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CPR第2回総会 ・記念講演会を開催


さる2月25日(日)、東京でCPR第2回総会 ・記念講演会が開催されました。参加者は約80名と、やや寂しいような気もしましたが、内容的には本当に充実したものでした。
まず、副代表の菊田幸一さん(明治大学)のあいさつで開会し、次に95年活動報告、95年決算報告が続きました。さらに事務局長の海渡雄一さん(第二東京弁護士会)から96年度活動方針の提起がありました。この中で今年の重点活動計画として、拘禁施設の改築問題への対応、死刑廃止への取り組みとともに死刑廃止後の刑事政策のあり方の提言、長期受刑者の処遇実態の調査、被拘禁者と市民の文通・面会プロジェクト、外国人被拘禁者の処遇問題、CPRのインターネット・ホームページ運営などが提案され、続く質疑応答を経て拍手で承認されました(2ページ〜)。

そして代表の村井敏邦さん(一橋大学)からゲストのご紹介があり、いよいよお二人による「監獄改革と人権」と題した記念講演会。ヴィヴィアン・スターンさんにはペナル・リフォーム・インターナショナルの事務局長として、監獄改革とNGOに関して、アンドリュー・コイルさんにはブリクストン刑務所の所長として実現可能な監獄改革に関して、それぞれ具体例をまじえながら非常に分かりやすくお話していただくことができました(8ページ〜)。その後の打ち上げでは、それぞれが慣れない英語に苦労しながらも、普段あまり聞くことのできない刑務所長の日常の話しやNGOとして政府機関に対して働きかけていくための活動についてなど、講演よりさらに突っ込んだ貴重なお話しをお聞きすることができました。

翌2月26日には、今回のセミナーを共催したブリティッシュ・カウンシルで、ヴィヴィアンさんが事務局長を務めるイギリス国内のNGO「犯罪者のケアと再定住のための全国協議会(ナクロ)」の活動についてのセミナーが、約80名の参加者で行われました(11ページ)。アンドリューさんの発言にもあるとおり、多くの法務省関係者(矯正局、保護局等)も参加し、熱心に耳を傾けていました。またセミナー終了後の軽いパーティーがもたれ、法務省関係者とCPRメンバーの話しの輪ができるなど、ブリティッシュ・カウンシルならではの光景も見られました。

2月27日には法務省矯正局を訪問した後に、東京拘置所を見学。28日には府中刑務所を見学した後に、一橋大学で「イギリスの刑務所改革」についての講演(12ページ〜)。講演の中でも出ましたが、前日の東京拘置所、当日の府中刑務所への訪問が、寒く、ストレスのたまる訪問だったようで、お二人ともややお疲れの様子でした。2月29日には日弁連で講演会約80名もの弁護士や法務省関係者が参加し、活発な質疑が行われました。

この一連の日程をコーディネーターとして走りまわってくれた事務局の二人のメンバーから、感想もまじえて報告していただきました(14ページ)。