10.1条約第1条〜第3条に対するICRCの提案
百瀬和元
しかし、その 華やかな会議には見落としてはならない陰の部分があった。
オタワ条約誕生当時から論じられてきたいくつかの課題への対応である。なかでも緊急課題は「対車両・対戦車地雷」として製造された地雷であれば、たとえ人間が近づいたり踏んだりして爆発するものであっても「対人地雷ではなく、禁止対象にはならない」と幅広く理解されている問題だ。世界各地で多くの人たちがこうした地雷の犠牲になっている。
地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)や赤十字国際委員会(ICRC)が指摘してきたこれらの課題は、ナイロビ会議でも改めて問題提起された。だが「準備段階で『共通の認識』が得られなかった」という理由であっさり葬り去られた。条約が直面する課題なのに、いま一度論じることも、また「今後の検討課題」として記録されることもなかったのである。これでは、どこまで本当の意味での条約検討会議といえただろうか。
(JCBL会報 第32号 巻頭言より)