有事法制反対ピースアクション

申入書(2004年8月28日)

航空自衛隊小牧基地司令 溝口博伸様

 アテネオリンピックが開催されています。日本中はマスコミをはじめ「金だ」「銀だ」「銅だ」といって大騒ぎをしています。
 しかし、自衛隊員やその家族の皆様は、テレビ中継を観て大騒ぎしている人は誰一人としていないことと思います。
 「お父さんはどうしているのか」「同僚はどうしているのか」「今日も無事であってほしい」と毎日毎日願っていることと思います。
 それだけイラク情勢は、日増しに一層悪化しています。バグダッド、ナジャフ、ファルージャの都市では、連日多くの人が殺し、殺されています。小泉首相は、サマワは「非戦闘地域で安全である」と称し自衛隊を派兵し宿営地を建設しました。
 しかし、現在のサマワはどうなっているのでしょうか。
@危険な状況になったからマスコミの人たちはクエートに引きあげました。
A8月10日には、自衛隊宿営地に向け迫撃砲弾3発の攻撃があり、21日、23日、24日と連日砲弾攻撃されています。25日に行われた記者会見で、細田博之官房長官はサマワでの砲撃は「自衛隊が標的」との認識を示しました。
Bオランダ軍への攻撃も強まり、14日には6人が死傷しました。
 このような状況の中で自衛隊は人道支援と称する活動もできない事態になっています。
今や、日本の自衛隊は米国と同様に標的にされ攻撃の的になっています。今日にも自衛隊が殺されるかもしれないし、殺すかもしれない状況です。
 溝口博伸様をはじめとした、自衛隊員の皆様、家族の皆様。
 私たち有事法制反対ピースアクションは、皆様の生命を大切に思っています。私たちは、様々な行動の中で「行くな!殺されるな!殺すな!」と精一杯、市民の方々に訴えています。自衛隊員の死と遭遇することは、何としても止めたい気持ちでいっぱいです。
 自衛隊員をイラク派兵するときは、自衛隊関係者、家族は日の丸を振ってお見送りをしています。しかし、仮に殺されることがありましたら、皆様は、日の丸旗を振ってお迎えするのですか。そうではないでしょう。家族の皆様、同僚の皆様は、涙を出して悲しい思いをしてお迎えすることでしょう。そして、この悲しい思いを一生引きずって歩むことになるのです。
 溝口博伸様、あなたは、「自衛隊員の死」といった現実にならないためにも、自衛隊員の皆様、家族の皆様を守る重大な責務があります。
 事態は緊迫しています。一刻も早く、小泉首相、石破防衛庁長官に意見具申、行動を起こす様に決断していただき以下の申し入れを致します。

一 イラク特措法で自衛隊の派遣地域は「非戦闘地域」とされています。サマワは戦闘地域です。即時、撤退するよう意見具申してください。
二 安全確保ができない以上、絶対C130を飛ばさないように命令してください。

今後も市民の声を聞いて下さることを切に願って以上を申し入れます。

2004年8月28日
有事法制反対ピースアクション参加者一同


有事法制反対ピースアクション