有事法制反対ピースアクション

自衛隊のイラク派遣中止を求める申し入れ書(2005年3月12日)

  政党や年齢に関係ない市民団体「有事法制反対ピースアクション」として、度々門前に参りまして、意のあるところを示し、聞いていただいておりますが、政治の流れを止めることができません。イラク問題にしても世界各地で良識ある方々が、米英二国の一方的な攻撃を批判し、できれば早い撤退を望み提唱しています。

 聞くところによれば、2001年、9.11ニューヨークであったビルへの飛行機の突入も一連の出来事はアメリカCIAの行ったもので、それを理由にイラクに仕掛けたといわれています。60数年前に日本が真珠湾を攻撃し、先制攻撃で勝つつもりが、どっこい米国のペテンにかかってあれだけ大きな被害を受け、最後に広島・長崎へと原爆を落とされ、結果はいうまでもありません。

 今の政治家に中にあの第二次世界大戦を経験した人が少なくなり、ゲームとしか思っていない若い人たちに、戦争がいかに悲惨なものかを伝えることができなくなってきました。つい先日新聞を読んでびっくりしましたが、今の子どもたちは、生き物は死んでもまた生き返ると思っている人が過半数に達しているそうです。

 米国のブッシュ政権の外交・安全保障政策に強い影響力をもつ思想家集団「新保守主義派(ネオコンサーバティブ)の思想や世界観は、米国主導の世界秩序を唱え、単独行動主義・先制軍事攻撃を主張しております。これでは米国が作る兵器がなくなるまで、問答無用で他国の人々を殺しつづけるのではないでしょうか。

 参加した国の中には引き上げた、あるいは引き上げかっている国もあります。一方的ではなく、冷静に見ていると米国の要望であったとしてもイラク復興に日本の自衛隊が出動することはおかしいではないですか。破壊され、定職を失った人たちから仕事を取ってしまうことになりませんか。

 米国はショーザフラッグと言っていますが、日本はそれなりのことができる国です。復興の費用負担をすればよいのではないですか。自衛隊は何か目に付くことをしなければ、国民に対して気まずいと思っている人もありますが、いざという時に国内にあって国民のために防衛をするので十分ではないですか。

 中日新聞の記事によると、イラクのフセイン元大統領弁護団のスポークスマンを務めるジアード・ハサウネ弁護士が5日、名古屋市を訪れ、名古屋地裁に自衛隊派遣差止訴訟を求めて提訴した原告・弁護団と市内で会談し、「米国がイラクで起こした戦争は国際法に反する。日本は広島・長崎であんな大きな被害を払ったのにどうして米国の立場に立つのか」などと疑問を投げかけた・「私たちは、元大統領の弁護活動をするだけではなく、イラク戦争自体が違法な犯罪だと訴えている。米国は力で法を捻じ曲げようとしており、弁護士として許せない」と強調したと書いてありました。

 (私は)広島へ原爆が投下された7ヵ月後に叔母を連れて広島に入りました。この目で見たあの惨状は今も脳裏から離れません。
 どうぞ、一人の犠牲者も出さないうちに、政治的に処理して、一日も早くイラクから隊員を撤退させられんことをお願い致します。

2005年3月12日 有事法制反対ピースアクション


有事法制反対ピースアクション