有事法制反対ピースアクション

2004年1月22日航空自衛隊イラク派遣即時中止の申し入れ

小牧基地司令様 


 今、私たちは大きな怒りと深い悲しみのなかにいます。
 私たちの必死の反対を押し切り、隊員と家族の不安を踏み潰しイラク派兵が強行されるからです。

 二度と侵略戦争を起こさないというのが日本国家成立の大前提です。戦地イラクへの自衛隊派兵は歴史の大転換です。にもかかわらず小泉首相は施政方針演説や答弁でまともな説明をしていません。

 人道復興支援だと強弁しています。しかし陸自先遣隊の機関銃を装備した装甲車や小銃を構える姿に人道支援の任務をみることはできません。新しい占領軍の登場です。復興支援の約束も占領のための方策です。航空自衛隊も占領軍の輸送部隊としてしか機能しません。

ブッシュ大統領は一般教書演説で日本軍の派遣を最大限もちあげました。日米同盟の重要性とはブッシュの戦争に参加することです。安保条約がなくて困るのはアメリカです。アメリカの世界戦略は沖縄などの在日米軍基地抜きには成立しません。国際世論を無視したブッシュの戦争に加担する必要はありません。アジアをはじめとした多様な国々、民衆とともに歩むことを私たちは望みます。

 石油の確保が国益だといいます。私たちはイラクの人たちから収奪した石油で大量消費の生活を維持したくありません。子供たちのためにも地球環境を守り残したいのです。

自衛官の多くは決して戦争を望んでいません。困っている人の助けになることに誇りと使命感を持ってきました。こうした自衛官の志を利用しながら小泉首相は今回の派兵を強行しています。

 小泉首相に隊員や家族の不安や戸惑い、苦しみは届かないのでしょうか。それとも目をそむけているのでしょうか。小泉首相はただちに派兵を中止すべきです。



 派遣される隊員の皆さんへ訴えます。

人としての良心にてらしてもう一度考えてください。使命感と誇りを思い返してください。

 自衛隊は日本国憲法のもと他国で戦争しない軍隊として存在してきました。そのことが国際的にも大きな信頼をえてきました。あなたがたもその活動に誇りももち使命感も達成されたのではないでしょうか。

 イラク派兵はいままでのあなた方の活動の成果も、誇りも、使命感もすべて投げ捨てしまいます。

 皆さんは困難な任務に立ち向かう勇気を持っています。しかしイラク派兵命令に従うのは勇気ではありません。本当の勇気とは不正義で理不尽な命令を人間の良心にしたがって拒否することです。

 戦争は殺しても殺されても人間性が破壊される人類最大の犯罪です。私たちはイラクの子供たちや民衆が殺される姿もあなた方が負傷し、殺される姿も見たくありません。日の丸の脇でイラクの人や隊員が犠牲になることを見ることに耐えられません。

 あなたがたが銃を置き、無事を祈る家族のもとに帰ることがイラクの人々の安心にもなります。 政府専用機に乗り込まないでください。勇気を持って引き返してください。



2004年1月22日         有事法制反対ピースアクション


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