インターネット週刊誌 “I.eye.愛” (aiaiai!)

『憎まれ愚痴』

1999.5.21.(金)発行:ユーゴ空爆状況下の特別・21号

目次


時事論説:「1寸の虫の5分の毒針」
ユーゴ航空戦争緊急特集

BBC-NHK特集が立証した民族浄化の嘘

 さすがにBBCらしく、コソボでは少数派のセルビア人と、多数派で独立を要求するアルバニア人の双方から取材しています。アルバニア人に銃撃されたセルビア人の話もあります。段々と対立が深刻化、激化していきます。コソボ解放軍(KLA)も出てきます。アルバニア人が「40人殺された」話の場面では数人の死体が写りました。しかし、その事件の犯人の特定はありませんでした。これが「民族浄化」なのでしょうか。少なくともBBCは、そういう説明をしてはいませんでした。⇒全文を読む

誤爆再論:米軍事評論家も技術に疑念

 論理的に詰めると、「古い地図」説には本当か嘘かの、ふた通りしかありません。
 まず、「古い地図」説が本当で、CIA(中央情報局)の情報が間違っていたというのなら、ではでは、その同じCIA、別途情報によれば毎日、大統領に最新情報分析のブリーフィングを提出しているはずのCIAが、やはり同じく責任を負っているはずの「民族浄化」に関する情報分析の方については、間違っていないと言い切れるのでしょうか。
 つぎに「古い地図」説が嘘だとすると、なぜ、このように「中央情報」機関の権威を台無しにし、コメディアンのネタばかり増やすような、みっともない嘘を、付き続けるのかという理由が、この問題の核心的焦点になります。⇒全文を読む

判定:アメリカ敗れたり!

 アメリカ国内でも、「空爆だけでは戦争は終わらない」という当然の意見が出ていました。だから、今度はKLAに望みを託したのだと判定しますが、これも裏目にでたのでしょう。最早、残る手段が無いどころか、中国大使館の誤爆まで仕出かして、ABCのニュース解説では、ポール・ハーヴェイが、現在、北京の映画館ではハリウッド映画の上映は中止され、朝鮮戦争当時の中国が参戦してアメリカ軍を破った際の古い映画がリヴァイバル上映されていると、声を落とした嘆きのニュアンスで語っています。⇒全文を読む

アルバニア系20万人の行方不明が殺害?

 今回、非常に興味深いのは、目の前で同時代の事件として、「民族浄化」だの、10万人が「殺された疑い」だの、22万5千人が「行方不明」だのと、いわば「ミニ・ホロコースト」の「中規模」嘘のプロパガンダが展開され、それと同時並行で、ハーグの戦犯裁判が開かれることです。⇒全文を読む


長篇連載記事

●連載:本多勝一"噂の真相"同時進行版 (その21) 割り中:『週金』が依頼記事を不掲載の奇怪な顛末

 「『同和中毒都市』の中で触れられている問題がとても重要なことであることは,弊誌も重々承知しております。ただ弊誌としては,逆差別の問題を問う前に,あまりに理不尽な部落差別の歴史があり,いまだに差別に苦しんでいる方々がたくさんいらっしゃることを読者に伝え,読者に考えていただきたいと思っています。その上で,寺園さんが『同和中毒都市』でご指摘なされている問題に踏み込んでいきたいと思っています。が,編集部の力量不足で,まだ十分な記事掲載ができていません。/ですから,現時点でこの原稿を掲載することは,見合わさせてください。」(後日送ってもらった副編集長の文書による説明より)⇒全文を読む