1965年

1965年1月

4 南ベトナム仏教徒、学生反政府デモを再開。

10 佐藤首相訪米。

13 佐藤=ジョンソン共同声明発表。

20 ジョンソン米大統領就任式。

22 サイゴンで反米デモ、数十人逮捕。

23 サイゴン、戒厳令施行。

25 南ベトナムの反政府、反米デモ、ユエ、その他に拡大。ユエに、2ヵ月の戒厳令布告。サイゴンの戒厳令1ヶ月延長。

27 南ベトナム軍部のクーデター、グエン・カーン、全権を握る。

29 サイゴン中央広場でレ・バン・ウェン青年(20歳)の公開銃殺処刑。

◎この月、岡村昭彦『南べトナム戦争従軍記』(岩波新書)刊行。

 

1965年2月

6 コスイギン・ソ連首相、ハノイ訪問 ( → 9日まで) 。

7 南解放勢力がブレイク基地の米軍宿舎を攻撃。●ジョンソン大統領、北ベトナムに対する爆撃を命令、大規模な北爆開始。

8 以降、世界各地でアメリカの侵略に対する広範な抗議行動が展開される。

10 衆議院予算委で三矢計画を追及。

13 「ローリング・サンダー作戦」開始を決定。●「世界平和アピール7人委員会」、米大統領に話合い解決を要望。●東京で、在京べトナム人留学生50人がアメリカに抗議のデモ。

15 沖縄の労組、平和委など、米のベトナム侵略に抗議するデモ 150名参加。

19 『朝日新聞』ヘの笠信太郎「首相は米国へ飛べ」の投書、反響をよぶ。

20 日韓基本条約案に仮調印。

21 グエン・バン・チュー、南ベトナム国軍会議議長となる。

25 韓国軍第1陣、サイゴン着。

26 総評・東京地評、日比谷で米軍撤退を要求する労働者集会、3,000名参加。

27 米国務省、北ベトナムの侵略を強調した『ベトナム白書』を発表。

    ◎この月、世界各地で万単位の北爆抗議集会やデモ、連日続く。

 

1965年3月

2 米、南べトナム空軍160機以上が4回目の北爆。報復のワク超える。

3 米機30機、ラオス爆撃。●米国務省、北爆は集団自衛で戦争状態ではないと声明。

7 米海兵隊2個大隊、ダナン地区に上陸。

8 ウ・タント国連事務総長、南北べトナムを含む7ヵ国会談を提案、米、9日に拒否。

13 ジョンソン米大統領、北べトナムが敵対行為を停止しない限り交渉せずと言明。

15 米軍機100機、18度線を超えて爆撃、●李韓国外相、ワシントンで戦闘部隊の南ベトナム派遣を用意と発言。

16 米デトロイトで82歳のアリス・ハーズ夫人、反戦焼身自殺を実行(死亡は26日)

17 サルトル、北爆に抗議して米コーネル大学での特別講義を断る(「私は何故アメリカヘ行かないか」)。

18 松本俊一外務省顧間、南ベトナム視察に出発(→ 4月23日)。

19 「平和のために歩こう」の市民有志5人、米大使館付近をプラカード行進。以降連日つづける●米国防総省、ナパーム弾を北爆に使用を宣言。

20 「世界民衆平和を結ぶ会」(加藤義男)ベトナム平和要請署名開始。●市川昆監督『東京オリンピック」封切。

21 ベトナム派兵を嫌った韓国青年4人、下関に密航、逮捕。

22 南べトナム解放通信、米軍が南ベトナムで毒ガスを使用と報道。米当局も確認、●解放戦線中央委員会、5項目の立場を表明。●ソ連、べトナム問題について対日覚書(→ 4月6日)。

23 参院で椎名外相、「米の北爆は自衛であり国際法で認められている」と言明。

24 日本人乗組の米LST輸送船、ダナン港で爆破される。●ラスク米国務長官、ガス使用は警察用と同じ、使用停止せずと言明。

25 「アメリカの北ベトナム爆撃に抗議する市民有志」のよびかけによる抗議デモ。300人。●東京駅周辺では23名が反戦遊歩デモ、●北海道の奈井江町議会、全会一致で米軍のベトナム撤退を要求する決議。

26 広島市長ら「ベトナム戦争に関して政府へ要望」。

27 総評・中立労連=ベトナムから米軍の撤退を要求する決起集会」デモ。日比谷、9,000名。

29 東京、保谷町議会、米軍の毒ガス使用に抗議する決議。

30 北海道の上砂川町議会、北九州市議会、それぞれベトナム反戦決議。●サイゴンの米大使館、解放戦線に爆破される。168人死亡、49人負傷。

◎この月も、ひきつづき世界各国で抗議の集会、デモつづく。

◎この月、開高健著『ベトナム戦記』(朝日新聞社)刊行。

 

1965年4月

1 北ベトナム『ニャンザン』紙、日本人のLST船乗組みに関し日本政府を非難。●サイゴン米軍スポークスマン、米空軍が樹木を枯らす新兵器を使用中と発表(枯葉作戦)。●東京経済大学の教職員120名、毒ガス使用抗議などの署名を米大使館に手交。以後、各大学の教官、言論人などの反戦共同声明が多数つづく。●日本宗教者平和協議会、東京・数寄屋橋で米に抗議の坐りこみ開始。

3 声なき声の会、わだつみ会、キリスト者平和の会など10団体が参加し、24日にベトナム反戦デモをすることについて相談。本郷・学土会館。

4 都留重人ら6人、『朝日新聞』にベトナム問題で日本の基地使用拒否を訴えるアピール掲載。

5 機関紙協会の金子徳好、外出の際の反戦ゼッケン着用をはじめる(以降1973年までつづける)。(右の図は、夫人の金子静枝作のきり絵、クリックすると大きく見ることが出来ます。)●マクナマラ米国防長官、日本の防衛力強化を要望。

6 神戸市民10名、米領事館前で反戦坐りこみ。以後、連日つづき、翌7日17名が検挙される。●「世界平和アピール7人委員会」、日本政府ヘベトナム問題にかんし要望書提出。●政府、ソ連のベトナム問題申入れに対し、「平和解決に努力」と回答。

7 ジョンソン大統領、ボルチモアで演説、「ベトナム無条件討議、東南ア開発に十億ドル出資」を言明。●米上院外交委の秘密聴聞会でベトナム戦争に対する日本の反応を論議(→発表は28日)。

8 ファン・バン・ドン首相、北べトナム国会で4条件について演説。

9 米機220機が北爆。海南島西南で中国のミグ機と交戦。●『週刊朝日』の「ジョンソン大統領への手紙」募集に1,233通の応募。

10 ニューヨーク国連本部ビル前で北爆抗議集会(8,000人)。

11 日本船「無難丸」、米軍需品輸送に反対し、空船で那覇を出港。

12 ファン・パン・ドン北ベトナム首相、米の侵略中止、べトナム統一はべトナム人の手でなど4条件提示。北ベトナム国会、これに基づき世界各国にアピール。

14 椎名外相、国会で「安保条約に基づき米LST船への乗組員を政府が斡旋する」と回答。●東京大学、米大統領補佐官W・ロストウの講演会を、学生・職員の反対で拒絶(15日、京大、早大も断る)。●第14回パグウォッシュ会議、ベトナムでの毒ガス使用について声明。

15 小田実、開高健ら21名、24日に「ベトナムに平和を!」のデモをしようと呼びかけを発表。●神戸港湾共闘会議、ベトナム向け軍需品の積込み拒否を決定。

17 ワシントンで25,000人の反戦デモ、米軍撤退を要求。●英、西独、スイスなどでイースター平和行進開始(19日西独各地で130,000人が参加)。

18 スカルノ・インドネシア大統領、べトナム解決には米軍撤退以外にないと演説。

20 大内兵衛ら92名、佐藤首相にベトナム平和の行動をとるよう申入れ。●南ベトナムで16歳の少年僧、米に抗議の焼身自殺。●佐藤首相、4月7日のジョンソン大統領ボルチモア演説を支持。

21 飛鳥田横浜市長、首相に横浜市民をLST船に乗込ませぬよう要望。

22 東京で「べトナムの平和を願う市民集会」 全電通会館、600名。谷川俊太郎作詞・武満徹作曲の『死んだ男の残したものは』、バリトンの友竹正則の歌で初演発表される。●ロストウ米大統領補佐官来日、羽田、早大などで学生の抗議集会。

23 南ベトナムを視察した外務省顧問松本俊一、衆院外務委で「北爆の効果は疑問、ベトコンの実態は民族運動」とのべる。●佐世保地区労など、米軍佐世保基地司令官にLST船乗組員募集に抗議。●安保打破新劇人会議・日本宗教者平和協議会など共催の「ベトナム侵略戦争に反対する」集会とデモ。140人参加。●日本学術会議、ベトナム停戦のため世界の科学者の努力結集をよびかけるアピールを多数決で採択。

24 小田実ら呼びかけの「ベトナムに平和を!」のデモ。清水谷公園から新橋土橋まで1,500名が参加。「ベトナムに平和を!市民文化団体連合」(略称・べ平連)が発足。(→ 66年10月16日、名称変更)65hossoku.jpg (12357 バイト)(写真は1965年4月24日、清水谷公園で。クリックすると大きな写真が見られます。戻るには上部のツールバーの「戻る」を押してください。)発言者は開高健。)

26 「ベトナムに平和を求めるキりスト者緊急会議」。●総評・中立労連など「アメリカのベトナム侵略に抗議する国民総決起大会」、東京、大阪、仙台など全国25ヵ所。東京では50,000人参加、米大使館前で坐りこみなど。全学連、社青同員など25名逮捕。●佐世保のLST船員募集終る。1,000人以上がそれまでに応募。

27 椎名外相、参院外務委で「米の北爆理由は当然」と言明。

28 米上院外交委、7日の秘密聴聞会の一部を公表。松本俊一報告をめぐって論議、またマッカーサー国務次官らが「『朝日』、『毎日』両紙に共産主義者浸透」と証言。●雑誌『世界』、ベトナム問題で臨時増刊号を発行。

29 オーストラリア、南べトナムに歩兵1大隊を派遺と発表。

 

1965年5月

2 カンボジア、米と国交断絶通告。

3 京都四条河原町角でべトナム反戦坐りこみ。以後、毎週日曜日につづけられる。●中国『紅旗』、「レーニン主義の偉大な勝利」を発表、べトナム問題での中ソの食違いを指摘。

5 米軍F‐105機、相模原市米軍住宅に墜落、死者2人、負傷者8人。●京都、高島屋前で毎日曜に反戦坐りこみ開始(「京都青年行動委」主催→ 6月20日)。●米下院、7億ドルのべトナム軍事費追加予算を可決。

6 社会党臨時大会で、佐々木委員長、「米帝国主義は人類の敵」と激しく攻撃。

7 佐藤首相、自民党青年部全国大会で、米の北爆支持の演説。

8 日教組大会、ベトナム反戦一千万署名運動を決定。

9 NTVテレビ『ベトナム海兵大隊戦記』第1部を放映。13日に第2部の放映中止を決定。●井上良雄ら三鷹在住市民のよびかけで「べトナム戦争に反対する市民の集い」、50名参加、デモ。

10 橋本内閣官房長官、9日のNTVの放送に関し、NTV社長に抗議、問題化。

11 阿部知二、小林直樹、中野好夫、野上茂吉郎、日高六郎の5名、各団体に1日共同行動をよびかけ。

12 フィリピン下院、2,000人のベトナム派兵を可決。

14 沖縄米軍雇傭員労組、南ベトナム行きLST船への乗船拒否を決定。

15 米、大統領命令により北爆を一時休止と報道(13→17日の間休止、18日再開)。16 南べトナムのビエンホワ米軍基地で大爆発。40機破壊、約130人が死傷。

17 朴韓国大統領、米大統領と会談。18日、日韓基本条約仮調印称賛、南ベトナム支持などの共同コミュニケを発表。

18 自民党総務会、ベトナムでの米の軍事行動は自衛措置との見解統一。

19 古在由重ら29人のよびかけで「ベトナム人民支援日本委員会」結成、1億円の募金運動開始(75年までに5億662万円)。

20 弥永昌吉、金原誠、福富節男ら数学者140数名、バークレイのS・スメイル教授にベトナム反戦の連帯の電報を送る(ベトナム問題に関する数学者懇談会の発端)。●各地で学生のベトナム反戦・日韓会談反対のデモ(翌21日も)。

21 南べトナム解放通信、米機が七日間連続、有毒化学薬品をまいたと報道。

22 べ平連、第2回目のデモ。米カリフォルニア「べトナムの日委員会」と共同、3,000名参加、清水谷→芝公園。●京都で「ベトナムに平和を!京都集会」(京都べ平連)発足。同志社大学寧静館、300名。

25 米原潜「スヌック」号、佐世保入港。佐世保で抗議デモ。

26 オーストラリア軍第1陣、サイゴン着。●フランス知識人、米のベトナム介入反対の声明。●「ベトナム侵略に反対する音楽・舞踊家の集り」東京で、芥川也寸志、辻久子、黒沼ユリ子ら450人参加。

 

1965年6月

3 米軍スポークスマン、ベトナムの米軍が51,000に達したと発表。

8 米、べトナム駐留米軍司令官に直接戦闘参加の権限を与えたと発表。

9 中野好夫らのよびかけによる「ベトナム侵略反対6・9統一行動」。全国200ヵ所で集会とデモ。東京では10万人が参加。市民団体は久保講堂で集会ののちデモ。●南ベトナムのカムラン湾に補給基地建設のため米工兵隊上陸、●南ベトナム解放民族戦線、友好諸国に義勇兵を要請する権利があると声明(11日『人民日報』はそれに応ずる用意ありとの社説)。

12 家永三郎、教科書検定は違憲と提訴、●東京・清瀬町でベトナム侵略反対のデモ。200名参加。●新潟大医学部、阿賀野川流域に水俣病らしい中毒患者発生と発表。

14 サイゴン軍事政権成立(チュー、キの登場)。

16 サイゴン空港で爆発。46人が負傷。●マクナマラ米国防長官、ベトナムの米兵力を7万〜7万5千に増強と言明。●フルブライト米上院外交委員長、べトコンを交渉資格ある団体と認めよと演説。●北ベトナム紙、米機がハンセン氏病患者療養所を爆撃、患者112人が死傷と報道。

17 B-52、グアム島から初めて南ベトナムを爆撃。

19 アルジェリア軍部クーデター。●グエン・カオ・キ南ベトナム軍事政権成立。

20 京都、高島屋前の坐りこみで5名が逮捕される。

21 べ平連世話人会、23名出席。(出席者名簿あり)●東大生、反戦ゼッケンをつけて道を歩き逮捕される(特異な服装をしたとの理由)。●ソウルで日韓条約調印反対の学生デモ(29日まで続く。水原、清州、光州にも波及)。

22 日韓基本条約調印。日本各地で抗議デモ。●米機、ハノイ東北を爆撃。

24 南ベトナム、対仏国交断絶、戦争状態宣言。

25 サイゴンの水上レストランでゲリラの爆弾爆発、米人ら死者42、負傷者80人。

26 米機、北ベトナムのゲアン省ドーロン・ダムを18回爆撃(→28日まで)。

28 韓国、南ベトナムから1個師団相当の戦闘部隊派遣の要請があったと発表。

29 南ベトナム、20歳から30歳の全男子を徴兵。●米国防総省、兵器類の大量調達を日本防衛庁に申入れ。引換えに日本にミサイル提供申入れ。

 

1965年7月

2 韓国、戦闘部隊一個師団の南ベトナム派遺決定、●米機、ハノイ北方の工業地帯を初爆撃。●菅谷汽船の宝隆丸(4,499トン)の船員、船内大会で南ベトナム行き拒否を決議。

4 第7回参議院選挙(自71、社36、公11、民3、共3)。

6 米、北ベトナムにミサイルの2基地が完成、さらに2基地が建設中と発表。(27日に米機が北のミサイル基地を爆撃)。

7 北べトナム、青年義勇軍創設を指令。

8 米機、北ベトナム・タインホア省の結核病院、ゲアン省ビン市の教員養成大学を爆撃。●テーラー南ベトナム駐在米大使辞任。後任はロッジ前大使。

9 ジョンソン米大統領、ベトナムに必要なだけ兵力を増強すると言明。●ウ・タント国連事務総長、ウィルソン英首相と会談後、べトナム全面停戦とジュネープ会議再招集を呼びかけ。

10 べ平連第3回デモ。いわゆる「アンブレラデモ」。傘に短冊のスローガンなどっけて歩く。500名。清水谷→新宿。●京都府議会、米のべトナム侵略と日韓条約反対を決議。●北べトナム、『米侵略白書』を発表。

11 ラスク米国務長官、ベトナム戦争で聖域は存在しないと言明。

13 中国、北べトナム技術援助協定に調印。

14 「第1回ベトナム侵略に反対する大音楽会」(日比谷公会堂)2,500人参加。●米、北ベトナム、南べトナム解放戦線の民間婦人会談、ジャカルタで開催(18日に米軍撤退要求のアピールを発表)。●長野県議会、ベトナム平和解決のため政府の努力を要望する決議。

15 ニュージーランド部隊、南ベトナム到着。

16 北朝鮮・北ベトナム、経済技術援助協定調印。

20 ジュネーブ協定11周年記念日。「7・20ジュネーブ協定支持」市民・文化関係者連絡会主催の「ベトナム侵略反対・ジュネーブ協定支持講演会」共済会館ホール、講師・寺沢一、亀山旭、森正博。400名参加。●ホー北ベトナム大統領、20年でも戦うとアピール。●米機、ハノイなどに宣伝ビラを撒く。

27 米、グアム島のB-52を台風中、板付に移動と通告(28日に取消。社会党、公明党はこの通告を非難)。●私鉄総連大会(小松)、ハノイが爆撃されればストを決行と決定。

28 ジョンソン米大統領、南ベトナムに5万増兵、総員12万5,000人にすると言明。

29 米B-52機30機、沖縄を発進してサイゴン南東を渡洋爆撃。●島根県国府町議会、米軍のべトナム撤退要求決議(以後、各自治体の同様決議つづく)。

30 両杜、公明、共産、各党が米機沖縄からの爆撃発進に抗議。琉球立法院は超党派で抗議決議。

31 北ベトナム、B-52の沖縄発進に日本政府も責任ありと国際監視委員会に抗議メッセージ。

◎この月、「ベトナムに平和を求めるキリスト者緊急会議」、代表団をアメリカに派遣、3週間にわたり、教会関係、米政府、議会に日本キリスト者の反戦の意思を伝える。(団長、大村勇牧師、メンバーは、衆議院議員西村関一牧師、野宮初枝、飯坂良明教授、山口光朔教授)。

 

1965年8月

1 チトー・ユーゴ大統領とシャストリ・インド首相、北爆中止せよとの共同声明。

2 佐藤首相、衆院本会議で佐々木社会党委員長の質問に対し、B-52機が沖縄からベトナムに発進したことに当惑と言明。●北ベトナム、国連のベトナム問題への介入を拒否すると声明。●南べトナム、ダナン南方のクワンナム省で、6,000人の米海兵隊による焦土掃討作戦、

3 総評大会、ベトナム反戦4千万署名運動決定、○ライシャワー米駐日大使、ボストンで、日本の対米世論は悪化する一方と演説。

4 米空軍機、ハノイ南西38キロのパンディン、中国国境まで48キロのパオハ爆撃。●解放戦線軍、サイゴン北東のカムラン湾で米陸軍101空輸師団を急襲。

6 ケンサッキー・ガーナ外相・ジョンソン米大統領と会見、北爆中止を要望、大統領はこれを拒否。

7 スラバヤで約7,000人のインドネシア人が米領事館を襲撃。

11 8人のノーベル平和賞受賞者、ベトナムの即時停戦、交渉を呼びかけたアピールを各国首脳に送付。●米ロサンゼルスで黒人暴動発生、州兵が出動し鎮圧。16日までに死老32、逮捕者2,847人、火災2,000件以上。

13 韓国国会、べトナムに1個師団15,000名の兵員増派を可決。●沖縄駐留の米海兵隊第1師団第7連隊、南ベトナムのチュライ海岸に上陸(→15日にかけて)。

14 22時30分より翌朝まで「八・一五記念徹夜討論集会〈ティーチイン〉戦争と平和を考える」開催。赤坂プリンスホテル。東京12チャンネル・テレビが中継、途中で放映を中止して問題化。8-15teechin.jpg (32969 バイト)(写真はティーチインの会場風景。クリックすると大きく見ることが出来ます。戻るには上部のツールバーの「戻る」を押して下さい。)

●京都、神戸など関西各地では大阪の扇町公園までの徹夜たいまつデモ。

16 韓国軍兵、金東希、密入国の疑いで対馬で逮捕される(→67年2月19日)。●社会党臨時大会、ベトナム侵略反対、日韓条約阻止、経済危機打開の方針決定。●解放戦線、サイゴン市の南ベトナム国家警察本部を爆破、死者4人。

18 南ベトナムのチュライ付近で米海兵隊と解放戦線軍が激戦、双方とも大戦果と発表。

19 佐藤首相、沖縄を訪問。デモに包囲される。

20 北欧5ヵ国外相、ベトナム無条件交渉の共同コミュニケを発表。

21 ベ平連、反戦運動を全国的におこすよう呼びかける。●北べトナム政府、日本相模原の米406生物化学戦部隊の南べトナムヘの移動研究機関派遣を非難。

22 ハノイ放送、米軍機が北ベトナムで病院などに無差別攻撃を加えたと放送。

24 解放戦線、ビエンホアの米空軍基地を襲撃。約50機に損害。●米原潜「バーミット」号、佐世保入港。各地で抗議行動。●『朝日新聞』世論調査、北爆反対75%、戦争拡大と日本の巻き添え不安を感じている者 60%。

27 ラスク米国務長官、ベトナム問題で共産側が平和解決の意思表示をせよと言明。

30 反戦青年委員会、結成される。

 

1965年9月

1 カシミールでインド、パキスタン軍正面衝突(印パ紛争)。

2 北爆参加の米空母「ポノム・リチャード」が佐世保に入港。

5 米軍、南ベトナム・ビンディン省で防空壕に毒ガスを投入、35人が死亡(8日にもクワンガイ省バランアンで使用、78人死亡)。

8 北べトナム、米軍の南ベトナムでの毒ガス使用に抗議。

9 サイゴンの米当局、8日に中国国境まで27キロの地帯を北爆と発表。

12 防衛庁の小谷秀二研究員、8月に南べトナムで米爆撃機に同乗したことが判明。●米第1騎兵師団の主力部隊、南ベトナムのクイョニン基地に上陸。

14 米ミシガン大学で「べトナム問題国際会議」(17日まで)。べ平連から小田実、鶴見良行、久保圭之介が参加。●防衛庁、「三矢作戦」に関連して、秘密保持不全で26人の処分発表。

17 南ベトナム政府筋、米軍機がベトナム非武装地帯を攻撃し死者三人と言明。18日ふたたび非武装地帯への爆撃で死者27人。

18 解放戦線、南ベトナム山岳地帯アンケ付近で米軍と激戦。

19 日本山妙法寺主催「ベトナムの平和を祈り日韓条約批准に反対する集り」(東京)宗教家ら1,000名参加。

20 中国、海南島上空で米機撃墜と発表。

25 べ平連第4回目のデモ。清水谷公園に午後2時集合、御茶ノ水駅までデモ。300名。以後、毎月第4土曜日午後2時清水谷公園から定例の反戦デモを行なうことをきめる(のち第1土曜日に変更)。第1回定例デモ。

27 神戸の坐りこみ10日目。参加者実数54名、のべ97名。

28 北爆参加の米空母「インデペンデンス」号、横須賀入港。

30 ベトナムの米軍、13万1,700人となる(10月5日発表)。

◎この月、『文蓼』臨時増刊号で「八・一五記念徹夜討論集会議事録全文」を刊行。

 

1965年10月

1 インドネシア、ウントン中佐のクーデター失敗(9・30事件)。

2 在日米軍、富士山麓演習場で地対空ミサイル「リトル・ジョン」の発射強行。

5 ライシャワー大使、大阪の記者会見で大森実毎日特派員ら日本の新聞のベトナム報道は偏向と批判。●日韓条約審議の第50臨時国会摺集。自民党、本会議の強行採決で会期70日を議決。

6 米軍事法廷、南ベトナム派遣拒否の米黒人兵ベルトンに禁固5年の刑。

10 九州大学教官有志の提唱で福岡に「10の日デモの会」発足。以後毎月10,20,30日の3回、17時に市役所前集合、デモをつづける。

12 神戸停泊中の英船でインド人船員がベトナム行きを拒否。●日韓条約批准阻止で社共両党系統一行動、東京で10万5,000人が国会請願デモ。

13 京都べ平連講演会「ベトナム戦争と私」同志社大明徳館、1,000名参加。講師・鶴見俊輔、市川白弦、桑原武夫、岡田みどり。

14 イギリスの哲学者B・ラッセル卿、英労働党政府のベトナム政策に反対、51年間の党員証を破棄。

15 「ベトナム戦争終結のための全米調整委員会」、全米100以上の各都市で反戦デモを組織。●反戦青年委、日韓条約反対で国会前坐りこみ。開高健が『ニューヨーク・タイムズ』(NYT)紙広告について訴える。

16 べ平連討論集会「日本の戦争協力と非暴力抵抗」銀座ガスホール、150名。講師・衛藤瀋吉、吉原公一郎、吉川勇一、鶴見良行、●ロンドン、ブリュッセル、ローマなど各地でベトナム反戦デモ。●「べトナムに平和を神戸行動委」、ベトナム行き拒否(13日)のインド船員36人と交流集会。

17 日本数学会の大会に際し、ベトナム反戦集会。教育大、74名。「ベトナム問題に関する数学者懇談会」(べト数懇)発足。●米機、タイグエン鉄鋼コンビナートなどを爆撃、北爆の規模拡大。

22 劇団仲間『南ベトナムからの手紙』上演(演出=中村俊一、俳優座劇場→28日)。●解放戦線、プレーメ地区で大攻勢。●南ベトナムに派遺の韓国軍本隊1万人、クイニョンに上陸。

23 月刊『ベ平連ニュース』創刊。1部20円。べ平連第2回定例デモ。150名。

30 南ベトナム解放勢力、タンリニェット基地を襲撃、ガソリン50万リットルが炎上。

31 米軍機、南ベトナムで誤爆、死者は55人。

◎この月、飯田市に「べ平連・伊那谷の会」発足。

 

1965年11月

1 京都ベ平連、第1回定例デモ。18時、市役所前から円山公園まで。以後、毎月第1月曜に行ない、1973年までつづく。

2 米クエーカー教徒ノーマン・モリソン(31歳)、国防総省前で抗議の焼身自殺(この月、カトリックの青年、ロジャー・ラポート(22歳)も国連本部前で焼身自殺、10日には、セレーヌ・ジャンコウスキー夫人(24歳)が、インディアナ州でべトナム侵略抗議の焼身自殺を試みたが大火傷で生命はとりとめた)。

4 米機、カムラン湾南西で韓国軍隊を誤爆、死傷5人。

5 NYT反戦広告募金、200万円をこえる。

6 自民党、日韓特別委員会で日韓条約を強行採決。東京で反対デモ10万人。以後各地で連日抗議デモ。

9 社共両党系団体共催の日韓条約粉砕統一集会、41都道府県、329ヵ所で開催。

11 マクナマラ米国防長官、南ベトナムに米軍を増派と発表。●韓国訪問中のキ南べトナム首相、友好条約締結の必要性確認との共同声明。

12 衆院本会議、日韓条約を強行採決。●国労、6拠点で日韓条約反対スト。13日、動力車労組、全逓、炭労などスト。

13 参院本会議、議長職権で開会。自民、民社で、日韓特別委設置を強行可決。●社共両党共催の第2回日韓条約反対統一行動、40都道府県223ヵ所で開催。

14〜19 南ベトナム、プレーメで激戦。

15 サイゴン東方で間組技師太田孝の射殺死体を12日発見と日本大使館が発表。●『ルック』誌、64年秋ウ・タント国連事務総長を通じた北ベトナムの交渉提案を米が拒否と報道。米国務省はこれを確認。

16 べ平連、米『ニューヨーク・タイムズ』紙に1ページの反戦広告を掲載。このための募金は約2万人から250万円。newyorktimes.jpg (17 KB)(写真は『ニューヨーク・タイムズ』への全面広告紙面。クリックすると大きく見ることが出来ます。戻るには上部のツールバーの「戻る」を押して下さい。)

17 桑原武夫、開高健ら記者会見でNYT広告の経過を発表。●ホー・チ・ミン北ベトナム大統領、ポーリング博士らの和平提案(8月11日)に4条件譲れぬと返書。

23 ベ平連研究会「三次防について」講師・吉原公一郎。国際文化会館。

24 米原潜「シードラゴン」号、佐世保入港。●サイゴンの米軍、14日から20日までに米軍戦死者240人、週間の最高記録と発表。

25 米空軍前参謀長カーチス・ルメイ将軍、「北べトナムを石器時代に戻してやる」と言明。

26 米軍、世界最大の原子力空母「エンタープライズ」、原子力駆逐艦「ベインブリッジ」を第7艦隊に配属と発表。

27 べ平連第3回定例デモ。●ワシントンで数万人がべトナム平和行進。欧州各地でも呼応するデモ開催。

28 マクナマラ米国防長官、サイゴン訪問。

 

1965年12月

1 ラスク米国務長官、ベトナム問題で共産側と毎週定期的に接触と言明。

3 米、ホーチミン・ルートからの浸透阻止のためラオス爆撃を強化。●訪ソのスチュアート英外相、べトナム問題で意見一致を見ず、帰国。

4 サイゴンの米軍宿舎、解放戦線に爆破され、米人、べトナム人約180人が死傷。

7 南ベトナム解放放送、クリスマスに12時間の休戦提案。

8 べ平連「戦争と平和を考える記録映画の会」講師・斎藤玄。国際文化会館。

11 日韓条約案件、参院本会議で自民、民社が可決、成立。社会、公明、共産、二院クラプは欠席。●北ベトナムの『ニャンザン』紙、米の和平提案を拒否。

14 米原潜「サーゴ」号、佐世保入港。

15 米機、ハイフォン郊外の発電所を爆撃。

17 日中民間漁業協定、北京で調印。ベトナム戦争、日韓条約非難の共同声明。●米、べトナム和平交渉に関するファンファー二国連議長、ジョンソン米大統領、ラスク国務長官の往復書簡発表。

18 北ベトナム国営通信、米の和平交渉情報は事実無根と声明。ラビラ・フィレンツェ前市長ら、和平交渉は事実・米の公表は和平工作の失敗を図るものと声明。●南ベトナム解放戦線、結成五周年記念日(20日)にあたり、来春には大勝利と声明。

19 べ平連討論集会「ベトナム・いまわれわれは何をすべきか」。群馬、大阪、金沢、長野などからも合め130名参加、8時間にわたり討論。国際文化会館。

20 米原潜「ブランジャー」号、佐世保入港。

21 米、南べトナム駐留米軍にカンボジアヘ戦線拡大の権限ありと声明。●米、南ベトナムのベトコン地区に稲を枯らす薬剤散布と発表。

22 第20回国連総会閉幕、ウ・タント事務総長、ベトナム即時停戦を要請。

23 ベトナム駐留米軍、24日午後6時から30時間のクリスマス休戦を指令、26日午前0時から戦闘再開。

24 プーマ・ラオス首相、米軍のラオス進駐に反対と表明。

25 べ平連第4回定例デモ。清水谷→土橋、70名参加。デモの後、新橋駅前で南ベトナム解放民族戦線あて医療費の街頭募金。7,742円。

26 カンボジア、いかなる攻撃、国境侵犯も撃退と声明。

28 南ベトナム解放放送、1月20日から4日間の旧正月休戦を提案。●ホー北べトナム大統領、ローマ法王への書簡でベトナム和平条件を強調。

29 米、14項目のベトナム和平解決案を提案。

31 ローマ法王、米、ソ連、中国、南北ベトナムに平和メッセージを送る。●ホー北べトナム大統領、米国民への新年メッセージで侵略戦争終結の訴え。

◎年末でベトナムの米軍、18万5,000人となる。

◎年間実質成長率5・9%、名目11・3%。一人当り国民総生産33万5,000円。