第54回 ボーンセンター露天風呂 「千葉市における広域避難所の整備について」
【話題提供者】
山田勝義(ボーンセンターサポーター会員)


7月19日夜、プラザ(ちば市民活力創造プラザ)において、露天風呂(ボーンセンター交流会)事業が開催され、いつ大規模地震による被災に見舞われるか分からない千葉市における防災について、広域避難所の整備を中心に検討する機会を得た。 話題提供者は一年前にボーンセンターのサポーター会員になった山田勝義さん。JR千葉駅近くの弁天町でコーヒーショップを経営している方である。 山田さんの提案の骨子は、千葉市も広域避難所の整備を検討しており、「常設の広域避難所をPFI方式で整備したらどうか」というもの。 関東で大規模地震があった場合、交通が遮断されて身動きができなくなった人、家屋を失った難民が多数で出てくることは、容易に想像される。それらの人たちがどのように命をつなぎ、救援を待つことが可能なのだろうか。 山田さんは、3万人を10日間収容できる避難所を想定した。場所は、千葉港に隣接したサッカー場(3万人収容)のある蘇我地域(国道14号線に沿った、広いグラウンドとサッカー場や駐車場があるエリア)。海に面した場所を設定したのは、陸上交通網が壊滅した場合、海上の移送手段を選択肢に加えておこうというものである。 そこで海に面して高さ2.5mコンクリートの堤防(塀)をつくり、津波のエネルギーを弱める。高さ2.5mでは「不安」という意見もあったが、堤防が破壊されなければ十分との意見もあった。 都市防災の弱点は上水、電力、燃料、橋、仮設住宅、下水などのインフラであろう。3万人収容規模として、概算で一日100トンの飲料水が必要なので、県水道局の供給が不可能な場合に考慮して深井戸と浄化装置を準備しておく必要もある。 生活用水は一日3万トンを想定する。トイレは、一次排水を利用する。 電力供給は100kw/時の発電機を準備しておく。一台は都市ガス、もう一台はLPGタ ンク式の燃料電池とする。 また、常設倉庫(6×6mの1階、中2階、2階:合成樹脂制で、一日で組み立て)を150 戸を準備。その常設倉庫の機能としては、1階をパーキング(外に広げて300台収容で有料500円/12時間)、中2階 備蓄倉庫、弱者用の簡易住宅、キッチン、トイレ、シャワー。2階は自走式駐車場、レストラン、パン屋など食料店として日常的に得異議要する。 グラウンド埋め込み方式のトイレについても検討するひつようがあるだろう。 備蓄倉庫には、食料のほかに大型テント、医療用ベッドを含む医療関連備品、救護・手配センター、ボランティアセンター等、必要なセンターのための備品を収納しておく。 ひとたび大規模災害に見舞われた場合、罹災証明書の発行を一元化しないと混乱する。小切手、交通無料パス、宿泊券なども、一箇所で入手できるように準備すべきであろう。
以上の山田さんの提案に対して、民間企業がPFI方式で整備するには、困難との意見が出された。日常的な営業は難しいロケーションであることが最大の理由である。千葉市ができるのかというと、構想は立てても、具体化はされないだろうという結論になった。千葉市を動かすには、市民側の盛り上がりが必要であり、また、東京都民が緊急避難してくることも想定して、広域行政での具体的な検討が必要との意見も出された。
東日本大震災の報告では、避難所で発病する、病状を悪化させる、亡くなられるケースが数多く見られた。突然、未体験のことに遭遇すると人間は混乱し、疲弊するものだ。避難生活とはどのようなものなのかを疑似体験できる訓練も必要ではないか、それほど震災は身近な問題というのは、参加者の共通の認識であった。
 文責:栗原裕治



 

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