81.  福島菊次郎写真資料館開設(99/09/21

  写真家、福島菊次郎さんの写真を展示する『日本の戦後を考える』写真資料館が、8月6日、下関市に開設されました。

 ご存知のように、福島さんは、自衛隊、三里塚、公害、原発、全共闘、そしてべ平連と、日本の戦後の重要な局面をファインダーに収めつづけ、『9000人の証言、写真で見る戦争責
任』展は、1990年から3年間、全国158都市を巡回しました。

 その福島さんの写真、20テーマ、3200点、総壁面500メートルに近い作品群『日本の戦後を考える』を展示する写真資料館の建設へ向けて、先ず第一歩として下関市安岡に(仮)資料館が建設されたのです。

 建設準備会の資料によると、この資料館は福島さんの写真を収蔵・常設展示するだけでなく、写真の貸し出し、関連資料の展示、小規模の学習会への会場提供、新人育成のための講座開設、また資料館直属の写真家集団を結成して新しい作品の制作・収蔵などもする予定だそうです。同準備会では、(仮)資料館開設と同時に、(本)資料館建設の準備も始まるので、多くの方が建設準備会の会員になってくださるよう訴えています。

 なお、福島さんから吉川のところにきた手紙には、いずれ、べ平連のコーナーもつくることを予定しているとのことです。このべ平連のホームページの「年表」の中には、福島さん撮影の写真もかなり多数収められています。(右は、1965年、初期のべ平連デモ、福島菊次郎『戦争がはじまる』社会評論社より)


「福島菊次郎写真資料館」建設準備会
  〒759−6603
   山口県下関市安岡町 1-1-11
   電話・FAX 0832(58)3540

*JR山陰本線安岡駅から徒歩約5分
*新幹線下関駅よりタクシーで約10分

《ご利用案内》
◆開館案内
 午前10時より午後7時(冬は午後6時)
◆入館料 大人300円
 学生200円(高校生以上)
◆閉館日   毎週木曜日および
       第1 第3 金曜日

◆今後の展示テーマ予定

9月18日〜30日 女たちの戦後、10月2日〜14日 ふうてん讃歌、10月16日〜11月3日 学生運動、11月6日〜17日 鶴の来る村、11月20日〜30日 三里塚からの報告、12月4日〜15日 原発が来た 12月18日〜29日 公害日本列島

《パネル貸し出し料金》3万円

福島 菊次郎 略歴

 1921年下松市生まれ。60年上京、プロ写真家となる。原爆、政治社会、軍事、環境問題などがライフワーク。文芸春秋などの総合雑誌グラビアに3300点を発表。「ピカドン」「三里塚からの報告」「戦争が始まる」など12冊の写真集。そのほか、「写真で見る戦争責任展」などの写真展を全国510会場で開催。評論エッセイなど多数。中近東、アラブ、ソビエトなどを長期取材。いかなる政党・セクトにも属さず。
 賞歴=1952年〜54年カメラ誌ベストテン賞、58年―山口県芸術文化奨励賞、60年―日本写真評論家賞特別賞などを受賞。日本彫金作家ベストテンにランクされたこともあり個展17回。82年、自給自足の生活を目指し瀬戸内海の無人島に入植、現在に至る。



《日本の戦後を考える》展 構成
20テーマ 3300点

1 原爆と人間の記録 2発の原爆がもたらした悲劇を32年間取材した恐怖の記録

2 ある被爆者の記録 原爆症と貧困で崩壊していった被爆者一家の15年間の記録
3 捨てられた子供たち 戦争の最大の犠牲者は子供だ。捨てられた子供たちの戦後
4 自衛隊と兵器産業 憲法第9条を侵犯して出現した自衛隊と兵器産業の全貌
5 捨てられた日本人 侵略戦争が使い捨てたアジア諸国民と中国孤児達の戦後
6  学生運動の軌跡 東大闘争から浅間山荘事件にいたる全共闘運動の血の軌跡
7 女たちの戦後 戦後、唯一の変革は自立を目指す女たちの出現だった
8 ふうてん賛歌 新宿にフリーSEXとLSDを愛する若者たちが出現した
9 三里塚からの報告 農民、支援者7千人を死傷させ土地を奪った新空港の犯罪
10 公害日本列島 高度成長期、日本列島の自然環境は徹底的に破壊された
11 瀬戸内離島物語 安芸、周防灘海域20の島々が辿った漁業崩壊の歴史
12 原発がきた 瀬戸内海の孤島、祝島の戦後史と上関原発反対運動の航跡
13 鶴のくる村 絶滅に瀕した八代の鶴と、1950年代の田園風物詩
14 写真でみる戦後責任 右翼と警察の妨害を排し158都市を巡回した写真展の再録
15 日本バンザイ 経済破綻、政治の崩壊、日本万歳はお手上げのバンザイです
16 ある老後 1982年瀬戸内海の無人島に入植した福島菊次郎の生活
17 沖縄、死の洞窟 米軍基地沖縄と、チビチリガマ集団自決の現場を見る
18 福祉国家沈没 老人問題は福祉と医療で解決するのか、その虚構と現実
19 過ちをふたたび 天皇制、警察国家の復活と右翼、日本の戦後の実態に迫る
20 極限世界の旅 夏のアラビア、冬のシベリア、プラスマイナス100度の旅

「福島菊次郎写真資料館」建設準備会員として年会費

個人 1口 3000円 (  口)
団体 1口 5000円 (  口)
         円を納入します

   御住所 〒    -    
                                 
   御名前            
電話    (  )      
FAX    (  )      

         振替口座 01300- 9 - 6603 福島菊次郎
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資料館への連絡は

e-mail: kikugirou@mx5.tiki.ne.jp

http://ww5.tiki.ne.jp/~kikugirou


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