非公開資料の一部開示を勝ち取る
−人権擁護推進審議会の透明性と公開性と説明責任の具体化をさらに要求しよう−



○ 人権フォーラム21では、人権擁護推進審議会の透明性と公開性の拡大に向けとりくんできたが、さる8月3日、情報公開法にもとづきおこなった行政文書の開示請求(7月4日付、受付第189-190号)について、法務大臣の決定が通知され、非公開資料の一部が公開されるという成果を獲得した。
 すなわち法務大臣の決定通知(法務省総第第428号号)は、第1点目(の「発言者氏名の特定できる事務局作成メモ又は磁気ディスク(フロッピーディスク)」受付第190号)は、あいかわらず「不開示決定」となり、2点目の「小委員会の審議状況資料」受付第189号)は、「開示決定」となった。今回の開示決定により、人権擁護推進審議会の審議に関わる公開された資料は、実に72点、500頁以上にものぼり、人権擁護推進審議会の透明性と公開性をたかめる第一歩の勝利となった。

○ この間の経過を振り返ると、さる5月2日に、情報公開法にもとづき、人権擁護推進審議会の発言者氏名が特定できる議事録および会議配布資料の開示を求めて「行政文書開示請求」を行った。その内容は、1)人権擁護推進審議会に関わる発言者氏名入りの議事録(第54〜56回)、2)4月27日に審議会で配布された「答申たたき台」、の2項目である。これに対し、法務省は、さる5月29日、後者の「答申たたき台」については「開示決定」を通告してきたものの、前者の指名が特定できる議事録については、「開示請求に係わる行政文書が実際に存在しないため」との理由で次回時決定を下してきた。
 これに対し人権フォーラム21では、7月4日に「行政文書不開示決定に対する異議申立て」をおこない、同時に、新たな「行政文書公開請求」として、1)人権擁護推進審議会第62回会議議事録作成にかかわる発言者氏名の特定できる事務局作成メモまたは磁気ディスク(フロッピーディスク)の公開、2)審議会付属の小委員会の審議経過と付属資料の公開、をあらためて法務省に要求した。
 人権フォーラム21の異議申立を受け、内閣府の設置された情報公開審査会は、さる7月26日に、法務省が7月24日付けで内閣府の情報公開審査会に諮問した旨の通知を行い、続く7月28日、法務省が情報審査会に提出した「理由書」の写しを送付してきた。その内容は、ひどいもので、居直り姿勢を見せたものであった。

○ 今回の非公開資料の一部が公開は、以上のような4ヶ月にわたる粘り強いわれわれの取り組みの成果ではあるが、それにしても法務省の頑迷ぶりは、どうしようもなく、今回も不開示決定の理由としては、「開示請求に係る行政文書が実際に存在しないため」としている。しかしながら、この「理由説明書」の中で、人権擁護推進審議会においても事務局が会議の速記録を作成していることを認めており、発言者氏名の特定できる速記録などの事務局作成メモ、および速記録作成のもととなった磁気ディスク(フロッピーディスク)などの行政文書が存在することが明らかとなった。
 人権フォーラム21では、去る8月15日に情報公開審査会に対して「意見書」を提出するとともに、本日8月16日に、今回の発言者氏名の特定できる議事録公開を求めた行政文書開示請求に対する不開示決定を不服として、情報公開審査会へ第2回目の異議申し立てを行った。
 行政機関の保有する情報の公開に関する法律第1条は、「この法律は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする。」と定めている。発言者の氏名が特定できる審議会議事録の公開は、すべての国民に深くかかわる人権救済制度の政策立案過程を伝えるものであり、国民の知る権利および審議会委員の国民への説明責任を果たす上からも当然の処置である。人権フォーラム21では、ひきつづき人権擁護推進審議会の透明性と公開性の拡大に向け、人権擁護推進審議会にかかわるすべての行政文書の開示を求めていく所存である。

<資料一覧>
資料1:5月29日付「行政文書不開示決定通知書」(法務省総第294号) <こちら
資料2:情報公開審査会への7月3日付「不開示決定に対する異議申立て」<こちら
資料3:法務省が情報公開審査会に提出した「理由書」(7/24)  <こちら
資料4:8月3日付「行政文書不開示決定通知書」(法務省総第第428号) <こちら
資料5:情報公開審査会への8月14日付「意見書」 <こちら
資料6:情報公開審査会への8月16日付「不開示決定に対する異議申立て」 <こちら


 

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