有事法制反対ピースアクション

日本政府に対する抗議・要請

内閣総理大臣 小泉純一郎様

 本日、イラクで拘束されていた香田証生さんが遺体で発見されるという、私たちが恐れていた最悪の結果になりました。香田さんが武装抵抗グループによって殺害されたのは、最大の原因は、米英の大義のない攻撃・占領に加担し、自衛隊を派兵した小泉首相と政府にあります。私たちは、人命を軽視し、自衛隊を派兵し続ける小泉首相に、深い悲しみと憤りを持って抗議し、これ以上の犠牲者が出ないためにも自衛隊の即時撤退を要求します。

 小泉首相は、香田さんが拘束された際に、「自衛隊は撤退しない」「テロには屈しない」と第一声を発しました。「救出に全力を尽くす」といいながら、この発言は香田さんの救出を封じるものです。4月の今井さんたち3名の拘束時に尽力した、イラク・イスラム聖職者協会幹部は「小泉首相の態度は、(武装)グループに『早く、首を切れ』と言っているようなもの」と批判したと伝えられました。この発言は、小泉首相は人命を尊重する姿勢のかけらも見られず、見殺しにしたのも同然です。小泉首相の責任は重大です。

 イラクでは、今年3月の米英による攻撃開始以来、すでに10万人もの人々が殺され、その半数は女性や子どもだということです。今も「武装グループの掃討作戦」がファルージャはじめイラク全土で行われ、殺され続けています。香田さんは、米英に追従し、派兵を行う日本への憎悪を一身に受けて殺されたといっても過言ではありません。これを「自己責任論」などで糾弾することはもってのほかのことです。

 先日は、サマワの自衛隊の宿営地内にロケット弾が着弾しました。このまま自衛隊の派兵が続く限り、このような事件は起こりうることであり、自衛隊員がイラク人を「殺し、殺される」という事態も十分考えられます。

 小泉首相は、このようなことが二度と再び起きないように、自衛隊の撤退を今すぐ決断すべきです。そして、香田さんの最悪な結末を招いた責任を取って辞任することを要求します。




2004年10月31日
有事法制反対ピースアクション

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