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第 147 国会報告
憲法調査会
2000年4月5日 05 号

学生より意見聴取


○大脇雅子君 社会民主党の大脇雅子と申します。お二人の方に一問ずつお願いをしたいと思います。

まず、奥野恒久さん。

日本を憲法が切り開いてきた、魂を入れてきたということで、日本国憲法のメッセージは軍縮へのイニシアチブと、それから豊かさや繁栄を問い直すという二つのメッセージを受け取るとおっしゃいました。第一の軍縮へのイニシアチブというのはよくわかるのですが、豊かさや繁栄を問い直すということについてもう少し説明をしていただきたいという点です。

それから、もう一人は岡村千尋さんにお願いいたします。

私も弁護士をしておりまして、私が最初に担当した離婚事件で、女性が新聞を読みましたら、嫁が新聞を読むといって夫の両親に言われたときに、そのお嫁さんは何と言ったか。憲法がありますといって答えて、怒った両親はテーブルをひっくり返した。こういう事件が私の事件の第一号でございましたので、憲法十四条というのは本当に私たち女性にとっての灯台であったわけですが、今一番憲法十四条に日本の国で違反していると、こう思われる女性差別というのは何でしょうか。

○参考人(奥野恒久君) 今特に若い人たちを中心に、例えば歩いていける人が歩いていける距離のところを車に乗っていくとか、あるいは不必要じゃないかと思われるような携帯電話が電車の中で使われている。果たして、これについての問い直しというところからまず入りたいというふうに思っています。

ずっと繁栄という言葉はよしとされてきたわけですけれども、このまま世界がずっとどこもが繁栄を目指すという中で、これはもう地球全体がパンクするのではないかという中、我々自身が本当に豊かなもの、本当に何というのか、価値のあるものというものを問い直すには、繁栄とか豊かイズ・ベストという、これに一つ疑問を投げかけていく、これが憲法の前文にある全世界から貧困なんかなくしていくというのと合致するということです。これは一言、伝統とか自然を大事にするという考え方ともつながるんだということをつけ加えさせてください。

以上です。

○参考人(岡村千尋君) 一番感じることと言われてもなかなか難しいんですけれども、やっぱり広く言えば社会進出への差別、大きな壁というのはあると思います。

私、去年まで大学にいたんですけれども、その中で、やっぱり就職活動の中で女性が差別されるという経験はどの私の友達も経験しています。それが、いろいろな形があるので言えないんですけれども、例えば私の友達が地方の保育園なんかを受けたときに、そこで東京の四大を出たような女性をうちは採りたくないということを言われたとか、そういう制度的な差別だけではなくて意識の上での差別というのもまだまだ残っているなというふうに思っていて、そういう意味で募集、採用だけではなくて、労働の現場で働くとか、あと大学での学問を女性だからと認められないということも少なくないと思うんです。

そういった意味で、女性の力を社会に生かしていくというところでの差別が今一番広くある問題じゃないかなというふうに考えています。



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