有事法制反対ピースアクション

沖縄・辺野古のボーリング調査強行を中止し、新基地建設の撤回を求める要請書(2005年4月15日)

防衛施設庁   大野功統様
防衛施設庁長官 山中昭栄様

 沖縄の名護辺野古沖への新基地建設のためのボーリング調査が強行されようとしているという報道を受け、調査の中止と新基地建設の撤回を強く求めます。 
 辺野古では、「命を生み、育む豊かな海に人殺しの基地はいらない」と、すでに1年間も、必死の想いで海上のやぐらの上で一日中阻止行動を行うという過酷な行動を持続し、ボーリング調査反対の闘いを続けています。沖縄にこれ以上人殺しのための基地はいらないと声を挙げ続けてきた地元住民の強い意志です。米軍基地が集中する沖縄は、昨年8月のヘリ墜落事故が象徴するように、日常的に事件・事故の危険にさらされています。更に、朝鮮戦争・ベトナム戦争をはじめ米軍の起こす戦争の出撃基地として機能してきました。米英の国際法も国連も無視したイラク攻撃とその後の占領下で起こっているイラクの人々への大量殺戮に沖縄の海兵隊は派兵され、とりわけ昨年4月と11月に「武装勢力の一掃」の名目で行われたファルージャへの大規模攻撃で多数のイラク市民を殺戮しています。建設されようとしているのはアメリカの軍事基地です。沖縄に新たな基地を建設したり維持したりすることは、殺戮に加担することです。
 しかし、防衛庁・防衛施設庁は、このような沖縄の置かれている現実を直視せず、米軍の世界戦略の元でより一層の負担を強い続けています。95年から起きた基地撤去の大きなうねりに対して、政府は米軍用地特措法を改悪し、さらには普天間基地の代替として辺野古沖への新基地建設をもって応え、何ら沖縄の声に耳を傾けることも、問題を解決する意思も見せませんでした。辺野古では昨年4月未明の抜き打ち的なボーリング調査着手、9月の馬天港からの調査船の出港と手段を選ばない姑息な方法で作業を強行しようとしてきました。そして今回の本格的なボーリング調査開始のための台船の設置です。このことが強行されれば、何百年も住民の命と生活を守ってきた豊かな海に取り返しのつかないダメージを与えます。
 私たちは、自衛隊が多国籍軍と一員としてイラクへ派兵されていることも、世界最大の軍事国家アメリカの軍事基地を私たちの税金で建設することにも強い異議を表明します。ボーリング調査の強行の中止と、これ以上沖縄に犠牲を強いる新基地建設の白紙撤回、普天間基地の即時無条件返還を強く要請します。
 基地はいらないどこにも!

 以上

2005年4月15日  不戦へのネットワーク   有事法制反対ピースアクション


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