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(抄訳 TOKAI)
マイクロウェ-ブ・ニュ-ス2001年11〜12月号より

ヘンショ−理論調査のため放射線防護委員会が動く

電力線周辺に汚染物質は本当に集まるのか?

ヘンショ−の仮説理論とは
 英国ブリストル(Bristol)大学の物理学者デニス・ヘンショ−(Denis Henshaw)は「高圧線の電荷が汚染物質を吸い寄せるため、それらの汚染物質が人間の皮膚や肺の中に蓄積され小児白血病や肺がんなどの原因になる」という説を主張している。
 英国の権威機関であるNRPB(放射線防護委員会)はこのヘンショ−の仮説の究明に正式に乗り出した。
 5年前、NRPBはヘンショ−理論に対し“信じがたい”とか“まったくの推測”とはねつけていた。それからするとこれは今後への大きな変化を意味する。
 ヘンショ−理論によれば、送電線の電場が汚染物質を周辺に集めることで年間4百人が肺がんになる、という。

5人の委員会を設置
 NRPBが設置した正式な委員会は5人から成り「ヘンショ−理論の評価にはどんな研究調査が必要か」を助言することを目的にしている。5人のメンバ−はノッティンガム大の名誉物理学教授ロ−リ−・チャリス(Lawrie Challis)、サザンプトン大のアドゥリアン・ベイリ−(Adrian Bailey)、サ−リ−大のウィリアム・ゲレットゥリ−(William Gelletly)、それにNRPBスタッフのマイケル・クラ−ク(Michael Clark)とジョン・マイルズ(Jon Miles)で、ロ−リ−・チャリスが座長。
 5人委員会は2001年9月に第1回を開いたが、何回かの会合後NRPB内のド−ル委員会(AGNIR=非電離放射線諮問小委員会)に報告をする。それを受けたド−ル委員会は疫学調査と実験的証拠がヘンショ−理論を支持するかどうかを決める。
 ヘンショ−はこの一連の動きに喜ぶと同時に5人委員会に汚染問題の専門家が一人もいないことに失望もしている、と語っている。


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