2009


サヨナラ_自ら娼婦となった少女  
レストレーポ・ラウラ/著
松本楚子、サンドラ・モラーレス・ムニョス/訳
定価3000円+税
四六判・上製・492頁
ISBN978-4-7738-0913-8 C0097
 

コロンビア社会の内奥に巣くう悲惨さと暴力を描きながらも、民衆がもつアイロニーとユーモアにあふれ、単なる悲愴なドラマに終わることなく、ジャーナリズムも歴史書も黙して語らないことを、フィクションをして語る著者の4作目の作品。アルファグアラ賞受賞。その文体は詩的であると同時に赤裸々で露骨な表現も辞さない大胆さに溢れている。

《著者紹介》
レストレーポ・ラウラ
Laura Restrepo(1950〜)
コロンビア、ボゴタに生まれる。ロスアンデス大学で文学を学び、修士課程で政治学を学ぶ。卒業後は大学で政治学およびジャーナリズムを教える。1984年、ベタンクール大統領のもとで、政府とゲリラ組織「M‐19」との和平調停委員に任命されるが、交渉は失敗し、脅迫をうけ国外に出ることを余儀なくされた。この経験をもとに最初の作品『裏切りの物語』(1986年)が書かれた。ルポルタージュと小説の中間のようなスタイル、歴史的な記録とフィクションが入り混じった作風から出発し、次第にノンフィクションの色合いを深める

   

人生に大切なことはすべて絵本から教わった  
末盛千枝子/著

定価2000円+税
四六判変型・上製・312頁
ISBN978-4-7738-1004-2 C0071 \2000E
 

国際的に活躍する絵本・児童書編集者の末盛千枝子が、人が生きていくための知恵や勇気、やさしさ、そして悲しみなどが描かれた宝物のような絵本の数々を紹介するともに、芸術家一家に育ち、世界中の素晴らしい人々と出会い交流するなかで、さまざまな波瀾を乗り越えてきた自身の半生を語る。「人生に大切なことは何か?」この困難な時代に生きる人々、とくに女性たちに、豊かな示唆と希望を与える一冊。

《著者紹介》
末盛千枝子(すえもり・ちえこ)

1941年、彫刻家・舟越保武と道子の長女として東京に生まれる。高村光太郎が千枝子と名づける。4歳から10歳まで盛岡で過ごす。慶應義塾大学卒業後、絵本の出版社に入社。8年間、主に海外版の編集に携わる。「夢で会いましょう」などの音楽番組で知られるNHKのディレクターと結婚、2児の母となるが、夫の突然死のあと、ジー・シー・プレスで絵本出版を手がける。最初に出版した本のうちの1冊、『あさ・One morning』が1986年ボローニャ国際児童図書展グランプリを受賞、ニューヨーク・タイムズ年間最優秀絵本に選ばれる。国内ではサンケイ児童出版文化賞を受賞。その他、M.B.ゴフスタイン作『作家』、『画家』などを紹介。また、突然父親を失った子ども達と父との思いを描く『パパにはともだちがたくさんいた』を出版。1988年、株式会社すえもりブックスを設立、代表となる。以後、まど・みちおの詩を、皇后美智子様が選・英訳された、『どうぶつたち・THE ANIMALS』と『ふしぎなポケット・THE MAGIC POCKET』、舟越桂の『おもちゃのいいわけ』、1998年には、ニューデリーでの皇后美智子様のご講演をまとめた『橋をかける-子供時代の読書の思い出』の他、国内外の絵本等を出版。独自の価値観による出版を続けている。

   

嘘から出たまこと  
マリオ・バルガス・ジョサ/著
寺尾隆吉/訳
定価2800円+税
四六判・上製・392頁
ISBN978-4-7738-1002-8 C0098 Y2800E
 

今と違う自分になりたい―それは、いつの世にあっても人類共通の夢。小説の起源はそこにこそある。嘘をつき、正体を隠し、仮面をかぶる―だからこそ面白い小説の魅力を、名うての小説読みが縦横無尽に論じる。

《著者紹介》
マリオ・バルガス・ジョサ
ペルーのアレキパ生まれ。サン・マルコス大学在学中から作家を 志し、1958年にマドリッド、1960年パリへと居を移して創作に 励む。1962年『都会と犬ども』によりビブリオテカ・ブレベ賞を 受賞、さらに1966年発表の『緑の家』によって、フアン・カルロス・ オネッティら有力作家を抑えてロムロ・ガジェゴス賞を受賞、以 降「ラテンアメリカ文学のブーム」の花形的存在となる。1969年 に大作『ラ・カテドラルでの対話』を発表した後、1970年代には 創作のかたわら文学評論も手がけ、ガルシア・マルケス論やフロ ベール論を著した。1980年代後半からペルーの政治運動に巻き 込まれ、1990年大統領選挙に立候補するが、決選投票の末アルベ ルト・フジモリに敗れた。これを機に再び文学に専念し、現在ま で精力的に創作活動を続けている。1994年セルバンテス賞受賞。 『世界終末戦争』(1981)、『マイタの物語』(1984)、『アンデスのリ トゥーマ』(1993)、『チーボの祝祭』(2000)といった多くの長編小 説や、大統領選挙の記録と少年時代の思い出を組み合わせたユ ニークな自伝『水を得た魚』(1993)の他、多くの文学評論や政治 論的エッセイを残している。

   

崩壊 Desmoronamiento  
オラシオ・カステジャーノス・モヤ/著
寺尾隆吉/訳
定価2000円+税
四六判・上製・220頁
ISBN9-7738-0910-7 C0097 Y2000E
 

「ブーム」以後の世代のラテンアメリカ作家群の中で、 もっとも注目を集めるエル・サルバドル人作家の作品を初紹介。 軍事政権、ゲリラ、クーデター、内戦、隣国同士のサッカー戦争? 人びとを翻弄する中米現代史を背景に、 架空の名門一族が繰り広げる愛憎のドラマの行方は?

《著者紹介》
オラシオ・カステジャーノス・モヤ
Horacio Castellanos Moya(1957−)
ホンジュラスの首都テグシガルパ生まれのエル・サルバドル人 作家、ジャーナリスト。エル・サルバドル大学で文学を専攻し たが、内戦を避けて1979年カナダのトロントに亡命。コスタ リカ滞在を経てメキシコに落ち着き、1991年までジャーナリ ズムなどの仕事をこなす。1988年最初の長編『ディアスポラ』 により、セントロアメリカ大学の主催する国民小説賞受賞。 1991年エル・サルバドルに戻るが、1997年『吐き気―サン・ サルバドルのトマス・ベルンハルト』を発表した後脅迫電話を 受けて再び亡命し、現在にいたる。2004年から2年間「亡命都市」 プログラムによりフランクフルトに滞在、2006年からの3年 間はピッツバーグでも同様の支援を受けた。これまで9作の長 編を発表しており、代表作は、本書『崩壊』(2006)のほか、『お 前たちのいないところで』(2002)、『無分別』(2004)、『暴君の 記憶』(2008)。2009年には、これまでに書いたほとんどの短 編を収録した『過ぎ去りし嵐の悲しみとともに』が出版された。

   

子ども力 子育てに学ぶ生き方の秘密
 
井上暉堂/著
定価1500円+税
四六判上製・170頁
ISBN978-4-7738-0912-1 C0037
 

MBA老師が説く、命かよいあう「真実の教育」論 Real education = Real way of life  私たちの生命をかたちづくる大きな流れ=仏性を キーワードに、禅の達人が語る育児論。 育てるのではなく、接することを旨とする子育て と人生の秘訣とは?


《著者紹介》
井上暉堂(いのうえきどう):1957年横浜生まれ。慶應義塾大学卒。プロボ クサー、毎日新聞記者、経済雑誌記者、編集者を経て、慶應義塾大学大学院 経営管理研究科にてMBA(経営学修士)を取得。ニューヨークでは、
「紅花」ロッキー青木氏の秘書を務めた。禅暦は13歳よりスタート。高歩院・大森曹玄老師、 白山道場・小池心叟老師、浅草海禅寺・後藤栄山老師らに師事。2002年、小 池心叟老師より法号「暉堂」を拝命。臨済宗老師。8万の寺の中で老師は200 人程度しかいない。著書に『14歳が出会った般若心経』(ダイヤモンド社)『心 を楽にするお寺入門 プチ修行の楽しみ方』(ポプラ社)『お布施はどこへ消 えた?』(ぶんか社)など多数。

   

『蛭子と傀儡子 旅芸人の物語 』
Hiruko and Puppeteers A Tale of Sea Wanderers
 
絵:富山妙子 音楽:高治 橋悠
本永惠子/装丁
2009年8月上旬刊行
定価2800円+税
A4判変形・68頁・カラー・日英対訳
ISBN978-4-7738-0908-4 C0071 Y2800E
 

権力からも、上から押しつけられたイデオロギーからも自らを解き放って、旅芸人は出発する。遥か古の「大航海時代」の荒ぶる海を越え、現代にまで行き着いた目にとまったのは、「グローバリゼーション」の絶頂であえなく潰え去ろうとする「欲望の文明」の姿――海底にはその瓦礫が残り、なお炎をあげて燃えさかり続けているものもあった。

 

   

水と火  
ジャン=リュック・ナンシー/著
吉田晴海 /訳
本永惠子/装丁
2009年5月刊行
定価2200円+税
A4判変型・ヨコ組・64 頁・上製
ISBN978-4-7738-0905-3 C0010 Y2200E
 

かつてナンシーのもとで学んだ訳者に、ときどき著者からメールで送られてくるテキスト。文章の美しさに惹かれた「水」。火が飛び跳ねてくる様子が見えるような「火」。訳者は、いつしか、フランスでも一冊の刊本となってはいない、二つのテキストを「結合」させたいという「企み」を思いついた。
それは、―ナンシーによれば―ひとつは水を、もうひとつは火を、つまり、古代ギリシャで、哲学者たちの先人であった者たちの「生理学」が特徴的に扱っていた四つの要素のうち二つを語るものとなった。

水と火―すなわち、休息と興奮状態のような動化、平静と激高、広がるものと立ち上がるもの、浸透するものとむさぼり破壊し尽くすもの―を。
北京五輪開会式典の視角・特殊効果監督を務めた中国人美術家蔡國強の展覧会カタログ(ポーランド展)のためのテキストを収録!

 

   

娘と話す 宇宙ってなに?  
池内 了/著
泉沢儒花(Bit Rabbit)/装丁
2009年9月上旬刊行
定価1200円+税
四六判変型並製・200頁
ISBN978-4-7738-0907-7 C0044 Y1200E
 

宇宙には不思議がいっぱい。どんなに観測しても、いくら考えても、謎は尽きない。ビッグバンから私たちの地球に生命が生まれるまでの宇宙の歴史、インフレーション宇宙やふたつの「ダーク成分」など最新の宇宙理論、各国が取り組む近年の宇宙開発まで、父と娘が縦横無尽に語りあう。答えではなく、いかに考えるのかを重視する、宇宙科学への入門書決定版。

【著者紹介】池内 了(いけうち さとる

1944 年兵庫県生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在、総合研究大学院大学葉山高等研究センター長。著書『科学は今どうなっているの?』『ヤバンな科学』『科学の落し穴』(以上、晶文社)『寺田寅彦と現代』『科学者心得帳』(以上、みすず書房)『私のエネルギー論』『天文学者の虫眼鏡』(以上、文春新書)『物理学者と神』(集英社新書)『疑似科学入門』(岩波新書)『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)『娘と話す 科学ってなに?』『娘と話す 地球環境問題ってなに?』(以上、現代企画室)ほか多数。

   


脱閉域
キリスト教の脱構築1
 
ジャン=リュック・ナンシー/著
大西雅一郎 /訳
本永惠子/装丁
2009年4月上旬刊行
定価3300円+税
A5判上製・324頁
ISBN978-4-7738-0904-6 C0010 Y3300E
 

世界化した「西洋」の根源にある、
〈キリスト教〉あるいは〈神〉という名についての徹底した思考
束の間通過する〈神〉の歩み、ウインクの煌めき
―一神教=無神論が名指す無制約的な他者、世界を開裂する何ものでもない〈開け〉を線描する
絶対的に分離された「他者」との触れ合いを真摯に思考し続けるジャン=リュック・ナンシーが、 ライフワークとして取り組む「キリスト教=一神教」論の集大成。
デリダ、ハイデッガー、ニーチェ、バルト、ブランショらと〈神〉との関わりを論じる、ヨーロッパ 現代思想のひとつの到達点を示す書。

 

   


サーカスに逢いたい
アートになったフランスサーカス
 
田中未知子/著
クリストフ・レノー・ド・ラージュ /写真
井原靖彰/装丁
2009年4月上旬刊行
定価2400円+税
A4変判・160頁(カラー32頁)
図版100点以上、DVD付
ISBN978-4-7738-0903-9 C0076 Y2400E
 

フランスをはじめ世界各国で大きな話題 を呼び、ダンス、演劇などとならぶ芸術の 一分野として発展している現代サーカス。
舞台芸術写真の第一人者による美しい写 真とともに、成長著しいサーカスアート の魅力を余すところなく伝える1冊!
フランス国立大道芸サーカス情報セン ター編集によるDVD付き

 

   

作家とその亡霊たち  
エルネスト・サバト/著
寺尾 隆吉 /訳
本永惠子/装丁
2009年3月中旬刊行
定価2500円+税
四六判・上製・232頁
ISBN978-4-7738-0902-2 C0098 Y2500E
 

人間は肉体だけではないし、動物と同じ領域に住む生物でもない。

といって精神だけに頼って聖なる欲求を目指すというわけでもな い。

人間に特有なもの、大殺戮の最中に救い出さねばならないも のとは、心、つまり肉体と純粋、夜と光が絶えざる葛藤を続ける なかで引き裂かれ続ける曖昧な魂なのである。

……人間の本当の 祖国は地上にある中間領域、二重性に引き裂かれたこの現実世界 なのであり、そこから小説・フィクションを形作る亡霊たちも出 てくるのである。

人が小説を書くのは、肉体に繋がれた不完全な 存在であるからだ。神は小説を書きはしない。(本書より)



エルネスト・サバトERNESTO Sabato(1911〜)

アルゼンチン、ブエノス・アイレス州に生まれる。大学生のと きに共産党に入党。

ソ連のスターリン独裁体制やドグマ化した マルクス主義に失望し、科学の世界に没頭した。

大戦前夜のパ リで、キューリー研究所にあって放射線研究に従事する一方、 シュルレアリストたちと交友。

帰国後は大学で教えるかたわら、 文学同人誌にエッセイを書き始めた。

最初の創作『トンネル』 (1948)はカミュが絶賛して仏訳され、国際的な評価を得る。

その後に執筆した小説は『英雄たちと墓』(1961)と『根絶者 アバドン』(1974)の2作に限られ、著作の多くは、文学、哲学、 科学、政治、芸術などを幅広く論じたエッセイ集である。

 

   


平和に向けて歩む人々

戦乱の記憶を乗り越えて
 
寺尾 隆吉、馬橋 憲男 /編
有賀強/装丁
2009年3月中旬刊行
定価2,400円+税 
四六判・上製・184頁
ISBN978-4-7738-0901-5 C0036 Y2400E
 

戦争、テロリズム、ゲリラ、権威主義的政治体制…… 今もなお人びとの日常を脅かす暴力に、 いかに立ち向かうか?
国際貢献・経済・歴史・文学・ジャーナリズムなど、 多様な観点から平和実現に向けた歩みを指ししめす。
2007年度フェリス女学院大学横浜市民大学講座(生涯学習課・国 際交流学部)における講義内容を書籍化。
さまざまな分野の研究者・ジャーナリストが紹介する世界各国の
事例から、 「平和」について考える第1歩を踏みだす。


「一人の行動が世界を変えた」 伊藤千尋(朝日新聞記者)
独裁政権と作家たち??ラテンアメリカの社会動乱と創作活動 寺尾隆吉(フェリス女学院大学准教授)
ヒロシマの記憶を消さないために??ジャーナリズムの使命 シルビア・ゴンサーレス(ジャーナリスト)
東南アジアのグローバル経済化と平和への課題 横山正樹(フェリス女学院大学教授)
憲法九条と平和構築??対テロ戦争への国際貢献とは自衛隊を海外に派遣することか? 佐藤安信(東京大学教授)
世界の平和はだれが守るのか??国連安保理改革を考える 馬橋憲男(フェリス女学院大学教授)
ジェノサイドと科学??ホロコーストと「ナチズム体験」を再考する 石田勇治(東京大学教授)
戦争という仕事 内山節(哲学者)

 

   


チェ・ゲバラ プレイバック
『ゲバラを脱神話化する』 改題・増補
 
太田昌国/著
本永惠子/装丁
2009年1月中旬刊行
定価1,600円+税
新書判・並製・304頁
ISBN978-4-7738-0815-5 C0036 Y1600E
 

キューバ革命50周年記念出版!いま新たなゲバラに出会う。

夢も理想もなき時代に、なぜ、ゲバラが語られるのか。
社会主義敗北の時代に、なぜ、ゲバラなのか。
単純なゲバラ讃歌は、もう、いい。
彼の思想と行動に孕まれていたプラスとマイナスが、 もっと率直に討論されるべき時期がきた。
本書は、そのひとつの答えである。

【章タイトル】
1 ゲバラはなぜかくも魅力的だったのか
2 チェ・ゲバラと私たちの時代
3 第三世界は死んだ、第三世界主義万歳!
4 「神話」からの解放——ゲバラの、そして私たちの
5 ゲバラは死んだか
6 キューバとゲバラと一九六〇年代をめぐる
  最近のいくつかの事態に関して
7 「複数の」ゲバラ像のために
8 ゲバラとは誰か
9 フィデル・カストロ架空演説
  「キューバは革命軍を解体し、軍備を全廃する」
10 チェ・ゲバラが遺したもの
11 「反カストロ」文書を読む
12 チェ・ゲバラに体現された「人類の星の時間」——四〇年後

著者紹介
太田昌国(おおた まさくに)
人文書の企画・編集者の傍ら、南北問題・民族問題の研究と
諸活動に関わる。主な著書に『〈異世界・同時代〉乱反射〉』
『「国家と戦争」異説』(現代企画室)『「拉致」異論』
(河出文庫)『暴力批判論』(太田出版)など。

■あとがきを読む

 

   

娘と話す メディアってなに?  
 
山中速人 /著
泉沢儒花(Bit Rabbit)/装丁
2009年2月上旬刊行
定価1,200円+税
ISBN978-4-7738-0816-2 C0036 Y1200E
 

イラク戦争の報道は、本当に自由で公正な報道だったのだろうか。
現実をテレビが伝えるのではなくて、テレビが 現実を作ってしまっているんじゃないか。
市民自身が自分の力で情報を発信する、 コミュニティラジオ放送局を舞台に 無意識に受け入れている 「メディア」の姿を知る。

【著者紹介】 山中速人
1953年兵庫県生まれ。関西学院大学総合政策
学部メディア情報学科教授、社会学博士。

関西学院大学社会学部卒業後、同大学大学院 を経て、合衆国イーストウエストセンター奨 学生としてハワイ大学大学院修了。イースト ウエストセンター・コミュニケーション研究 所助手、文部省放送教育開発センター(現メ ディア教育開発センター)助教授、東京経 済大学コミュニケーション学部教授、中央 大学文学部教授を経て、現職。
主な著書に
Japanese Communication Studies of the 1970s. (University of Hawaii Press)、『メディア空間の 変容と多文化社会』(青弓社)、『ビデオで社会 学しませんか』(有斐閣)、『ハワイ』岩波新書、 『娘と映画をみて話す・民族問題ってなに?』 (現代企画室)ほか多数。

メディアってなに?