有事法制反対ピースアクション

2005年2月12日の報告と申し入れ

【報告】

 2月12日、守山第10師団から第2次派兵が行われ、基地前への申し入れ・抗議行動を行いました。
 午前中には家族や関係者(大きな日の丸を持った右翼風の数人が堂々と入っていったり、地域の防犯協会の人などもいました)が次々と基地内に入っていきました。午前10時に申し入れを守山からイラク派兵をさせない会の人と共に行いました。
 午後1時10分、隊員を乗せたバス4台と久居・金沢・豊川・春日井・伊丹・守山とそれぞれ家族を乗せたバスが次々と出発しました。
 愛知県警への抗議の甲斐あってか(こちらの人数が少なかったから?)か、今回は妨害もなく行動ができました。


【申し入れ】

陸上自衛隊第10師団師団長様
自衛隊のイラク派遣中止を求める申し入れ書

 残念なことに、何度かの申し入れや人間の鎖行動、15日以上の座り込み行動で示した「イラクへ行かないで欲しい」という要望にもにもかかわらず、2月5日、守山第10師団からイラクへ向け派兵されてしまいした。航空自衛隊小牧基地からの派兵に続いて陸上自衛隊も派兵され、この愛知が再び派兵の拠点になったことに強い憤りを感じます。

 イラクでは、1月31日にアメリカの傀儡政権のもとでの国民議会選挙が多数の死傷者を出しながら行われました。その後も、自爆攻撃などが繰り返され、イラクの治安は一向に回復をしていません。1月30日に米兵を輸送していたイギリス軍のC130輸送機が撃墜されました。小牧から派兵されているC130輸送機もイラクで武装した米兵や物資を輸送しています。このことは、日本がアメリカの後方支援をし、占領統治に加担していることです。サマワの駐屯地も9回も迫撃砲やロケット弾の攻撃を受けています。

 3月末にはオランダ軍に代わってイギリス軍が治安維持を行います。サマワは歴史的に反英感情の強い所でもあり、アメリカと共に違法な攻撃を行ったイギリス軍が治安を担当することで民衆の憎悪はいっそう増加するでしょう。

 みなさんの派兵はそのような状況で行われるのです。小泉首相が言うように、サマワは非戦闘地域ではないことは明らかです。イラク特措法では非戦闘地域への派遣が明記されています。今からでも遅くはありません。違法な派兵は拒否すべきです。

 小泉首相は「戦争に行くのではない。人道復興支援だ」と言います。みなさんもおそらくイラクの復興に貢献するのだという意識でしょう。しかし、皆さんの善意がどうあれ、人道復興支援は、占領軍に加担するという中立性を持たない、また、武器を持った組織ではできませんし、すべきではありません。自衛隊の派兵をスムーズに行うためにイラク現地での「宣撫工作」を、中国侵略をした旧日本軍の経験を参考にしているとの報道がありました。戦前の侵略戦争も「聖戦」「東洋平和」などの名目で行われました。自衛隊のイラク派兵は、米英の国際法も国連も無視した違法な攻撃と、その後の占領という状況で行われているものです。それに加担することは、侵略戦争を容認したことになります。真実から目をそむけるべきではありません。

 かつて、ベトナム戦争のとき多くのアメリカの若者が徴兵を拒否し、ベトナム戦争を終結に向かわせました。間違った戦争を拒否する勇気を持っていたのです。

 日本は、PKO等協力法の成立依頼以来、周辺事態法、テロ対策特別措置法、有事法制など様々な法律をつくり、自衛隊の海外活動を展開してきました。自衛隊法を「改正」し、海外任務を本来任務にする動きや憲法9条改憲の動きも急を要しています。このままでは、近い将来本当に戦場に立つ日がきます。 みなさんは、徴兵ではなく志願です。選択はできます。真実に目を向け、間違った戦争に加担をすることを拒否してください。

2005年2月12日

有事法制反対ピースアクション


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