後援)が10月26日午後、明治大学会館で開かれ、約200人が参加した。
 アトランタ五輪爆弾事件の報道被害者・リチャード・ジュエルさんが「英雄から爆弾テロリストにされて」と題して講演。これを補足してジュエルさんの弁護士、ワトソン・ブライアントさんが話したあと、松本サリン事件報道被害者・河野義行さん、日弁連「人権と報道に関する調査研究委員会」の弁護士・坂井眞さん、新聞労連副委員長・小林享さんも加わり、浅野健一さんの司会で「日米報道被害の実態と課題」をめぐってパネル・ディスカッションが行われた。講演・討論では、警察のリーク情報をチェックもせずに犯人視報道するメディア、それによる深刻な報道被害、という日米共通の問題が明らかにされたほか、アメリカ以上に人権侵害がおきやすい日本の司法とメディアの現状も指摘され、報道の使命とあり方をめぐり、約4時間にわたって貴重な問題提起や意見が交換された。

投稿者 jimporen : 1997年10月26日 00:00