明治大学・労働講座企画委員会寄附講座「未来の自分をつかめ〜先輩たちの働き方に学ぶ」

働くことに不安を抱く学生たちに、どう応えるのか?

本講座には、行政や法曹、NPO、ユニオンなどさまざまな分野で活躍する専門家が登場しました。「労働講座TV-3」では、そのなかから4回分の講座のようすを、当日の収録映像から紹介します。

10月26日 非正規労働者の世界(1)  
      ~アルバイト経験を出発点に考える

写真・森崎.jpg
全労働省労働組合 
執行委員長 森崎 巌
写真・飯田.jpg


NPO法人 東京労働安全衛生センター 事務局長 飯田 勝泰
写真・高須2.jpg


明治大学労働教育メディア研究
センター客員研究員 高須裕彦


アルバイトも労働者である。労働基準法をはじめとする労働法が適用される。しかし、働く現場では、賃金未払いやサービス残業、セクハラ、パワハラ、火傷・事故、勝手なシフト変更、休憩が取れない、などの問題が起こっている。本講座の受講生を対象に実施した「アルバイト実態アンケート」をもとに、アルバイトの現場で多発する様々な問題とその解決の方法について考えた。




配布資料
LinkIconアルバイト経験を出発点に考える(PDFファイル)

配布した『ポケット労働法』は以下のサイトからダウンロードできます。
LinkIconhttp://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sodan/siryo/pocket/


11月9日 非正規労働者の世界(2)  
     〜様々な雇用形態で働く人々とユニオン運動

写真修正・河添2.jpg

首都圏青年ユニオン 書記長 
河添 誠

写真修正・松元.jpg

ジャーナリスト・元英字新聞記者 松元 千枝


現在、すべての労働者の3分の1は、派遣や契約、パート、フリーターと言われる非正規の雇用形態で働く人々である。日比谷公園で行われた「年越し派遣村」は、私たちの記憶にまだ新しい。これは2008年秋、アメリカ発世界大不況の荒波を受けて、数十万人の非正規労働者が「派遣切り」や「非正規切り」され、寮を追い出され、路頭に迷う事態を受けて、ユニオンが取り組んだ活動だった。このときの「年越し派遣村」の活動に参加し、日常的に非正規労働者からの相談を受ける「首都圏青年ユニオン」の活動をとおして、非正規労働者の働き方の実態とユニオンによる問題の解決について考えた。











配布資料
LinkIconユニオン運動とは何か――首都圏青年ユニオンの活動から

リンク
LinkIcon首都圏青年ユニオン


11月30日 グローバリゼーションと雇用労働の変化  

東京大学名誉教授 田端 博邦

グローバリゼーションと新自由主義的な市場政策や規制緩和政策が進められるなか、先進国における労働のあり方と労使関係は大きく変容した。日本においても例外ではない。90年代以降、不安定な雇用と劣悪な労働条件の非正規労働者が急増する一方、正規労働者も長時間・過密労働を強いられてきた。日本をはじめとする先進国の労使関係を比較しながら、正規・非正規労働者に過酷な働き方をもたらした原因について議論した。




配布資料
グローバリゼーションと雇用労働の変化

田端 博邦『グローバリゼーションと労働世界の変容:労使関係の国際比較』旬報社(2007年)


12月14日 どのような社会をめざすのか(2)〜もう一つの働き方と労働・社会運動  

労働者福祉中央協議会 事務局長 高橋 均

私たちは今後どのような社会をめざすのか。働く者が安心して働き、生活できる社会をどのように実現するのか。30数年に及ぶ労働運動の経験と、現在取り組んでいる労働者福祉運動を踏まえて問題提起した。みんなで出資して自分たちで経営する協同組合やNPOという、もう一つの働き方について議論した。





配布資料
LinkIcon労働運動と労働者自主福祉運動~組織の概要と果たすべき役割

参考論文
LinkIcon高橋 均「時代の転換点に立って:社会的労働運動と中央労福協の課題」『労働法律旬報』1687・88号(2009年1月25日)


撮影・編集:青野恵美子

明治大学学部間共通総合講座
2010年度後期(半期)2単位
火曜日4限
駿河台校舎リバティタワー8階1083教室

コーディネーター 
LinkIcon経営学部 遠藤公嗣
連絡先:
endoxkosh@kisc.meiji.ac.jp (アドレスから、xを削除して送信してください)

支援組織(明治大学の特定課題研究ユニット)
LinkIcon明治大学労働教育メディア研究センター

本講座は労働組合や労働弁護団、労働NGO、個人で構成される労働講座企画委員会[代表:高橋 均(労働者福祉中央協議会事務局長)]の寄附による講座です。