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秘密日記 秘書の独り言


6月30日(木)大雨のち晴れ

どふも、だうも、どうも・・・

ベッドから転げ落ちました。先日の夜中のことです。6月としては観測史上初という酷暑に耐えかねて悶々とし、崖っぷちの死体みたいにベッドの端っこで寝ていた時のことです。

何気なく寝返りを打ったつもりがどっさーんと落下しまして、多分慌てふためいたと思うのですが、半覚醒状態だったので、そのままベッドによじ上って寝てしまいました。朝おきたら手足に擦り傷が出来てて、ベッドの脇に積み上げていた本の山が崩壊して飛び散っていました。

不覚。

我が生涯で初めての経験です。秘書のベッドは特製狭小でありまして、たいていの人は一晩寝れば体中が強ばるでしょうという代物ですが、省エネルギー仕様小スペース型の秘書には寝返り自在の快適ベッドなのです。

寝返り打って転げ落ちた最大の原因は、いつもとは足と頭の向きが違っていたことです。180度逆寝でしたので、右と左を間違えたのでした。何故に180度回転していたか。

それはですね、余りに暑かったからでした。ママンが死んで太陽がぎらぎらしていたから人を殺しちゃった、という有名な小説がありましたが、似たようなもんでしょう(違うぞ)。余りに暑くて悶々としているうちに、狭小ベッドの上でどうやったのかは不明なれど180度移動してしまったのでした。

そんなこんなの相変わらずの秘書人生です。先週の土日も仕事しました。内職がなぜか週末になると押し寄せるもので、世間並みの幸せからは追いやられています。では平日は、というと、これまた我が社が、ああだこうだといろいろございまして、みんなして秘書を何だと思ってんじゃい、と叫びたくなるような日々でございまして、しかし叫んだところで喉が痛くなるだけでして、じゃぶつくさ独り言でも言っとこかな・・・・

テレビのコマーシャルで、家の中に蟻んこが侵入してきて、お家の人が大騒ぎ、アリコロリ(でしたっけ?)で退治して、ついでに庭の蟻んこさんのお家にノズルを差し込んで、根こそぎ退治! みたいなのやってました。

秘書はあれ、嫌いです。だって、蟻んこが何をした、食物を見つけて採取しようとしていただけじゃないですか。蟻んこが来るのが嫌なら、食べ物を出しっ放しにするな。おのれのだらしなさそっちのけで、蟻んこのせいにしていたぶろうと言う、人間のいやらしさ丸見えってもんです。同じ微細生物のチビ秘書としては怒り心頭もんです。

が、ふと気が付くと、我が社の流しに、蟻んこ水死体入りの蜂蜜の空き瓶がごろりんこん。

ぎいやあああ〜

あ〜あ、胡麻をこんなにこぼしちゃって、しかも水浸しにして、やあねえ、と瓶を目の間に持ち上げて気が付いたときのおぞましきさよ。

編集長の仕業でした。この御仁、蜂蜜の蓋をきっちり締めなかったことを棚に上げて、「蟻が入っちゃったから」と澄ましてのたもうのです。(バーロー)と秘書は心の中で罵倒しました。バーローとは馬鹿野郎の崩し形であります。

そして、翌日。あの大量水死体事件があったにもかかわらず、蟻んこが行列をなして室内へやってきました。犯人はまたしても編集長。ゴリラよろしくお召し上がりになったバナナの皮をポイと打っちゃっておいたのでした。あれほど秘書が、蟻のつきそうなものを放置するなと言っておいたのに・・・

今、社内には蟻道ができておりまして、連日蟻んこが通ってきます。そして、編集長のこぼしたお茶の海に溺れたり、排水にまきこまれたりしています。出入り口に塩でも積んでやればいいのでしょうか。秘書は毎日、布巾にからまった蟻んこをつまんで窓ごしに放します。

悩みがまた一つ増えました。

6月15日(水)雨

ここしばらく余りに暑くて我が社はインスタントサウナ状態でしたが、未だ冬眠から覚めない座敷熊が社内に約1頭おりまして、全窓を全開いたしますと寒いなどと抜かしよりまして(ああ嫌だジ○イは嫌だ)と思いつつも年寄りは尊重せねばならぬと閉め切りましたので、うわあアチくてたまらないだよぉ。

という訳で昨日はお家に帰るや否や、自宅の窓と玄関をば開け放ちまして且つ押し入れを掻き回して、分解してしまってあった扇風機をば組み立てまして、やっとこ息をつきました。やれやれ。

そうしましたならば本日はいと涼しきことよ、ここは軽井沢か秘書は避暑か。鳥肌が立つくらい快適なのになんだか腹が立ちます。

さて、我が社は今改装中。といっても設計事務所に頼んでプライバシーさらけ出して『大改造!!劇的ビフォーアフター』をやろうというのではありません。金かけずにあるものを利用して室内蟻塚を一掃しようというのです。幸い社内には分解したままの本棚だの余った棚板だの正体不明の巨大材木などがごろごろしております。全て偏執長の蒐集癖の賜物です。

まずは、と秘書が頭の中に設計図を描いておりますと、偏執長がごちゃごちゃ申します。本人は偉大なアイディアの積もりでしょうがテーブルの上に本棚を積んで空間を効率的に使うとか言うのですが、あんたそれは空間認識が間違っているよ(というか雑だよ)。ですので、悉くを秘書が言下に却下。こういう時人間の度量がわかるというもの。このオヤジ様はあくまで自説に固辞して珍説をぶちかまします。

こういう時秘書は、ああ、わかりました好きにやってください、とほいほい引導を渡します。じゃなかった、印籠にかしこまったふりをします。だって、しばらく放っとけば、どうせ面倒くさくなって「良きに計らえ」とのたまうのですもの。

果たして、二日も経過すれば秘書の天下です。編集長に声をかけると碌なことがないので、ひたすら部品を組み上げドライバ片手にネジをぎりぎり締めて、と肉体労働に精出します。できた、と汗をぬぐって散らばった本を片付けていると、いつの間にやら後ろで編集長がガムテープ片手に段ボールを本棚にべたべた貼付けています。

何してんですかあ! と秘書絶叫。

いやちょっとここに容れ物を作りたいと思って、とぼそぼそ返事が返ってきます。

止めて下さいっ!(室内ホームレスになるんじゃないっ)。

すったもんだの末、どうにか室内蟻塚解消のめどがたちました。要るものと要らないものを分別して要らないものは捨てて要るものを棚に詰めていけばいいんです。それにしても、まあこのオヤジ様の蒐集癖はどうにかならんかね。

あちこちから、取り付け不能の古い浄水器、本体の無くなったウォークマンのバッテリー、廃棄した家電の説明書(なぜか新しい家電の説明書はいつも行方不明)、7年前の請求書(払ったんだろうな)、折れ釘液漏れ電池、投函し忘れた葉書、毒に変化してそうな塗り薬・・・ 金目のものは無いのかっ。

6月10日(金)雨

昨日の仕事の帰り道、秘書はケーキを買いました。同居人のお誕生日用です。本当は次の日だったのですが、近頃午前様が多くてすれ違いばっかなので、夜買っておいて翌日のお誕生日に朝食代わりにケーキを頂こうと・・・ 

ケチ秘書が立ち寄ったのは柄にもない高級そうな店です。こんなにちっこくて一個400円もするのお、と目をぱちくりさせますが、ケーキ界ではお安い方らしいです。4個も買いました。

この店では、以前にも買ったことがあります。ケーキの味はよろしいのですが、その時の店員は致命的に客あしらいに難がありまして、秘書の前に客は1人しかいなかったのに、10分も待たされました。待つ方も待つ方ですが、今さら他の店に行くのが億劫だったのでした。その時の店員さんは今はいらっしゃらないようです。誰ぞ苦情を申したのでしょうか。

この店の店員さんは総じておっとりした方が多いような気がします。秘書の出勤途中で、店と離れたところにあるらしき倉庫だか製造所だかから、制服を来た店員さんが物を運んでくるのに頻繁に出会います。みんな静かです。

ある日、いつものように秘書が歩いていたら、前を店員さんがカートに荷物を積んで運んでいました。と、不意に店員さんが静かにしゃがみ込みました。すわっ、貧血でも、と思いましたら、積み荷が崩れて苺が地べたに転がったのでした。♪真っ赤な可愛い苺さん、ショートケーキにどっさり入れて下さいな〜 

店員さん、少しも慌てず、転がった苺を拾い集めます。全部拾ってよかったね、店員さん・・・ ところでその苺、どうするの。ぺっぺっと土を払ってケーキに使っちゃうの。苺って黒いつぶつぶの種がくっついているよね。砂粒と見分けがつくのかしらん。あぐっと食べたらじゃりっと歯が欠けて・・・ とっても気になりました。

このケーキ屋さん、近頃改装を致しまして、壁に小さな窓風の飾りをつけました。まあ可愛い、お菓子の家みたい、というのを狙ったのなら、大はずれです。だって窓がガラスじゃなくて、どう見たってマジックミラーがはめ込んであります。通行人がそこに顔を映して見れば、店内からは間抜け顔博覧会。趣味悪い。

えーと、お誕生日の話でしたっけ。秘書が折角ケーキを買ってきたのに、あんにゃろうはどこぞの飲み屋で沈没しただとかで帰ってきませんでした。ふん、ばかっ、一人で食ったる。

・・・結果は分かり切ったこと。胃から酸っぱいものがこみ上げてきて、しばらくは何も食べたくありません。

6月9日(木)曇り

脳味噌にジンマシンができたみたいに頭蓋骨が痒い、というのはどういう状況でしょう。自分で口走っておきながらよく分かりません。頭にちょこっと穴を開けて丸洗いしたい心境ですが、やってはいけません。人間でなくなります。スプラッタとかゾンビとかミミズ、ゾウリムシ、ミジンコ、生ゴミ・・・

さて、秘書部屋には今パソコンが3台並びFAX付き電話も入りまして、ちょっとしたオフィスですが、それに見合う仕事がありません。やる気も無いので深刻な事態ではないのですが。

FAX電話は前回実家に帰った時に担いで帰ってきたものです。強奪したんじゃありません。実家はまあそれなりに金が回っておりますので、最新子機付き普通紙FAXに買い替えまして、今時ナンバーディスプレイ非対応ロール紙FAXだなんて、と廃品回収に出されそうになっていたのでした。秘書はものを大事に有効利用するのです。

電話回線は、その昔電話加入権が価値ある資産であった頃に貧乏秘書が借金をして手に入れて、債券の方は即第一勧銀で売り払って(足元を見られまして額面10万円の債券がたしか6万位だったでし)借金を返したものの全額返し切れなくて負の財産として貴重な青春時代を返済に費やしたものなのですが(電話加入権廃止宣言されて無価値にされてしまった。くやしい、金返せ、電電公社)、同居人と同居するに当たって狭い部屋に2本も要りません。電話局に預けておいたのをつけてもらいました。

取り付け当日も腹が立ちました。工事係りの兄ちゃんが態度悪かった訳ではありません。ちょこちょこっと壁の穴にコード垂らして差し込み口を増設するだけの工事なのに、なんで7000円も取るんだ。5分位で済んだじゃないか。潰れちまえNTT(あ、また秘書の本性が出てしまった・・・)

電話をつけた途端に身に覚えのない電話がじゃかじゃか掛かってきますわな。この番号はごく一部の人間にしか教えていませんので、ナンバーディスプレイアダプタ(その昔アダプタだけで8000円もした)に現れる様々な番号表示を眺めては無視しておりますが、留守電テープが流れた途端にがしゃっと切りやがんの。どうせ碌でもない電話だっち。

と思っていたら、お得意様から、「電話に出ろっ!」というFAXが入りました。あらん、発信元がいつもの番号と違うじゃないですか。ちゃんと番号教えといてくれないと困っちゃうな(と言うか、留守電にメッセージ残してくれろ。折り返し電話するからさあ)。

6月8日(水)晴れ

近頃秘書はどうもいけません。

人生黄昏時なのでしょうか。頭の後ろがすーすーして、ちょこっとぶよぶよで、おお、この感触は思い出があります。

昔、仕事がとっても辛かった時、頭が疲れて痺れきっておりまして、ふと後頭部に手をやりますと、あれ何だこれは、と叫びたくなるような大きなぶよぶよがありまして、このままにしてはいけない気がしてぐりぐりマッサージしましたところ、いきなりぶよぶよから右の首筋肩肘指先にビィーンと高圧電流が走りました気がして、口も利けないよな激痛に襲われまして、それから人生を転げ落ちまして失業ののち、碌でもない会社に納まってしましました(はばかりながら、我が社のことです)。

また、人生がひっくり返るのでしょうか。ひっくり返ってひっくり返ると、元の人生に戻れるのでしょうか。秘書がまっとうな道を踏み外してもう4年が立つのですね。社会復帰は無理かしらん。

と、おさぼりの言い訳を並べました。

近頃秘書は仕事中によくお出かけします。だって、陽気がいいのに、こんな小汚い社内でくすぶっているなんて、大いなる人生の無駄というものです。秘書が良く行くのはお隣りの吉祥寺。

今日はいつもとは違う道を歩いて行きました。信号のある四つ角にさしかかった時、信号が生憎と赤に変わりまして、(ちぇっ)と思いつつふと下を見ましたら、角っこに黒光りのする立派な長楕円形の物体がころころころ。フンチ君です。

ずぼらな飼い主が気づかぬ振りをして起き去ったのでしょう。秘書も気づかぬ振りをして信号が変わるのを待ちます。(皆様の迷惑だから片付けましょう、なんぞという心がけは持ち合わせておりませぬ。)

と、そこへ自転車を連ねた親子連れ。お母さんは後ろに男の子を乗せてます。女の子は子ども用の自転車をこいでます。

お母さんは、「踏まないで」と、女の子に注意をうながします。「嫌ねえ」

男の子が大きな声で叫びます。「あっ、ゴリラのウンコだ。ゴリラのウンコだ」(声がでかいよ)

女の子、無言。見たことを忘れたいのでしょう。なのに男の子はなおも叫びます。

「ねえ、ねえ、あれ誰がやったの。誰。きったない。ねえ、ねえ・・・(以下繰り返し)」

さあねえ、とお母さんは小声でごにょごにょ。息子の無神経な大声と言葉に苛立ちつつ、しかし他人の見ている前では叱るに叱れない。すると息子はなおもでかい声で、誰がやったの、と叫びます。

(うるせいやい)と秘書は親子の傍らで腹の中で切れています。(お前さっきゴリラって言ったじゃないか。自分の言葉に責任持てよ。お母さんよ、あんたもはっきり言えばいいじゃないか、どこぞのアホ犬とそれに輪をかけた馬鹿飼い主のしわざだって。こういう態度は教育上良くないだじょ)

「ねえ、ねえ、あれ誰がやったの。誰」と息子君はなおも叫びます。(お前は傷物CDか)と毒づいている秘書。お母さんは何食わぬ顔をしていましたが、信号が変わると猛ダッシュで自転車を漕いでゆきました。(お家に帰って、盛大に折檻したれ)と秘書も心の内で叫びましたがな。

さてと秘書は吉祥寺に行って、パソコンプリンタの切替器を買ってきたのでした。新しいWindowsパソコンをいよいよ使う事態になりまして、それはどうってことなかったのですが、プリンタは古い方に繋いでありまして、共有設定になっておりますゆえ、ちょいとお借りして印刷しましたならば、古いパソコンがトラブると(これがまた頻繁にトラブるんです)、お手上げ足下げ頭ガックンで、どうにもこうにもなりません。ついでに言うとMacOSXもプリンタを共有しようと、Windows経由でデータを送ったら、文字化けオンパレード(これはそもそもが無理な話らし)。

で考えたのは、アナログ的に切り替えて使いましょう、ということ。電器屋の店先であれこれ見ましたら、あるもんですねえ。3200円なりをはたいて買ってきました。で、一見落着。

問題片付いたところで、何もする気が無くなりました。これから駅前の本屋さんに行って立ち読みしてきます。明日は少し元気になっていると思います。ホームページのお手入れもしなくっちゃ・・・


御来訪ありがとうございました。またのおいでをお待ちしております。
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