「八王子市民活動支援センターの指定管理者制度とNPO八王子市民活動協議会」

 昨年夏から年初にかけて開催した市民自治元気塾活動を踏まえて、今年の4月千葉市市民自治推進課に、ちば市民活力創造プラザの指定管理者制度等の導入を申し入れた。また6月には「千葉市『市民自治』に係る提言及び市民自治元気塾公開講座報告書」を取りまとめ千葉市長及び関係機関に提出した。その後千葉市が来年度から市民活動センターの指定管理者制度を導入予定であるとの情報を8月31日に得た。そこで最も参考になる事例として八王子市民活動支援センター指定管理者制度を学ぶべく、指定管理者であるNPO八王子市民活動協議会を10月23日に訪問し、協議会の石井理事長、大福事務局長、大山センター長、川久保副センター長からお話を伺った。

1、NPO八王子市民活動協議会
1)八王子市民活動協議会の発足の経緯
・平成14年2月:八王子市は、特定非営利活動促進法の施行を受け、「行政と市民活動団体(NPO)との協働のあり方に関する基本方針」を策定。この基本方針に基づき、市内で活動するNPOなどに呼びかけて協議会の立ち上げに着手した。
・平成14年11月:市の呼びかけを受け、NPO法人や市民団体だけでなく一般市民にも理事や会員に入ってもらう形で設立準備を進め、「八王子市民活動協議会」が発足した。
・平成17年12月:協議会は事業推進にあたり、社会的責任を果たす重要性が高まっていることや指定管理者制度導入の動きの中で、NPO法人の認証を取得した。

2)協議会会員
・協議会の会員は、市内在住・在勤・在学者や市内等で市民活動を行う個人や市民活動団体を対象に募集している。
・平成14年度設立当初の会員数52名
正会員40名[団体27、個人13名]
賛助会員7名 協力会員5名
・平成24年3月末現在の会員数208名
正会員122名[団体62、個人60名]
賛助会員42名 協力会員44名

3)会費
正会員 個人、団体 5,000円/年
賛助会員 個人1,000円/年1口以上
団体1,000円/年10口以上
協力会員 個人1,000円/年

4)協議会の運営
理事は選挙によって選定。法人会員の代表等が当団体の理事になっているケースもあるが、その場合その理事はあくまでも当団体においては個人扱いである。最近は個人会員が主導する傾向にある。

2、八王子市民活動支援センター
市民活動支援センターは、公益的な市民活動の支援拠点として、平成15年6月24日に公設民営方式により開設された。当時は、八王子市民活動協議会が市からの委託方式により 管理運営を行っていたが、平成18年4月1日から平成23年3月31日までの間、指定管理者として協議会が管理運営を行うこととなった。そして引き続き平成23年4月1日から平成33年3月31日までの10年間という長期の指定期間となった。

3、指定管理者制度−NPO八王子市民活動協議会選定の経緯
「本施設(八王子市民活動支援センター)は、あらゆる分野の公益的な市民活動を支援するために開設され、市民との協働を推進するという本市の政策に沿った事業展開を行っていく必要があることから、市内を代表する中間支援組織として、これまでの管理運営を通じ、地域コミュニティの活性化を含め多数の実績を挙げている市民活動協議会を、「八王子市指定管理者制度導入に向けた基本方針その2」※1、2に基づき特命にて候補者に選定しており、学識経験者を含む10人の委員で構成する「八王子市地域コミュニティ施設等指定管理者選定委員会」においても、候補者として適任であると認められたものです。」
※1、八王子市指定管理者制度導入に向けた基本方針その2 行政経営部経営監理室
・ 指定期間
「基本方針」において示されている1年から5年の範囲で設定した指定期間の基準を原則とするが、施設の性格等を踏まえ、例外措置として、5年を超えて指定期間を設定する場合には、基準を定めその根拠を明らかにしたうえで期間を設定する。
・ 公募によらない選定
イ コミュニティ関連施設等
地域に密着したコミュニティ関連施設など、市民との協働を推進するという本市の政策に沿った施策展開を行う場合は、公募の例外として特命により選定を行うことができる。
※2、指定管理者基本方針は当時の市長の意を受けて(公約)、市民との協議を行わず市が独自に定めたとのことである。

4、NPO八王子市民活動協議会による支援センター事業の受託
・当初は市も不安があったようだが、数年間の実績をみて、八王子市民協議会がNPO法人化するに伴い、特命で当団体を選定した。
・各分野の中間支援組織は存在したが、全分野を網羅する団体は存在しなかった。従って網羅した市民協議会が結成されたことにより、他団体と競合することなく特命指定の要件を満たした。
・指定管理者の運営委員会の機能は、協議会が担っているので、別途そのような組織は存在しない。
・平成23年度において支援センターの指定管理費に初めて一般管理費が認められた。これは6年間の協議を経て、消費税の問題をきっかけに、その分を補てんするという名目で、協議会の一般管理費が認められた。
・当初はパートの職員に交通費も払っていなかったが、今は払えるようになり、常勤の職員の雇用保険もかけている。
・期間10年間の指定管理者契約は債務負担行為によっている。予算を増やすことも減らすことも不可である。即ち予算はフラットである。5年後に見直しすることができるようにはなっている。 (市民研究所:家永尚志)


 

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