福岡・熊本・千葉では実力阻止闘争も展開!

□福岡県三瀦町の住民とドコモとの攻防
 7月1日(日)、福岡県三瀦町(みずままち)生岩(なまいわ)地区に学習会講師として住民学習会に呼ばれ、この町で地域住民が九州NTTドコモの携帯電話中継基地局鉄塔を1年10ヵ月にわたって建設を阻止していることを知りました。
 次ぺ−ジの新聞記事を参照されればわかるように、5月にドコモは建設工事を強行着工しようとしたが住民の力で阻止されました。ドコモと住民との話し合いは12回に及びます。そんな緊迫した状況での学習会でした。20数名の参加でしたが、久留米市や熊本市からも参加者がありました。終了後交流会がもたれ、その日は住民の方の家に泊めていただきました。(三瀦町の内容は別掲)

□熊本市の3つの学習会、まず沼山津
 三瀦町の学習会に来ていた熊本市の住民に呼ばれ、一週間も経たない7月7日(土)熊本県熊本市の沼山津(ぬやまず)地区の学習会に参加。ここは九州セルラ−(現KDDI=au)が住民の反対にもかかわらず鉄塔建設を強行した所。
 沼はもちろんですが、津も水を意味します。そんな地盤のゆるい土地に九州セルラ−は鉄塔を強行建設しましたが、住民はその後も実力阻止行動を展開し電磁波発信をさせていません。現在住民は裁判でセルラ−と争っています。すでに鉄塔は地盤軟弱ゆえ57p傾いていました。沼山津の反対運動は5年間も続けられています。ここの学習会は寺の本堂で開かれ約20名が参加。

□緊迫下の楡木地区学習会
 同日、熊本市内の楡木(にれのき)地区に場所を移しての学習会。ここはNTTドコモが鉄塔建設を予定している所。すでに住民説明会が2回開かれ、ドコモは強行着工の姿勢を見せています。翌日日曜日に第3回目のドコモによる住民説明会が予定され緊迫した状況下での学習会。参加者は約50名で狭い会場は入り切れずあふれる盛況ぶり。三瀦町の学習会から1週間も経ずに熊本市で学習会が組まれたのはこの楡木地区の状況に合わせたためです。
 終了後の懇談では菊陽町で反対運動されている元気のいい女性三銃士(?)とも会いそのパワ−に圧倒されました。

□そして総本山・詫麻地区の学習会
 翌日7月8日(日)は熊本市内詫麻(たくま)地区での学習会。九州には昨年「中継塔問題を考える九州ネットワ−ク」が結成されていますが、九州ネットワ−クの事務局が置かれているのがここ詫麻地区。まさに闘いの総本山といえます。
 九州ネットワ−クの会議場として使われている会長宅の改造納屋の2階で学習会がもたれ約30名が参加されました。
 ここは総本山らしく5年以上にわたって九州セルラ−と厳しい闘争を展開し、鉄塔は建っているが電磁波は発信させないままです。現在、沼山津と同じく裁判中。
 詫麻と沼山津の闘いがあるため、セルラ−は熊本市内で鉄塔が建てられない状態に追い詰められています。また近くの御領(ごりょう)地区でドコモが鉄塔を建設しようとしましたがそれも阻止されています。

□千葉県成田市でも実力阻止中
 千葉県成田市松崎(まんざき)地区で、J−フォンが周辺住民に無断で鉄塔を建てていまい、怒った住民が現在、プレハブ小屋を建て24時間監視態勢で電磁波発信を阻止しています。(9ペ−ジ参照)
 松崎地区にも、5月26日(土)と6月9日(土)の2回、住民主催の学習会に呼ばれ行ってきました。

<電磁波問題市民研究会からのコメント>
 後述するように、ドイツやイタリアでも鉄塔阻止闘争が展開されいまやこのたたかいは世界的傾向といえます。住民の意向を無視した通信会社は猛省すべきですし、行政も住民の立場にしっかり立つべきです。


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