ラオスの農村の人たちの生活は、豊かな森と川の恵みに支えられています。子どもの頃から森に入り、キノコや筍、野草や木の実、昆虫を採取し、川からは魚やカニを捕ってきます。村の中には小さな雑貨屋はありますが、食料品を売る店はなく、こうして森や川から得られたもので、その日の食事が準備されます。
私たちJVCのスタッフも、村で研修や会議を行う日には、村長さんの家の台所を使わせてもらい、集まった人たちと共にお昼ごはんを作ります。台所の竹製のカゴにはナマズやカニが何匹もあり、朝集められた野草やキノコもカゴに盛られています。
お昼に作る定番料理は、筍のスープ(ケーンノーマイ)。
薬草にもなるヤーナーンという葉っぱをゴシゴシとこすり絞って、スープの汁を作ります。
私が初めて手伝った時には、「こし方が足りない。緑色が出てないよ」と十五才ほどの女の子にコツを教えてもらいました。
この緑色のスープに、茹でた筍と香草を入れて塩辛(パーデーク)で味つけます。塩辛は、川魚を塩と米ぬかで半年ほど発酵させたもので、自家製のものが各家庭の台所の大きな壺に入っています。ラオス料理に欠かせず、挽肉サラダ(ラープ)やパパイヤサラダなどでも、仕上げに入れて使っています。
ラオスの農村では、こうして森や川の恵みを使って皆で一緒に準備した食卓を囲みながら食事を共に楽しみます。稲刈りが終わる十一月には、新米のおいしさも語られ、一層賑やかな食卓になっています。