1999年11月祭研究発表「見つめようこどもから―子どもと教育―」

おわりに


 「子どもたちが何を感じ、どう考え、何を求めているのかわからない」という大人たちの声。「自分が何を求めているのかが見えない」という子どもたちの声。――これらから抱く未来への不安は、日本国内だけでなく、日本と同じ状況にある各国に広がっている。

 なぜこのような状況が生じているのか。この原因を探り当てることは不可能であるし、無意味なことだ。これは、現代社会のありとあらゆることが複雑に絡み合っている中で生じていることだからである。それよりも大事なのは、それぞれの立場から、このような状況とまっすぐに向き合うことだ。

 ただ言えるのは、子どもにとって「教育」、そして、それを提供する場である「学校」の影響は非常に大きいということである。1日の多くの時間を「学校」で過ごす子どもたちにとっては、それは「学校」であることを超えて、彼らの「社会」となっている。そこで、子どもたちは、試行錯誤しつつ、成長していく。そのような場である「学校」を、そして、 「教育」をよりよくしていくことは、未来をよりよくするために重要だろう。というのは、子どもたちは、まさに、未来をになう存在だからである。子どもたちが、楽しんで学べるような、つまり、「学びたい!」という意欲を汲み取れる教育を、そして、自分の価値を見出せるような場となる学校を提供できれば、ひとりの人間として、もっと生き生きと輝き、誇りを持って生きていけるのではないだろうか。

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