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書名:  グローバル化と女性への暴力
市場から戦場まで 著者: 松井やより著
価格(税抜): 2,200 シリーズ: PPブックス4 発行: 2000年12月 ISBN: 4-7554-0103-8

経済のグローバル化が世界を覆いつくし貧富の格差を拡げ、生命さえ脅かしている今
、最も犠牲を強いられているのは「女性」である。その実態を明らかにし各国地域の
女性たちとともに歩み続けるジャーナリスト松井やよりの最新刊。

グローバル化と女性への暴力 市場から戦場まで

第1章 グローバル化と女性
 2000年への課題 経済のグローバル化は何をもたらしたか
 APECに女性たちはなぜ反対するのか? カナダ・バンクーバー会議で貿易の自由化を問う
 グローバル化ではなく人間化を、自由化ではななく解放を 「グローバル化と人権への影響」会議 インド・バンガロールで

第2章 開発・環境と女性
 貧困の女性化とは何か
 サラワクの先住民族を訪ねて 熱帯林を守る闘いは続く
 アジアにおける原子力問題と女性たち
 「日本がタイを丸焼きにする」企業進出とODA
 「日本のODAとアジア女性」国際会議 女たちのODAウオッチネットワークづくりを目ざして

第3章 アジア各国 現場からのレポート
 タイ 何のための、誰のための経済発展? メーサイの娘たちからナンプー寺のエイズ患者まで
 私にとって身近なマレーシア 多民族社会で力強く活動する女性たち
 フィリピンと日本 過去と現在を旅して
 ネパールに吹く新しい風 力をつけて貧困と差別に立ち向かう女性たち
 女性と子どもの国カンボジアへの旅 新しい困難の中で復興を担う女性たち
 台湾・経済繁栄の影で 原住民族の苦難
 中国の経済成長と女性の人権

第4章 国際移住労働、人身売買、買売春
 「私は奴隷? 動物? それとも商品? 人間じゃないの?」 グローバル化の中で激増するアジアの女性移住労働者たち
 アジアと買春−−セックス・ツアーと人身売買
 朝鮮人女性アケミとタイ女性アケミ
 遠い異郷で死んだアジア女性たち
 セクシュアル・ハラスメントとは何か 性暴力と性の商品化のない社会をめざして

第5章 国家の暴力と人権
 アジアの人々と天皇 侵略戦争の傷跡を訪ねて
 保守派女性陣の言葉の暴力 被害女性を三たび傷つける 櫻井よしこ、上坂冬子、曾野綾子らはどんな暴言を吐いているのか
 日本国家はどのようにマイノリティを切り捨ててきたか 沖縄・アイヌ・在日・部落差別の仕組みをたどる
 誰のための「安全保障」か タブーに挑んだ声
 国家主権、経済開発、伝統文化を人権に優先させてよいのか アジアの人権論争−−女性の視点から見る

第6章 武力紛争と女性
 湾岸戦争、第三世界からの声 日本は戦費を出すな!とアジアの女性たち
 憎悪のナショナリズムを超えて バルカンの平和と共生の未来を創る女性たち

第7章 女性の連帯のグローバル化へ
 ウィーンから北京へ 「女性の権利は人権!」
 東アジア女性フォーラムから北京へ 女性たちの21世紀のビジョンを創ろう
 痛みを力に 北京で女たちのオルタナティブ
 北京女性会議と未来への課題 国家権力・市場経済・伝統文化と人権
 PP21とジェンダー フェミナイズされた未来社会をめざして
 ニューヨーク2000年国連女性会議 女性への暴力のない21世紀を

第8章 戦時性暴力と「女性国際戦犯法廷」
 女性たちが問う戦争犯罪としての性暴力 「戦争と女性への暴力」国際会議報告
 日本軍「慰安婦」問題の現状と戦争と女性への暴力
 二〇〇〇年「女性国際戦犯法廷」をなぜ開くのか 民間女性の国境を越えた協力によって

あとがき