「在留特別許可取得一斉行動」 (速報)No.17



政治的な空白期間を悪用したどさくさ裁決!
4家族不許可の非人道的な裁決に猛然と抗議します!

 6月30日、99年12月27日に出頭した5家族17名の裁決が東京入管にて渡されました。結果は在留特別許可が認められたのは1家族、4家族には不許可という2月に裁決を受け取った21名に比べると厳しいものでした。不許可になった4家族のうち母子は同日仮放免が認められましたが、父親のみが収容されてしまいました。家族構成は以下の通り。※年齢はすべて出頭時のもの。
・許可
【B.K.さん一家:父親(35歳)母親(33歳)長男(13歳)長女(6歳)/国籍:イラン・イスラム共和国/入国:父・1990年 母と長男・1991年/在留期間:90日】
・不許可
【K.M.さん一家:父親(35歳)母親(33歳)長女(11歳)/国籍:イラン・イスラム共和国/入国:父・1991年 母と長女・1991年/在留期間:90日】
【B.M.さん一家:父親(39歳)母親(38歳)長男(1歳)国籍:イラン・イスラム共和国/入国:父・1990年 母1991年/在留期間:90日】
【KH.Mさん一家:父親(34歳)母親(31歳)長女(4歳)国籍:イラン・イスラム共和国/入国:父、母・1990年/在留期間:90日】
【A.K.さん一家;父親(36歳)母親(33歳)長女(11歳)長女(3歳)国籍:イラン・イスラム共和国/入国:父・1990年 母と長女・1991年/在留期間:90日】
 不許可になった家族のうち、2家族は長女がすでに6年生になっており、昨年9月1日に出頭し、2月に許可を得た家族にもほぼ変わらぬ環境があったことを考えると法務省側の不統一な対応に不信感をいだかざるを得ません。同日、午後、強い抗議の意を示すために、法務省へ赴き、抗議文を手渡すと共に、法務省前にて抗議行動を行い、後閑厚志企画広報係長が話し合いに応じましたが、抗議文の受け取りを拒否しました(ただしその場で抗議文を熟読しました)。その席上で「入管の基準として中学生以上の家庭なら認めるということか」と質問したところ、はっきりそれは否定し、いつもながら「個別のケースの状況を考慮した」というばかりでした。昨年11月に出頭した兵庫県在住のペルー人一家も同様に6年生の子を頭に3人の子どもと両親の5人が同日、不許可の裁決を渡されました。今回の東京、それに兵庫のケースが同日に裁決を渡されたことは決して偶然とはいえないでしょう。入管側は、総選挙後、さらには臨時国会召集前(7月4日)の政治的な空白期間をねらって、どさくさにまぎれて裁決を下したとしか思えません。この時期の5家族全員呼び出しに危機感を感じ、6月29日、急遽、法務省の山田審判課長に申し入れを行い、その際に「政治的な空白期間をねらっているのでは」と問うたところ「それは法務大臣に失礼じゃないか」と、怒りだしました。人間痛いところをつかれると怒るのが常ですから、図星だったのでしょう。また、その席上で山田審判課長からは「悪い結果は出さない」とのとりなすような言葉もでましたが、それが4家族不許可を指すとしたら、今回の裁決には悪意があったとも考えられます。APFSでは今後、法務省入国管理局に徹底した抗議活動を行うと共に、4家族の処遇についは弁護団を交え、熟考していく予定です。また、兵庫のペルー人一家を支援する外国人救援ネットとも連携した行動も考慮したいと考えています。今後ともご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。


2000年7月3日 
ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY(A.P.F.S.)  


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