Subject: [fem-events 319] (至急) インターネット管理組織の選挙登録を!!
From: akamev@osk4.3web.ne.jp (ビデオ工房AKAME)
Date: Wed, 26 Jul 2000 19:47:31 +0900
Seq: 319

ビデオ工房AKAMEの江上です。

昨年、サンフランシスコへパブリック・アクセスの視察旅行へ行ったときに
現地コーディネーターとしてお世話になった、ジャーナリストの岡部一明さん
からの転送メールをさらに転送します。
 インターネット上の民主主義を守るため、ぜひ、以下の転送メールをお読み
になって、さらに転送をお願いします。期限は7月いっぱいです。
 また、以下のメールにありますような、選挙人登録をぜひお願いします。

以下転送部分(岡部さんの文章も含む)。

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 サンフランシスコの岡部一明です。

 JCA−NETその他で活発なインターネット関係活動をしている小倉利丸さんからの次
の情報を転送します。私のリストの方ではすでに受け取っている方も多いと思いますが、受
け取っていない人もいると思うので、念のため送らせてください。

 現在、インターネットというサイバースペース上の市民社会が超新星のように出現しはじ
めているのを私たちは目撃しているわけです。その中からどのように市場が、市民社会のガ
バンナンスが生まれていくのか、は私たちの社会自体の本質を考える上でも極めて重要で
す。市民社会で政府は必然か、NPOの役割は、市民による新しいガバンナスの形態はどう
あるべきか? そういう意味から私もこのICANNをめぐる動きを注視しくつもりです。
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このメールは、岡部一明(在サンフランシスコ)が友人の方々に送る同報メ
ール(BCC)です。止める方は、kokabe@igc.org宛に、unsubscribe
okabe-letterとだけ書いたメールを送ってください。
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岡部一明(Kazuaki (Aki) Okabe)
   4640 California St., San Francisco, CA94118, USA
   電話: 415-387-6253, ファックス: 415-379-9815
   eMail: kokabe@econet.org
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以下転載
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小倉です。以下、回覧自由です。(回覧期限は7月末まで)重複投稿でごめんな
さい。

インターネットのドメイン名などを管理する国際組織(ICANN、アイキャンと読
みます)の最高意思決定機関である理事19名中5名の選挙が、今年の秋にイ
ンターネットを利用して、世界規模で行われます。この選挙は

16歳以上
メールアドレスを持っている
郵送で届く住所がある

という条件を満たせばだれでも投票権が得られますが、あらかじめ選挙登録を
しなければ投票ができません。以下に詳しく述べますが、是非選挙登録をして
ほしいと思います。ICANNは今後もしかすると非常に大きな権限をもつ組織と
なる可能性(危険性)もあり、インターネットのWTOになるのでは、という危惧
がもたれています。日本政府は、日本の利益を代表できる理事を当選させよう
と精力的に「国益」選挙を展開中です。こうした動きを阻止するためにも是非
選挙人登録をお願いします。

■重要■登録は7月末で締め切りです!! 今すぐ登録をお願いします。

●選挙登録の方法(5分でできます!!)
英語が読める方はICANNの登録ページに直接アクセスして登録してください
http://members.icann.org/join_now.htm

日本語のほうがよい、という方は下記のようなウエッブに日本語の解説があり
ます。(これらの団体はICANNと直接関係する団体ではなく、それぞれの立場か
ら「選挙運動」をおこなっている団体です。そのポリシーは気にしないでくだ
さい)
http://icann.nic.ad.jp/main/step1.html
http://www.nic.ad.jp/jp/intl/ig-sg/at_large.html

●市民活動をサポートしているJCA-NETとその国際的な連携組織のAPCネットワー
クがICANNの選挙について出している簡単なアピールの日本語が下記で読めま
す。
http://www.jca.apc.org/jca-net/apc/japanese/rights/governance/governance.html

また、世界各国のNGOが集まり先日横浜で開催されたCivil Society Forum(イ
ンターネットの民主主義を推進するための会議で、ICANNの横浜での公式国際
会議と並行して開催されました)に提起された「横浜宣言」の草稿が下記に日本
語で掲載されています。
http://www.jca.apc.org/jca-net/activity/internet/icann/ykhm-statement-draft.html
上記はいずれもJCA-NETのトップページからリンクされています。
http://www.jca.apc.org/

●関連メーリングリスト
日本語で「横浜宣言」の趣旨で活動している人たちのメーリングリストが下記
で申し込めます。
宛先
majordomo-j@jca.apc.org
本文に
subscribe ipo-icann あなたのメールアドレス
で登録できます。

英語、スペイン語などアルファベット語のメーリングリスト(Civil Society
Internet Forumuのメーリングリスト)は
宛先
majordomo@jca.apc.org
本文に
subscribe csif-l@jca.apc.org あなたのメールアドレス
国益や企業益によらないアジア地区のICANN選挙については
宛先
majordomo@jca.apc.org
本文に
subscribe icann-asia-l あなたのメールアドレス
で登録できます。

●関連サイト(英語)
英語でのNGO側のICANNについての動きは下記でごらんください。
http://www.cpsr.org/internetdemocracy/
http://www.icannwatch.org/
http://www.apc.org/english/rights/
http://www.internetdemocracyproject.org/
http://www.cptech.org/ecom/icann/

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【解説】
▲ICANNとは
ICANNとはインターネットのドメイン名とIPアドレスの割り当てなどに関わる
運用規則を決める非営利国際組織で、1998年に設立され、事務局は米国カ
リフォルニア州ロサンゼルスにあります。

ドメイン名とは、メールアドレスで用いられる@マークの右側の部分で、とく
に.orgとか.comなど最後のくっついている部分をICANN本体が管理し、さらに
国別や地域別のドメインを関連する各国の組織が管理しています。(日本では
JPNICが管理しています)

たとえば、営利企業は.comその他の団体は.orgなどというルールをきめている
のもICANNです。地域別にしても、今年の春にやっとパレスチナが独立したカ
ントリードメインを取得しましたが、沖縄の人たちが.jpではなくて.okinawa
や.ryukyuを使いたいと思っても認められませんし、環境団体が.ecologyを使
いたいと思ってもそうした住所は認められていません。名前はそれぞれの個人
や団体の性格を最初に他の人たちに認知してもらうきっかけになる重要なもの
です。この部分に関して現状では規制が大きいことへの批判がとくにNGOなど
から出されてきました。

IPアドレスは、インターネットに接続されているホストコンピュータなどを識
別する数字です。(168.223.90.10などのように四つに区切られた数字の羅列を
見たことがあるとおもいますが、これがIPアドレスです) ドメイン名がどのIP
アドレスに対応するか、という対照関係を管理するのもICANNの仕事です。

IPアドレスは有限であり、先進諸国地域がこのアドレスの多くをすでに独占し
ており、今後第三世界諸国ではIP資源の枯渇が必至です。次世代のIPアドレス
がすでに提起されていますが、この場合は世界中の人口一人一人にあらかじめ
IPアドレスを割り当ててもさらに十分余るほどの余裕があるといわれています。
これは両刃の剣であって、管理組織のポリシーいかんでは重大なプライバシー
問題やコミュニケーションの権利侵害を引き起こしかねません。

このように、ICANNはインターネットの住所管理組織だといってもいいかもし
れません。データがまちがいなく配達されるための技術的な部分を管理してい
るわけです。現状では、ICANNはドメイン名管理組織という色彩がつよいので
すが、将来的にはIPアドレスの管理や技術仕様にさらに大きな影響力をもつこ
とも予定されており、インターネットを管理し運営する技術的な問題の中核的
な部分をになうことを通じて、インターネットの「ポリシー」に関与する力をも
つ組織に肥大化するおそれもあります。わたしたちは、ICANNがインターネッ
トの「資源」を集中的に管理する組織となることに大きな危惧をいだいていま
す。

ICANNの組織構成については、下記のJPNICのウエッブのページに解説があります。
http://www.nic.ad.jp/jp/intl/organization/icann/index.html

▲ICANN選挙とは
今秋行われるICANNの選挙とは、この組織の理事会のうち5名をインターネッ
トのユーザーによる直接選挙で選ぼうというものです。これは、ICANNの運営
が不透明であり、政府や企業の利害で動かされ一般ユーザーやNGOの利害代表
がいないことが昨年ころから厳しく批判されてきたことをふまえて、史上初の
インターネット選挙を行うことが決まったものです。

今回の選挙では、アジア、北米、中南米、ヨーロッパ、アフリカの五地域から
各1名の理事を直接選挙で選びます。そして来年には4名が地域割なしの世界
選挙区での投票で選ばれる予定になっています。

投票権については先に説明した通り、16歳以上、メールアドレスと郵送の住
所があればだれでも登録できますが、立候補は、他薦による立候補と自薦によ
る立候補がありますが、いずれも最終投票の立候補者となるにはいくつかの条
件があります。

現在、すでに他薦候補のノミネートは締め切られ、残るは8月中旬締め切りの
自薦候補への立候補だけです。残念ながら私たちの得ている情報では、他薦候
補のなかには一般ユーザーやNGOを代表するような候補はいない可能性が高い
です(他薦候補のリストは公表されてません)

さきの横浜でのNGOの会議でも各地域で推薦できる企業や国益に左右されない
理事候補の擁立がおおきな宿題となりました。

▲「国益」優先の日本政府や企業の動き
ICANNがインターネットの大きな管理組織となる可能性があるために、各国政
府や企業はICANNへの影響力を拡大しようとやっきになっています。エネルギー
資源同様資源問題に今まで政府や企業がどのような関心を持ち、誰が犠牲を強
いられてきたかを思い起こしてください。インターネットでもにたような事態
が起きつつあるのです。

今秋行われる理事選挙でも、日本政府(主として郵政省や通産省)が、大手企業
を巻き込んで、日本の利害を代表できる理事を当選させようと上からの組織的
な選挙運動に取り組んでいます。その結果、日本からの選挙人登録者は急増し、
7月半ばの公式の数字ではアメリカの1万人を抜いてダントツのトップで1万
5千人となっています。登録作業はすべてICANN本部で行っているので、この
数字はもっとずっと増えるでしょう。

私たちが危惧しているのは、日本政府などが、アジア地域の枠での理事選挙で、
あからさまに日本の国益を代表する理事を支持するように訴え、そして大手企
業などを通じて、社員に選挙登録をさせているということです。こうした方法
は、国家間の摩擦を助長する最も好ましくないやりかたです。ICANN横浜会議
と並行して開催された私たちNGOの会議だけでなく、ICANN本体の総会(参加者
は会場にればだれでも発言できます)でもこうした国益優先は批判されました。
現状では、アジア地域の理事として日本政府が押す国益優先の理事が当選する
可能性が極めて高く、アジア各国のNGOからも大きな危惧の声が上がっていま
す。こうした現状を阻止するためには、国益優先の理事選出に反対する多くの
インターネットユーザーがなによりも選挙人登録して、投票権を得ることが必
要なのです。

▲インターネットの管理強化を阻止しよう
インターネットが各国の情報通信の基盤となり、さらに経済の中心的な位置を
しめるようになればなるほど、政府は影響力を強めようとしますし、企業はビ
ジネスチャンスをねらって、市場を拡大し、私たちのコミュニケーションを金
儲けの手段にしようとします。技術的な管理や、安定したインターネットの運
営は、多様なインターネットのユーザーの要求を押さえ付けるうえで格好の口
実になりますし、技術的な知識のない人々は簡単にあきらめてしまい、逆にそ
の隙をぬって、技術に長けた政府や企業が有利な位置を占めてしまうというこ
とが起きます。ICANNはこうした政府や企業にとって非常に魅力的な管理組織
なのです。この点を私たちは十分に理解して、是非とも、国益や市場の利益代
表ではない理事をひとりでも多く当選させる必要があると考えています。是非
とも選挙人の登録をよろしくお願い致します。

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((((((((((^0^))))))))))
toshimaru ogura
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