現代企画室

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ペルソナ・ノン・グラータ
カストロにキューバを追われたチリ人作家

ホルヘ・エドワーズ/著
松本 健二/訳
2013年9月刊行
定価3200円+税
4-6上製・468頁
ISBN978-4-7738-1313-5 C0098

キューバ・カストロ政権を批判する代表的書物として
世界的に知られるノンフィクション、ついに邦訳!

本書は、著者が1970 年12 月から翌年3 月まで、アジェンデ政権の代理公使としてハバナに滞在した3 カ月の記録である。1970 年におけるキューバ・カストロ体制の暗部に対する批判の書であり、73 年のクーデターで倒されたチリ・アジェンデ政権の崩壊前夜の記録、そしてラテンアメリカ文学にとっては極めて大きな「パディージャ事件」の背景を記す実録でもある。ジャーナリスティックな記録とも、事実の暴露を目指す証言文学とも違う、まさに《記憶の文学》と呼ぶほかない、独自のジャンルを築いたエドワーズ文学の真骨頂。

[本書に登場する主な人物]フィデルとラウルのカストロ兄弟に始まり、ジュネーブの国連本部に現われたチェ・ゲバラ、公安警察の大物マヌエル・ピニェイロ、革命の女闘士アイデエ・サンタマリア、ホセ・レサマ=リマやニコラス・ギジェンのような名のあるキューバ作家やカルロス・フエンテス邸でのパーティー、ノーベル賞詩人パブロ・ネルーダ、サルバドール・アジェンデ大統領の美しい妹ラウラ、そして、エドワーズがキューバを去る前日に突如逮捕される作家エベルト・パディージャ……キューバやチリの歴史的人物たちの素顔に触れる実録!

[セルバンテス賞コレクション]セルバンテス賞は、イベリア半島とラテンアメリカの優れた表現者に対して授与される、スペイン語圏でもっとも権威ある文学賞。このシリーズでは、セルバンテス賞受賞作家による、スペイン語圏の傑作文学を紹介する。

【著者紹介】ホルヘ・エドワーズ(ホルヘ・エドワーズ)

チリの作家・外交官。外交官として各国大使館に勤務するかたわら短編作家として創作活動を開始。1970 年12 月から翌71 年3 月までアジェンデ政権下の代理公使としてハバナに赴任した際の顛末を綴り、キューバ・カストロ政権を批判する代表的書物となったノンフィクション『ペルソナ・ノン・グラータ』(1973 年)で世界的に知られるようになった。また、この作品の刊行直前にチリでピノチェト将軍による軍事クーデターが起こりアジェンデ政権が崩壊、スペイン滞在中だったエドワーズも亡命を余儀なくされる(78 年に帰国)。1999 年度にセルバンテス賞を受賞し、2010 年にピニェラ政権下で駐仏大使に任命され、現在に至る。

【著者紹介】松本 健二(マツモト ケンジ)

大阪大学世界言語研究センター准教授。ラテンアメリカ現代文学。訳書にロベルト・ボラーニョ『通話』(白水社)などがある。

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