満月まつり in大阪市からのメッセージ

 私たちは本日、沖縄や韓国の人たちの「基地のない平和な世界を」という呼び掛けに応え、大阪市で満月まつりを開催しました。満月まつりは国内外数十カ所・地域で大小さまざまな取り組みがおこなわれています。
 私たちのまつりでは沖韓民衆連帯の都裕史さんの講演『駐韓米軍問題の歴史と現状』を聴き、ビデオ『オモニ米軍基地のない社会で暮らしたい』を観ました。駐韓米軍の犯罪の歴史、現在も続く演習、それによる被害の実態について学びました。女子中学生轢殺事件が単なる偶発的なものではなく、準戦時態勢にある韓国で必然的に起こったものであるという確信をますます強め、すでに100万人を越えたという国際署名への取り組みを確認しました。まつりにはさまざまな思いを持った人たちが参加しました。反戦平和、反基地、パレスチナ連帯、日の丸・君が代反対、靖国反対、反原発、従軍慰安婦国家賠償要求、在韓被爆者渡日医療支援等々の思いがリレートークで出されました。会場には、私たちが作成したイラク写真パネルを展示しました。私たちはまつりに先だって対イラク戦争反対の街頭キャンペーンをおこないました。都さんから伝えられた韓国の歴史的な反米反基地大運動の息吹に私たちは大いに勇気づけられました
 アメリカは、核問題などを持ち出すことで北朝鮮に対する敵視政策を強めています。朝鮮半島の平和は米軍とその基地によって脅かされています。日本政府はこれに迎合しています。政府による日本滞在決定、「一時帰国」の約束違反は日朝関係を悪化させ問題解決を遠ざけるものです。それは朝鮮半島とアジアの緊張を高め、南北対話と統一にむけた朝鮮半島の人々の願いを踏みにじるものです。「拉致」が糾弾されるべきであることは言うまでもありません。しかし私たちは、拉致被害者は南北分断と対北朝鮮敵視政策の犠牲者であるという思いを強めています。被害者の政治的な利用に強く反対します。政府、マスコミ一体となった異常な反北朝鮮キャンペーンに反対します。在日朝鮮人に対する迫害特に子どもたちへの暴力と嫌がらせをやめるよう要求します。そして私たちは日本の植民地支配、強制連行、強制労働、「従軍慰安婦」、韓国・朝鮮人被爆者等々過去の日本の侵略戦争の犠牲者やその遺族への謝罪と補償がなによりもまず必要であることを強調します。対イラク戦争への出撃、後方支援に利用され北朝鮮への脅威となる米軍基地強化・新増設、有事法制制定への動きをやめることを要求します。
 私たちは、今年のまつりのシンボルが水であるという沖縄からの熱いメッセージを受け取り、生命の源である水が独占され取り上げられ飢えや渇き、栄養失調と不衛生に直面している人々や国々に思いを馳せました。それは米の爆撃で荒廃させられ寒い冬を待つアフガニスタンの人々であり制裁下のイラクの人々でもあります。そしてブッシュ大統領はまた石油を独占するための戦争をいまにも始めようとしています。人類に対する、そして生きとし生けるものすべてに対する敵対ををどうして許すことができるでしょうか。
 満月まつりを沖縄や韓国・梅香里と同時開催したことで、大阪の私たちも各地の開催地の人々とつながり合流することができました。満月まつりと都さんの講演を韓国の運動との連帯のささやかな第一歩として一層の連帯の方途を探っていきたいと思います。
 対イラク戦争を狙うアメリカ主導の国連決議に従い明日11月18日には査察団が入り、日本では明後日にテロ特措法が延長されようとしています。イージス艦やP3Cの派遣ももくろまれています。事態は緊迫しています。Only the People Can Stop the WAR!人民だけが戦争を止められる!私たちの力を振り絞って戦争を阻止し、来年は「反戦の年」としてこの満月まつりを迎えられるようにしようではありませんか。

2002年11月17日
満月まつりin大阪市参加者一同



  

   

 


(参考記事)

 第4回満月祭り 呼びかけ