和歌山を核のゴミ捨て場にするな!
関電:御坊市への「中間貯蔵施設」建設計画を粉砕しよう



 関西電力は、和歌山県御坊市に使用済み核燃料の「中間貯蔵施設」建設を狙っている。関電の御坊第2火力発電所予定地である埋め立て地に立地するという。
 「中間貯蔵施設」とは、使用済み核燃料の最終的なゴミ捨て場である。既存の原発サイトには使用済み核燃料が溢れかえっている。これまで関電は、青森県六ヶ所村の再処理工場に搬出してきた。さらに90年代半ば以降、原発サイトの使用済み燃料プールを拡張したり、リラッキングと呼ばれる詰め込み、サイトごとにプールを共有化することで、原発の糞詰まり状態をなんとか先送りしてきた。しかし、これら小手先の方策だけではどうにもならないほどに、使用済み核燃料は原発サイトで溢れかえっている。六ヶ所に搬出できなければ、4〜5年でプールは満杯となる。そうなれば燃料交換ができなくなり、原発の運転は不可能となってしまう。「中間貯蔵施設」は、既存の原発を延命させるための、核のゴミ捨て場である。
 プルサーマルの挫折、「もんじゅ」控訴審判決によって、国の核燃料サイクル政策は破綻している。六ヶ所再処理工場では使用済み核燃料貯蔵プールで水漏れが連続して起きている。再処理工場本体にも不良溶接が多発している。6月のウラン試験の目処も立っていない。再処理工場稼働に反対する声は、全国に広がっている。
 関電が「中間貯蔵施設」建設を狙っている和歌山県には、関電の日高・日置川原発の新規立地を阻止してきた反対運動が脈々と生きている。80年代後半、地元和歌山と私達関西の市民は一致協力して、関電の執拗な立地攻撃を跳ね返してきた。日高町長は、「日高町は原発立地問題で、過去に町を二分した苦い歴史がある。現在、県と関西電力に対して立地計画の即時中止を申し入れている。そうした立場から原子力に関する誘致はすべて反対」と態度表明を行っている。
 日高・日置川原発反対を闘った現地の仲間とともに、六ヶ所への核のゴミ搬出反対運動、六ヶ所再処理工場反対運動の仲間達とともに、関西の力を結集して、関電の「中間貯蔵施設」=核のゴミ捨て場構想を粉砕しよう。どこにも核のゴミ捨て場を作らせない運動によって、既存原発の閉鎖に向けて前進しよう。

           関西電力の使用済み核燃料プールの貯蔵状況について(美浜の会ニュース62号より)