<読者からの声>

◎電磁波過敏症で苦しんでいます。
 今、大きな電磁波(強く感じます)から逃げて逃げてまた友人宅に戻ってきたのですが、症状が進んだのか家の中で大きな電磁波の出るものを使っていなくても、近所のボイラ−などに反応してアゴが小きざみにガクガクして時間が経つと苦しくなってきます。症状はほかに頭痛、全身のふるえ、重苦しさなどです。携帯中継アンテナからの電磁波(高周波)にも、6600Vの引込線(低周波)にも体が反応します。疲労のため子どもと一緒に少し眠ったのですが、全身のふるえと重苦しさで目が醒めてアゴのガクガクも強くなりもう眠れません。前の日にハ−ブ飲んで(過敏症にいいと言われたので)お風呂に入ったのですが全然よくなりません。車もワンボックス型の後部座席でも苦しく感じます。現在、夫が一生懸命に家を探してくれていますが、3才の子どもがいて、その子が食物アレルギ−で化学物質過敏症でもあるので年とった両親を頼らざるを得ないので「野中の一軒家」に住むわけにもいかない事情があります。常にけいれんを起こしている状態で心臓や脳にも負担がかかっているのでは、と心配です。
<当会からのコメント>
 電磁波過敏症で苦しんでいる人からの相談は心が痛みます。電磁波発生源から離れるしか根本的には手立てがないのですが、そうはいかない事情もいろいろあります。医者が理解せず、「気のせい」にされることも本人には苦しいことです。この方の場合、ボイラ−にも反応するというので「低周波音」の本も紹介しました。会員の過敏症の方もいろいろ工夫されて対処されているので、その方法を紹介するくらいしか私どもも対応できないのが実情です。化学物質過敏症の方々もそうですが、声をあげ社会に訴えていくことで社会的取り組みにしていくことが大事です。

◎MRIって安全なの?
 友人が病院でMRI検査を受けましたが、医者は「MRIは安全ですから」と言ったがその友人は検査中、ピリピリ感じ気持ち悪かったと言ってました。本当に安全なのでしょうか。
<当会からのコメント>
 MRIは「Magnetic Resonance Imager」の略で、核磁気共鳴映像装置のことです。鮮明な身体内部の像が見られるため「X線CT」より医療現場では重宝がられています。MRIは、臨床利用を目的にここ20年くらいの間に急成長してきた医療機器で、強い静磁場と時間変化磁場と高周波のRF(ラジオ波)を利用して身体内部の映像を見る技術です。つまり非電離放射線を使うため様々な身体への影響も付随して起こります。MRIの臨床利用で1980年には英国で世界最初のガイドラインが出されましたし、米国FDAが1982年に、ドイツBGAも1983年に指針を出しました。そして1995年には「MRIの安全性に関するIEC国際規格」も制定されました。X線のレントゲンへの応用に顕著なように、放射線も利用の仕方によっては医療上プラスの面があるのは確かです。だだし、医療現場でMRIのもつマイナス面がX線ほど徹底して理解されているかとなると不安に感じます。
 MRI検査では、初期には「動脈瘤のグリップの移動による死亡事故」が一件報告されています。そこまで重篤な事故は最近はさすがに報告されていませんがRF(ラジオ波)による検査中の火傷や「しびれ」「けいれん」「嘔吐」「いらいら感」「めまい」「金属味」「頭痛」「眠気」など、さまざまな症状が患者から訴えられています。そのため、ただ「安全です」と医療従事者は言うのでなく、「インフォ−ムド・コンセント」(患者への事前の説明と同意)をMRI検査では必須とすべきですし、必要もないのにMRIを多用する病院は要注意です。


会報第9号インデックスページに戻る