秘書の小部屋
2005.4

   出来上がっていい気で寝そべってる秘書ドリ 空にしたお銚子   

花見酒・・・

2005年4月30日(土)晴れ?

・・・(秘書に連休はありません。29日(金・緑の日)も本日もお仕事ですう・・・

2005年4月26日(火)晴れ

どおも。沈殿してました。

全身かったるくてうだうだしてたら、週末また内職のお呼びがかかりました。最近このパターンが定着しつつあり、お前に週末はない、と宣言されているようで終末気分濃厚です。

やれやれ、よっこらせ、と(動くと節々が痛いのは、風邪のせいでしょうか遅れてくる筋肉痛のせいでしょうか)。

中屋敷郁子さんを覚えておられるでしょうか。誰だそれは? じゃ、水口康成さんは? 聞いたよな気がするな? じゃボスニア・ヘルツェゴビナは?

図書館で「はるか戦火を逃れて」という本を借りてきました。およそ10年前の1996年の発行です。

著者の中屋敷郁子さんは、農業実習に行ったスイスで実習生同士として知り合ったユーゴ人と結婚してボスニアに住み三人の子の母となり、内戦で夫を失い難民として旧ユーゴをさまよい、ジャーナリストの水口康成さんの助けを借りて(この辺に異論のある方が外務省関係者には多かったようです。外務省なにするお役所ぞ)、日本に帰国した女性です。

その劇的な脱出行は当時賑やかに報じられました。テレビの画面を通した郁子さんが、あまりに日本人とかけ離れた容貌をしていたのを、秘書は今でも覚えています。それは、顔立ちがバタ臭いとかいうレベルの話ではなくて、文字通り命をかけて戦火を逃れて来た人間の、形容する言葉を思いつけない、深いものを染み込ませた顔でした。敢えていうなら、絶望に希望を織り交ぜ、あるいは希望に絶望を融かしこみ、己の力の及ばない大きな流れに押し流されるしかない、人間というものの哀しみ。

あんな悲劇があったことを、秘書はすっかり忘れていました。当事者には決して忘れられないことです。かつて美しい国であったユーゴの荒れ果てる様が、この本の端々にうかがえました。破壊されたものは、見かけが元通りに戻っても、深い傷を残します。

昨日JR福知山線で脱線事故が起きました。大勢の方が亡くなりました。原因は様々言われておりますが、現時点では憶測するしかありません。突然の事故で、人生を断ち切られてしまった方々の無念を思うと心がどんどん沈んでいきます。

昔、秘書が子供だったころ、近くを走るローカル線で踏み切り事故がたまにありました。消防や警察や野次馬が現場に駆けつけます。秘書たちミニ野次馬は、大人から、行ってはいけない、と止められました。いまから思えば当然の配慮ですが、こわいもの見たさの子供達は、どうして?、と浮き足立ちます。

呼ばれるから、と大人は言いました。死んだ人が子どもの魂を呼ぶから。子どもの魂は小さいから連れて行かれてしまう。だから子どもは現場に行ってはいけない、と。

雨の降る夜には、踏み切りから声が聞こえてくるような気がしました。

2005年4月21日(木)晴れたり曇ったり

秘書は朝、いつも公園をつっきって出社して来ます。なぜかお犬様とその飼い主が集う、勝手にドッグラン状態の公園です。

今はちょうど八重桜が満開で、それはそれは見事なのですが、上ばかり見て歩いていると、有り難くない落とし物を踏みつけることも多少ありまして、うわあ、朝からついてないよぉ、とウン付きのお靴をごしごしするはめになります。

さて、本日は時間帯がずれまして、お犬様はただの一匹でした。地べたに座り込んで、リードの先にはお供の飼い主の手が繋がっています。まて、まて、とお供が声をかけているところをみますと、訓練の最中なのでしょう。

この高価そうなお犬様は、ゴールデンリトリバー、猟犬です。お座敷でちまちまとオバちゃんの相手をして膝に乗っかる犬ではございません。大地を駆け巡り血を滾らせて獲物を追うのです。

が、それにしては地ベタリアンみたいに締まりのない座り方をしています。口をでれんとあけて、長いベロでハアハアと音だけ聞くと痴漢撃退ブザーを鳴らしたくなるような怪しげな息づかい、よだれがだらり、目が宙を舞って・・・ (アブナい系だわな)

秘書の歩く前をひょこひょこと歩いているのがおります。お犬様の視線はちらちら、そちらを追っています。その姿を目にした時、秘書は思わず、(ウチのお父さんだ)と声を上げそうになりました。背中が白くて、タキシードを着こんで蝶ネクタイを締めたような粋な姿のそれは、秘書んちのベランダによくお出でになる鳩一家のお父さん鳩でした。

知らない人が聞いたら、秘書んちのお父さんがふらふらと公園を徘徊しているみたいなセリフです。前にも、知らない人が聞いたら仰天ものの物言いをしましたっけ。

すなわち、同居人が旅行から帰ってくるので駅までお迎えに行った時のことです。お家へ帰る道すがら、「あのね」と秘書は同居人に話しかけました。

「留守中にお父さんが死んじゃったの。帰ってくるまで待ってると腐っちゃうから、庭に穴掘って埋めたけど、後でお墓参りしよう」

ああ・・・ 死体遺棄罪で捕まりそ・・・

話の分かってる当事者同士の省略ばかりの物騒な会話でした。その頃、秘書んちにはモルモット一家が同居しておりまして、初めの二匹のモルさんはいつの間にか子供を沢山こさえて大家族になっておりました。それぞれ名前をつけてあげたのですが、最初の二匹は、バターとチーズという名前があったにもかかわらず、いつの間にか、お父さん、お母さんと呼ばれるようになりました。人間の家族でも同じですね。亭主に「母さん」と呼ばれて女房「わたしゃ、あんたを産んだ覚えない」とか。

このお父さんモルが急死してしまったのです。だもんで庭に穴掘って埋めて・・・

で、今は秘書の目の前を、お父さん鳩がひょこひょこ歩いています。リトリバーは猟犬です。それも鳥猟に最適、撃ち落とした鳥を捜して持って来るよう訓練された犬だそうです。

そいつの目の前を鳥が大手(?)を振って歩きおる。飼い主は、知ってか知らずか、まてまてと言いよる。これいかに。よだれも垂れますわな。

2005年4月20日(水)雨?

寒いっす。ぶわーっくしょん、と盛大にくしゃみが出るのは、風邪の名残だけではありません。只今、社内大掃除中。掃いても掃いても埃が出て来ます。全部、○○○が溜め込んだものです。秘書は蒐集癖のある人間が嫌いになりそうです。

2005年4月19日(火)晴れ

お風呂に入って、湯船にゴミが浮いているのに気が付きました。つらつら思うに、先週からお湯を換えておりません。わっ、ばっちいな。

反省かたがた考えますと、風邪ひいちゃったもので風呂にはいってません。同居人も忙しくてシャワーを浴びるだけです。だからお湯が汚い? 話が飛躍していますね。

秘書んちで湯船にどっぷり浸かるのは秘書だけです。同居人はカラスどころかカエルの行水でほとんどシャワーだけで済ましています(だから肩こりがとれないんだ。揉んでやらないぞ)。

たった1回の入浴で湯船一杯のお湯を捨てるのはもったいないの極みです。地球資源愛好家にとっては全国指名手配したくなることでしょう。だから、善人の秘書は2、3日はお湯を使い回しします。ゴミなんぞすくえば済む話です。

今回は、一度入った後に数日放置してしまったので、ごみが増殖してしまったのでしょう。(やっぱ、ばっちいな)

秘書が特別ケチではない証拠に、ちゃんと風呂用のゴミすくい網がスーパーで売られています。

実家に帰った時にも、風呂場にちゃんとゴミすくい網が備えてありました。秘書はお母様のすることを見て育ったんですもの、やることが同じな訳ですね。秘書んちのはパールホワイトのプラスチック製ですが、実家のはダークグリーンの枠が金属ワイヤです。

さて、とゴミをすくおうと実家の湯船の中で網を振り回して、あれえ、ゴミがとれない。網の目が粗くて微細なゴミが素通しです。はて? としばらく思案しておりましたが、とれないものは仕方ない。上がりにシャワーを浴びれば済むことです。

ほかほかして居間のコタツでミカンを食べていた時に気が付きました。

金魚すくいだ。

縁日に浴衣の裾を押さえてしゃがみ込んで、精神集中するも、あっと言う間に破けさって1匹だってすくえた試しのない、網というのもおこがましい、薄紙を貼っただけの詐欺みたいな物体。

じゃなくて、水槽のお掃除水替えをする時に、ちょいと金魚(メダカでもピラニアでも可)をすくい上げてバケツなんぞに移っていただくための網です。水槽もない実家に、それも風呂場になんで金魚すくいが?

これこれ、お母様や、と事情聴取をいたしますに、前のゴミすくいが破れてしまったので買いにいったらあれしかなかった、とのことです。

お母様……

2005年4月18日(月)晴れ?

内職がごそっ。有り難いけれど病み上がりは辛いな。

かったるいもので、人様のフンドシを拝借。

業界別、ここだけの話

ゴンドラの鉄柱は、ヘリコプターで吊って立てます。あの位大きい(どのくらいかはスキー場で御覧下さい)柱になると大型ヘリの登場です。この時は、ソ連製のミル8(日本でただ1機どころか資本主義諸国で1機かも知れない)でした。

柱がちょっと斜めになってしまったので、ヘリに荷物をぶっつけさせてまっすぐにしようと現場では考えたらしいのです。

発想はよかったのですが、ごいーんと荷物をぶっつけた途端、柱に上ってた作業員の人がショックで落っこちてしまったのです。……

さてこの後に何があったか↓
http://homepage3.nifty.com/owakin/taka68/mikkoku/mikkoku2.htm

2005年4月16日(土)~4月17日(日)晴れたろう

秘書@田舎。の筈が風邪をひきましてお家で寝込んでおりました。眠っても眠っても眠れるんです。可哀相な秘書。

こういう時、同居人は帰ってきやしません。聞けば、高級ホテルで酒呑んでて、そのまま築地に行って鮨食ってただとか。いつからあんたはそんなに偉くなったんだい。少しはお裾分けせいや。げほっごほっ。

2005年4月15日(金)晴

ぼちぼちと暖かいです。ベランダに出たら鳩臭いです。侵入している形跡はないので、きっとプランタの土に混ぜ込んだ鳩様の落とし物のせいでしよう。

1週間前、秘書はお膝が腫れ上がって歩行不能でした。その後の努力の甲斐あって、めきめき回復しまして、地獄の責め苦だった階段の上り下りも、多少膝がパコパコしますができるようになりました。膝が曲がらない、ただそれだけのことなのに、人間の行動というのは多大なる制約を受けるものですね。背筋を伸ばして颯爽と歩くのはなんとも言えぬ快感です。

では、と勇んで外出して、悲しい事実を知りました。歩けます、階段の上り下りもできます。なのに秘書は何が不満なのでしょう。それはですね、懐が軽いのでバランスがとれなくって転びそうになるのです・・・ 違う、懐は昔から軽いです。

それはですね、歩けるんですけれど、走れないんです。膝が笑うと言う現象でしょうか、がばっと大口あけてゲハハハ、ギャハハハなんぞと下品な声は漏らしませんが、頼りなくてこけそうになるんです。これは一大事。

交差点が渡れないです。今までなら、少し先の信号が点滅しかけたら即ダッシュ、途中で赤く変わっちゃったって、歩行者の方が強いんだい。とチビなりにデカイ態度を取ってきましたが、今は絶対間に合いません。

そう言えば近頃は、緊急車両は赤信号を無視して進行する、という基本的な事柄を知らない人が多いですねえ。歩行者信号が青に変わったけど、ピーポーピーポーやウーウーウーが聞こえるもので、じっと立ち止まっていると、(このボケ、何してんだ)とばかりに押しのけて渡って行く人が結構います。(てめえら救急車に轢かれちまえ)なんぞと毒づいてはいけません。救急隊の方が多大な迷惑を被ります。

えーと、走れない話でしたっけ。

ついでにちょいと飛躍して、ここはアフリカのど真ん中の草原だと思いましょう。牛さんの親戚のインパラやガゼルなどの、つまりお尻の辺りがむっちりぷりぷりしておいしそうな草食獣がくつろいでいます。そこへ迫るはお腹をすかせたライオン一家。狙いをつけてそれっ。

あれ~、走って逃げられないよ~。

脚を痛めたヤツを襲うなんて、卑怯だ、It's not fair ! と叫んで、アフリカライオンに英語が通じるかどうかはひとまず置いといて、それがどうした、So what ? で、活き造りにされてしまいます。あん、そんな大きな牙で噛まないで、骨が砕けるぅ、ぎえ~(ああ、気持悪い)

ちょっとウツ気味かも。

2005年4月14日(木)晴、昨日より暖かい

イチゴ大福にかぶりついたら、中のイチゴから泡が出てきました。ぶくぶくといつまでも湧き出してきて、不気味です。

(このイチゴ、死んでる)

と秘書は思いました。腐ってる、という意味ではありません。ほら、ショートケーキのイチゴは生きているけど、タルトにしちゃったら生じゃないというような感じの、でもタルトよりかは一瞬さくっとする食味です。

もう一口かぶりつきます。イチゴが半分になって、断面の白い筋が肉質を思わせます。そういえば、果肉っていいますね。

じっと見つめていたら、その大きさといい色といい丸まり具合といい、カブトムシの幼虫が埋め込んであるような気がしてきました。わっ、やだ。

気持悪い連想をしてしまいました。なんでかと言いますと、昨晩読んだ本のせいです。また、法医学関係のスプラッタものを寝しなに読みまして・・・ じゃない、食い物の本を読みました。小泉武夫氏の「不味い!」という、逆グルメの本です。その中に、不味かった虫、という項目がありまして、ゴカイ(釣りの餌のあれ)を食べるとか、読んでるだけで鳥肌ものの話が出てきまして、カブトムシの幼虫も出て来まして、これは結構うまかったと(確かそうだったよな)ありまして、数々の逆噴射珍味のあとではそうかもしれないと思わず納得しかけて記憶にしっかり留めてしまって・・・

あーん、頭のてっぺんがハリネズミになってしましました。せっかくの大福が台無しじゃないか。えーん、目をつぶって食べてしまえ・・・ なんか甘酸っぱいよう。ザクロの酸っぱさは××の味、という小説があったっけ。ニンニクの当て字に人肉って書いた恐ろしい八百屋があったっけ・・・

2005年4月13日(水)雨、寒いです。

ゴッゴッゴの字がほいほいほい、ちょっと出てサッサッサ、お茶碗お皿カップにタッパくぐり抜けスポンジの下につっつっつー。

ぎゃあ

と、思わず息を飲む秘書。会社にゴの字は、飼育している人がおりますもので仕方ありませんが、自宅にゴの字は許せません。ぜえーったい、許せません。おのれ、どこから侵入しおったんじゃい。

怒りの余り手が震えます。まて、落ち着け、と深呼吸して、目にとまるは台所用液体洗剤。スポンジのある辺りを睨みつつ洗剤を手にとり逆さまに持ち、さっとスポンジをどけて、ゴの字めがけてブチュブチュブチュッ。ブチュッチュ。

一件落着……

怒りが納まってみれば、なんてことしたんでしょうね、となけなしの良心がチビッと痛みます。

液体洗剤を振りかけるとゴの字がおくたばり遊ばします。その昔、自然に帰れ運動華やかなりし頃、合成洗剤の毒性がしきりに喧伝され、かようにゴの字がお亡くなりになるのがその証左、と言われました。その頃も今もアホの秘書は、すっかり真に受けていましたが、後から判明すれば何のことはない、ゴの字は窒息しただけだったのですね。油かけたってお亡くなりになるそうです(アブラムシのくせに)。

過剰に寒いと心まで縮こまってきます。おお寒ぶ、とトイレに駆け込んで一息ついて、やれやれと廊下の姿見を覗き込むと、ピーターパンを疲労困憊させて老け込ませた感じのチビが映っています。可愛くねえよお……

2005年4月12日(火)雨、寒っ

お寒うございます。朝、ベランダに出て、はーっと息を吐いたら白くなりました。寒すぎです。

ベランダには、苺パック流用の家庭菜園プランタが置いてあります。蒔きましたのは、横文字で言えばコリアンダー、漢字にすれば香菜、中国語やタイ語で発音すれば、シャンツァイとかパクチー。秘書の大好物ですが、大嫌いという人も多い香り強き野菜です。

タイ御飯を食べに行くと、いつも(もっと入れておくれ)と欲求不満になります。一度豪勢に食べてみたいと思いつつ、ご近所のスーパーでは売っておりません。なら、自家生産しようと種を探し歩いて買ってきたのでした。

発芽最適温度は20℃から、というので大事大事にとっておいて、先日の夏日の翌日に蒔いたのでした。早く大きくなれよ、と毎日水をあげていたのに、なにさ、この寒さは。出るもんも引っ込んじまいますわな。お家の中にしまおうか、大きめのビニール袋でインスタント温室でも作ろうか、と思案しつつ、朝の忙しさに紛れて出しっぱなしです。お仕事を早めに済ませて急いで帰ってしまってあげましょう(と思いつつ出しっ放しだと今思い出しました。あ~れ~)。

夜、余りの寒さにストーブを引っ張り出して暖まりながらテレビをつけたら、ほりえもん帰国マジ切れ、とかのニュースをやっていました。けど、秘書が見たところでは、堀江さんは至って冷静、マイクを突きつける記者のおそまつさの方が目立ちました。映像にかぶせて、アナウンサーが「マジ切れ」「いらいら」「顔を赤くして」とか言うのですが、それって誰が書いた予定原稿なのでしょう。事実と合ってないぞ。けど、テレビの画面でそう説明してしまえば、その言葉は「衆知の事実」になってしまうんですわな。恐ろしか。

2005年4月11日(月)雨、寒いだじ

セーターを洗った途端のこの寒さ。衣装棚には半袖シャツや麻のパンツやスカートが並んでおります。考えてみればまだ4月です。目先の暖かさに騙されて夏支度になってしまう馬鹿さ加減よ(毎年同じことをしている気がする)。

朝から、揺れましたね。秘書んちあたりは震度3でしたが、近頃いろいろありますもので、これで一巻の終わりかと思いかけました。午後にもぐらぐらっと来まして、こちらは整理の悪い憎まれ愚痴社内におりましたもので、生きた心地がしませんでした。

日韓関係も日中関係も急速に悪化しまして、誰がこのシナリオ書いているんでしょうか。全部見えている人がいるんでしょうね。秘書みたいなアホたれ一般ピープルは、何がなんだかわからないままそのうち一億火の玉になって突進するのでしょうか。

お友達の彼女が中国人です。結婚するしないで、すったもんだしていましたが、この事態になって、どうしているかと気がかりです。一個人の幸せなど、国家の一大事にいとも簡単に吹き飛ばされてしまうのが世の常です。この前の戦争で懲りて、だから戦争は嫌だと思ってきた筈なのに、開戦前夜のような禍々しさを感ずる、というのは、少々誇大妄想の毛があるのでしょうか。もとい気があるのでしょうか。

2005年4月10日(日)晴れ

昨日の花見疲れで、何もする気がしません。あんまり暖かいもので、家中のセーターを洗い上げたのですが、押し入れの天袋を開けて段ボール箱を出してしまうという、ただそれだけのことが、中央官庁に新規参入の書類を出すより億劫です。

2005年4月9日(土)晴れ、ほかほか陽気

暖かいです。桜も満開となりまして、巷はお花見気分。秘書もお花見です。膝はどうしたって? 腫れとります。けど、少しくらい腫れてたって、どうにか歩けますもん。

秘書のお膝は、金力、じゃない筋力の低下が最大原因なのです。ですので昨夜、お風呂に浸かってお膝の鍛錬に励みました。腫れてるから冷やすのか、冷えて腫れたのだから暖めるのか、素人判断に医学的根拠はなく一か八かですが、取り敢えずお風呂に入ると気持がいいんです。湯船の中で、膝に力を込めてぎゅっぎゅっぐりっぐりっ……ああ、とってもいいわ、ああん、ぐりっぐりっ……

ベキッ

ぎょっ。膝を思いっきり関節とは反対側に曲げた時のこの凄まじい音は何でしょう。曲げたまま躊躇しましたが、べきっといってしまったものは仕方ない。激痛を予想しつつ元に戻します。

んぐっ

ぎゃあ、とわめくかと思いきや、すんなり元に戻りまして、しかも軽くなっております。へ? とキツネにつままれた気持のまま、もう一度ぐりっぐりっ。痛くありません。はれ?

つらつら思うに、腫れ上がって位置がずれた膝のお皿がぐりぐり動かすことによって定位置に戻ったのでしょう。ずきんずきんも嘘のように消え失せました。変なの。

というわけで、本日は吉祥寺は井の頭公園にてのお花見宴会に行ってまいります。いつもなら歩いていくのですが、本日は大事をとってバスで参ります。車窓から見えますどこもかしこも桜満開です。これぞ日本の春。

編集長はどこかで講演です。つくづく野暮なお方です。

2005年4月8日(金)多分晴れ

えーと、実は秘書はですね、お膝が腫れ上がって歩けなくなりました。月曜日から、よろしくない感じだったのですが、ここに至って階段の上り下りどころか、平地を歩くのも、3トンばかしの岩を背負っている気分です。

昨日、階段を上がろうとして、足が動きませんでした。足が竦む、とはこのことでしょう。体重をかけた途端に、脚がぐじゃっと崩落しそうなのです。

アルプスの少女ハイジの登場人物に、クララというお嬢様がおりました。このお嬢様は足が悪くて車椅子に乗っていました。ハイジとペーター(だっけ?)が、励まして歩かせようとしても、いじいじしてばかりで、なかなか第一歩を踏み出そうとしませんもので、秘書なんぞはおおいに苛ついたものです。今、よおくクララお嬢様の気持が分かりました。かような足で、歩けるとは思えないのです。

が、よく言いますね。交通事故を起こしたら、車の運転を止めるのではなく、すぐさま無理矢理にでも運転をしないと、気持が竦んで二度と運転ができなくなると。秘書も無理矢理、号令をかけて崩落の恐怖に喘ぎながら、階段を4階まで登りました。

そんなことしなきゃよかった、エレベーターという文明の利器があるのに、と本日つくづく反省していますが、もう遅い。安静にしていても骨の芯がズキズキ、お膝は蒸かしたての特大肉まんの如くふかふか。これはただ事ではない、医者に行こうと、診察時間確認の電話を入れましたならば、病院のお姉様の言うことには、本日の午後は休診ですって。

ぐわーん。ぐわんぐわん。もう寝てるしかありません。ずきんずきんする膝を抱え込んでうなっていたら、こういう時に「内職あるよ」の有り難いお電話が掛かります。かくかくしかじかで、週明けに取りに行きます、とお願いしましたら、「お大事に」の言葉とともにおもいっきし笑われました。

そりゃそうですね。本人にとっては一大事でも、傍から見れば大笑いの種ですなあ。

2005年4月7日(木)曇りあ

暖かくなって繁殖の時を迎えるのはゴの字だけではありません。鳩ぽっぽの愛のささやきも高くなってきました。

秘書んちのベランダに鳩除け網を張り巡らせて退散ねがってから数ヶ月。もう寄り付くまいと思っていたのに、網の内側には入ってこないものの、外側の柵のわずかな張り出しには羽根を休めにお出でになります。

そのくらいどうってことないと太っ腹なところをみせたいのですが、少しは人間の都合を考えてもらいたいものです。即ち、留守にしている昼間ならいいけど、熟睡している朝の5時台に来て、ポポッポポッとラブコールをするな。水ぶっかけるぞっ。

と、つい興奮してしまいます。この団地に空き室は一杯あるのですから、そっちへ行けば邪険にされないものを、なんでわざわざ秘書んちにくるのでしょうね。

先日なんぞはお家にいて、テレビを見るのに日光が邪魔だからとカーテンを締めた途端に、例の鳩夫婦が網の隙間からベランダに入り込みまして、さあ大変。がらっと窓を開けて秘書が出て行くと、慌てふためきますわな。けど、網が巡らしてあるから簡単には飛んで行けませんわな。

2羽して右往左往して網に引っかかったりするものですから、秘書は魚取り網を振り回してお母さん鳩を捕獲。一瞬脳裡を(今夜は鳩のロースト)なんぞという考えもよぎったのですが、驚きのあまり目ん玉をまん丸くして心臓をどきどきさせているのが手に伝わって来て、網の隙間から放してやりました。

そしてお父さん鳩。柵の隙間から逃げようとして、こいつは前にも詰まってじたばたしたというのに、また詰まってじたばたしています。わはは、と笑いながら秘書は鳩のおケツを押してやります。ばさっと大きな音を響かせてお父さんは逃げて行きます。世の中広しといえども、鳩のおケツを押したのは秘書くらいのもんでしょう。

懲りて二度と来ないで欲しいものです。

2005年4月6日(水)晴れ

ほかほかと暖かいを通り越して、大月では30.2度とかいう真夏日です。寒いのは嫌ですが、こういきなり夏においでいただいたのでは、お次ぎは天変地異でもいらっしゃるのかと、たいへん不安です。桜の花なんぞは考える暇もなく条件反射で全開しちゃいました。土曜日までは咲いてておくれ~、と、取り敢えず聞き分けのよさそうな神様の類いに祈る秘書。願いが通じたら、心の内で盛大に感謝しますだに。

こんな日に、陽の射さない事務所に閉じこもっているものではありません。ひょこひょこと隣町までお出かけします。秘書の頭もだいぶ伸びてぼうぼうしてきたので、刈り込みでもしましょう。向う先は、10分1000円のカットハウス。またそんな安物を、とか言わないでくださいまし。洗髪もブローもなしのほんとにカットだけハウスです。その分、カット技術にかけているのです。

今回の担当はお兄ちゃん。一瞬(お姉さんの方がいいな)と思ったのは、秘書の心の内に巣食う逆差別でしょうか。ともかく、「全体を短くのベリーショートでお願いしますっ」と勢い込んで宣言します。力んだからといって偉くなるわけでもありませんのに、イヤですねオバさんて。

耳は? 出します。後ろは? 刈り上げが少し伸びたくらい。上は? 立たない程度に短く、といった会話の末、お兄ちゃんは「ばさっといくんですね」と得心します。「そう、ばさっと」と秘書も断言。

で、結果は? やりました。美容院でもなかなかやってくれない過激ヘア。ほとんど、坊主が無精すること1ヶ月これじゃあんまりだと裾のほうだけちょいと刈り込んだ、みたいになりました。秘書によく似合って可愛いです。ご満悦。

トイレの鏡に映してニマニマして気が付きました。ひょっとして、これって編集長の坊主頭とおソロ? ゲッ。

切っちまったものは仕方ないので諦めて、ついでに鍼灸院でマッサージして行きましょう。この時間なら空いている筈。筈だよ? やってないよ。3時まで昼休みだよ。あと1時間もあるよ。じゃ待つ間、図書館で本を物色しましょう。同居人のカード使えば借りられるし・・・ 図書館はひっそり閑と入り口閉じて・・・ 館内整理日だって・・・ 

2005年4月5日(火)晴れ

本格的に暖かくなりました。桜が咲ききってしまうのではないかと心配です。我が社内も底冷えから解放されました。となると・・・

奥の院の編集長部屋のドアの下から、ごそごそと這い出してくるものあり。居眠りして椅子から転げ落ちて床に転がった編集長が寝ぼけたまま床で水泳をしております。まったく困ったオヤジ様です。じゃない、ゴの字だよっ。

ぎゃあああ、とこの世の終わりのような叫びをあげる秘書。世のあらゆる生き物は好きなつもりですが、ゴの字だけは願い下げです。しばらく姿をみかけないと思っていたのに、さては編集長室で一族繁栄しているに違いありません。

編集長っ、今度こそは許せませんっ。まとめて始末しちゃるっ。

と、時ならぬ大掃除が始まりました。編集長は当然の如く、つべこべ、こべつべお抜かしになりますが、秘書は当然の如くことごとく無視させていただきます。なあにが花粉症だ、室内でゴの字とカビを培養するなっ。

我ながら恐ろしい程のハイテンションで、室内のあらゆる事物を動かし埃を吸い取り増殖し続ける蟻塚を段ボール箱にぶち込んで壁際に積み上げ通路も確保し、どうにか人間の居住空間らしくなりました。

こういう事態に当本人はどう反応するか。期待してはいけません。お片づけは秘書の趣味、と思っているらしく、「良きに計らえ」「健康第一」のお言葉を残して逃亡します。ああ、そうですか、秘書は別に気にしませんので、プールでもどこへでも行って下さい。けどね、蟻塚に飲み込まれた書類の分別は編集長の仕事ですからね。1日1箱ずつ片付けるとして、1ヶ月分はありますからね。秘書にまかせると、全部資源ゴミに出しちゃいますからね・・・

2005年4月4日(月)雨から晴れ

昨日お出かけした際のことです。お買い物ツアーに疲れ果てれて、お高級喫茶店で、アフタヌーンティーを楽しもうという話になりました。そんなところへ行ったことのない秘書は、「混んでるじゃないの?」と不安になったのですが、社用で高級店総なめの同居人は、「大丈夫、待っても10分くらい」と、お気楽にばーんと太鼓判を押します。そーお?、と半信半疑ながら、とにかくあんよが座りたいと申しておりますので、待ち席に腰を降ろしました。席は少しずつずれて前進していきます。

ほらね、と同居人は言うのですが、ある時点からぷっつり進まなくなりました。店内はちらほら空席があるのに、店員さんは暇そうなのに、お客を席に案内しないのです。どういうこった、とぼやきつつ待つこと20分、やっと少し前の順の客が案内されて行きます。

この客がガンでした。ほとんどが二人席の店に、6人の団体様で押し掛けていたのでした。6人分の並び席が空くまで、他の客がとばっちりを受けたのでした。いえ、秘書は決して6人で来るな、などと言う気はありません。問題は、他にもあったのでした。

客あしらいが致命的に遅いのでした。お茶に3種類のケーキセットがつくのですが、このケーキ係りがスローライフを地でいっているのです。席について直ぐ注文を聞かれて、それから延々と待たされて、やっとケーキのワゴンが席に来た時、すっかり切れ上がっていた同居人は、店員さんがケーキの説明をするのを無視して、これとこれとそれねっ。恐い客です。

ケーキが来たぞ、お茶はできてるんだろうな、と思ったら、茶摘みにおでかけですかね、お湯を注ぐだけの筈のお茶が来やしません。待ちくたびれて、水を飲みつつケーキを食べ始める秘書たち。両隣りの客もお茶なしケーキをつついています。

ここでまたしても切れ上がった同居人、店員を呼び止めて、水おかわりねっ、と申し付けます。目一杯の皮肉なのですが、スローライフが身に付いている店員さんは素直に水をつぎに来ます。客がお茶なしでケーキをつついているのが分からんのかっ。

ちゃっちゃっと30分くらいでお茶する筈が、延々と1時間以上いらいらと過ごすことになりました。その手の高級店でお茶するなら、そのくらいの余裕を持って来い、ということでしょうか。

ケーキもお茶も美味しかったのに、二度と行かないリストに加わりました。

2005年4月3日(日)晴れから雨

うらうらと暖かい日になりましたが、桜は殆ど咲いておりません。本日は地元の桜祭りなのですが、つぼみのならんだ枝を眺めるのもまた風流でよろしいようです。何年か前までは公金の無駄遣いだと目の敵にして、(咲くなあ~)とか(散れえ~)とか、呪詛をかけておりました某人はさぞお喜びのことと思います。

本日秘書は電車に乗ってお出かけしました。同居人がおごってくれるというので、くっついて行ったのです。自分の金を使わなくて済むのなら、荷物持ちでもなんでもいたしましょ、どこへでもついていきましょ、新宿ですか、へいへい。

新宿に行く前に吉祥寺のフリマを覗きます。パルコの屋上のそこは出店者層が若くて品物がわりかしといいのです。秘書は即某ブランドのバッグを300円でゲットいたしました。なんだかとても気分がいいです。同居人はビーチテントなんぞを買い込んでおります。一旦お家に帰って置いていくのかと思いきや箱を抱えて電車に乗り込んで新宿行き。コインロッカーに預けて、さあ、お買い物ツアーの始まりです。

うろちょろしました。3万歩は歩いたでしょう。なんでか、香水を買おうという話になりました。あら、嬉しい。

その昔、男が女に贈るもののナンバー1くらいの地位にあったのが香水です。秘書も一杯いただきました。ほんとです。その証拠に、秘書の引き出しには、ニナリッチ等の香水の空き瓶がぎっしり。「空き」瓶というのがミソです。ある時期から中身の入った瓶をくれる人が途絶えました。中身がなくなっても勿体なくて捨てられないのが秘書です。

ほんじゃま、と見にいきましたら、あら、日本の円はとっても強くおなりあそばしたのですね。昔は高値の花だった香水が、千円札の2、3枚もあれば買えるではございませんか。嬉しいようながっかりしたような。どうりで同居人が買おうというはずだ。

どれにしようかな、でサンプルを嗅ぎまくっているうちに匂いがわからなくなりまして、ええい、と買ったのは、往年の美青年で今はジイ様のアラン・ドロン氏プロデュースの「サムライウーマン」。受け狙いで買いました、の感あり。どんな香りかと言うと、鼻が麻痺しちゃってわかりませーん。とにかくいい匂いの筈です。

2005年4月2日(土)晴れ

お休みだあ、とお家でのんびりしてましたら、内職のお呼びがかかりました。嬉しいような嬉しくないような心持ちです。まあ、天候不順でお花見も流れたことですし、小遣いを稼いでおくことにします。

しかし、薄暗い社内で、パソコン相手にしこしこやってますと、なんでだか、静かな怒りが湧いてきます。この春の日に、秘書はなんでこんな小汚い監獄みたいな所に閉じ込められているんでしょう・・・人生が腐っていくぞよ・・・

うわああ、と爆発する前にさっさと逃げ出すことにしました。人生は長いようで短いのです。乙女はあっという間にオバさんになりおバアさんになるのでして、年を取れば取ったでいいこともあるのですが、やっぱ水のしたたっている内にしておきたいことは山ほどありまして、取り敢えず今はちょいと洒落たことがしたい、洋服が欲しい靴が欲しい鞄が欲しいご馳走食べたい髪を切りたい映画が見たい金持ちのジイさんか見目麗しい若いのを引っ掛けたい、うわあ体はひとつしかないよう・・・

お財布に相談したら、晩ご飯のおかずを買ってさっさと帰れと言われました。ぐすん。

2005年4月1日(金)晴れ

ついにやってきました、年に一度の秘書の記念日、4月馬鹿の日。さあ、盛大に嘘をつきまくったるぞ。

と意気込んだのですが、なにせ昨今の世情は一年中が嘘ばっかりでして、秘書の嘘なんぞみみっちくて嘘くさくて、ことごとく不発。ふん、やな世の中です。

編集長も愛用のカートを引きずってお出かけです。こちらは盛大にホラを吹きまくりに・・・じゃなかった「社会経済問題研究会」とかいうところに「マスコミは如何に堕落しているか」とかいう講演に行くそうです。頑張ってくださいまし。

ここいらで一発、復習。その昔、秘書愛用の大阪弁化フィルターを紹介しました。覚えとりまっか?(←これはでたらめ方言)

大阪弁化フィルタ http://yan.m78.com/osaka.html


けーっ、けけけけけーっ