福島第二原発3号炉のシュラウドひび割れ

東電が、発表より1年前に既にひび割れを知っていた事実に関する
質   問   書



経済産業大臣 平沼赳夫様

 東京電力は、福島原発U−3号炉のシュラウドにひび割れが存在していたと、昨年(2001年)7月に貴省に報告し、公表しました。
 しかし、Nucleonics Week誌の2001年8月30日号には以下のように記載されています。「情報源によると、東電はMETI[経済産業省]に連絡をとる少なくとも一年以上前から福島第二原発3号炉の[シュラウド]亀裂発覚の事実を知っていた。このことに詳しい産業界のあるニュース・ソースによると、「この種の問題は東電にとって新しいことではなかったが」316L(注)にとって持つ意味からして「とてもデリケートだと評価されていた」。
 このことは、東京電力が福島U−3のシュラウドひび割れを、貴省に報告する1年以上前から知っていながら隠していたことを示しています。国際的にも有名な雑誌に記載されたのですから、当然貴省も御存じのことだと思われます。
 この件につき、以下の質問に答えてください。

1.2002年8月29日付の原子力安全・保安院が発表した報告書「原子力発電所における事業者の自主点検作業記録に係わる不正等に関する調査について」の中には、この事実は含まれていません。すなわち、29件の記録ねつ造等には含まれていません。それはなぜですか。
2.この事実そのものについて東電に確認しましたか。
3.この記事は、新しい隠ぺいの事実を意味しますが、それについてはどのような措置を取るつもりですか。
4.監督官庁としての貴省の責任は重大です。貴省の責任を明らかにしてください。

 9月5日(木)までに、文書にて御回答ください。

2002年9月3日
グリーン・アクション 
福島老朽原発を考える会  
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会



(注)応力腐食割れが起きにくいと言われていた材質で低炭素鋼SUS316のこと



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