現代企画室

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抒情詩集

ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス/著
中井博康/訳
2018年4月刊行
定価3200円+税
4-6上製・304頁
ISBN978-4-7738-1802-4 C0098

17世紀メキシコから、詩人・修道女が現代にワープ!

愚かな男性の皆さま あなた方は/女性のことをよく非難できますね
断罪していることの原因はまさに/自分たちだという自覚もないまま
(本書「風刺詩・滑稽詩」の「レドンディリャ」より)

17 世紀後半、スペイン植民地時代のメキシコ。天賦の詩才に恵まれたソル・フアナは、主体的な生き方を貫くために、あえて修道女となった。 男性優位の価値観が支配する社会にあって、教会権力からの抑圧にもさらされながら、 女性の自立を求めてなされた文学的達成の精華!

【著者紹介】ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス(ソル フアナ イネス デ ラ クルス)

スペイン植民地時代のラテンアメリカ文学を代表する詩人。ヌエバ・ エスパニャ副王領(現メキシコ)の首都近郊の農園に 3 人の婚外子の末子として生まれる。天賦の詩才と該博な知識をもって知られ、 才色兼備の侍女として副王妃に仕えた後、知的で主体的な生き方を守るために修道女となる。女性作家に対する社会の嫉妬や偏見、高位聖職者との軋轢に苦しむ一方で、当時 3 巻にまとめられた作品集は、 新古典主義を迎えるまでの約 40 年間ベストセラーを誇った。主な作品に、恋愛詩や風刺詩、女性の知的自由を論じた自伝的書簡「ソル・ フィロテアへの返信」のほか、人知の可能性と限界をうたった長編叙情詩『第一の夢』、キリストの愛を寓意的に描いた聖体劇『神聖なるナルキッソス』、風俗喜劇『思惑の家』、副王を歓待するための凱旋門『ネプトゥヌスの寓意』などがある。

【著者紹介】中井博康(ナカイヒロヤス)

1970年愛知県豊川市生まれ。 東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。 現在、津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授。16 世紀から 17 世紀のスペイン語文学、特にソル・フアナ・イネス・デ・ラ・ クルスを中心とした植民地時代のラテンアメリカ文学を研究対象とする。 主な業績に、沓掛良彦他編『詩女神の娘たち―女性詩人、十七の肖像』(未知谷、2000 年)、「カルロス・デ・シグエンサ・イ・ゴンゴラ『アロンソ・ ラミレスの非運』におけるクリオーリョ意識」(『津田塾大学紀要』No. 38、 2006 年)、「Flores de baria poesía(1577 年 ) 所収のFrancisco de Terrazasのソネット」(『津田塾大学紀要』No. 47、2015 年)、牛島信明他共訳『スペイン黄金世紀演劇集』(名古屋大学出版会、2003 年)などがある。