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『ACT―市民の政治―』121号(2000年5月8日)

Line Up

◆辛口レビュー 任官拒否取消訴訟判決を前に・神坂直樹さん(原告・元司法修習生)
◆CATCH UP(集会情報)/いずみ(編集長コラム)
◆7月沖縄サミットを前に〜ウチナー訪問記(1)挫折と希望のはざまで
◆「脱ゴー宣」控訴審判決、小林「逆転勝訴」って本当?
◆ビデオ『科学者として―笑顔と告白―』(監督:本田孝義/99年/84分)
◆「江東逆恨み殺人事件」判決〜友人の死が教えてくれたこと
◆台湾の元「慰安婦」50年の沈黙破り/介護保険がやってきた(2)
◆韓国総選挙・落選運動成功で若手が台頭・どうなる南北首脳会談
◆日朝国交正常化を求める全国署名運動/米・ムミア冤罪事件
◆箕面忠魂碑訴訟・ある小学生の運命を決めた裁判闘争の24年
◆市民派議員リレートーク(8)徳島県木頭村議・田村好さん
◆石原発言/若竹りょう子小金井市議のHP掲示板が誹謗中傷で荒らされる
◆Ecoひいき@福島/さつき自然食品店 A和歌山/木国舎製麺
◆経済ウォッチング(4)IT革命の落とし穴〜米への追従は痛い目を見る
◆欧州短信〜欧州議会が遺伝子組み換え生物の規制緩和を決議
◆BOOK Review『周辺自態法』纐纈 厚 著(社会評論社/1800円)
◆広告(3面)『軍縮』6月号……宇都宮軍縮研究室
      『脳死移植報道の迷走』『ドキュメント オウム真理教』他……創出版
      『日の出の森をたすけて』(田島征三著)……法蔵館
      『水道水フッ素化批判・資料集』他……フッ素を考える新潟連絡会


辛口レビュー

5月26日が楽しみです
神坂 直樹さん
(任官拒否取り消し訴訟原告)

思想・信条の自由を奪う
最高裁の人事へ異議申立

「司法改革」につながる画期的判決を

神坂直樹さんのプロフィル
かみさか なおき 1963年大阪生まれ。小学校6年生のとき、両親が箕面忠魂碑違憲訴訟を起こす。91年司法試験合格。その間も、箕面忠魂碑訴訟に関する運動やPKO法案に反対するアピールを出すなどの活動を展開。94年4月、裁判官への採用を拒否される。同年6月、「任官拒否を考える市民の会」を結成。著書に、『裁判官になれない理由』(ネット46と共著、青木書店)、『被告最高裁』(庭山英雄編、共著、技術と人間)。

◆連絡先 大阪市北区西天満2−8−5 西天満大治ビル5階 下川和男弁護士気付
 TEL06-6366-5253/FAX06-6366-5255 
 郵便振替口座 00940-1-11719 
 ホームページ http://www.ne.jp/asahi/ninkankyohi/shimin/nin.html 

 大阪・箕面市の神坂直樹さんは司法試験合格後、2年の司法修習を修了し裁判官を志望。ところが司法研修所の教官らは、@箕面忠魂碑訴訟(5面参照)に参加したこと、A判決を書く研修で元号でなく西暦を使用したこと、B検察庁での取調研修を拒否したこと、などを理由に願書提出前の神坂さんに対して任官志望の撤回を強要した。
 94年4月、裁判所は、理由を明らかにしないまま、採用を拒否。日本弁護士連合会の会長も、最高裁に対して「採用を強く求める」と異例の抗議声明を出した。神坂さんは「思想・信条に基づく差別である」として、94年7月、最高裁を相手どり任官拒否の取消を求め東京地裁に行政訴訟を起こしたが、一回も口頭弁論が開かれることなく訴えは却下。そこで、95年5月、国を相手どり損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。今回、本紙にも登場していただいた箕面市会議員の増田京子さんをインタビュアーに、神坂さんにその思いを語っていただいた。[構成/森起佐太(大阪)]

 ――裁判官の任用人事で、こういうケースはよくあることなんでしょうか?

願書提出をする前日まで「要らない者」には裁判官の教官がありとあらゆる圧力をかけます。それで普通は諦めるんです。私もこれはもう無理だと最後には思いました。
 だけど、本当に私をこんな理由で任官拒否できるのだろうか? 私を任官拒否すると問題になるということを最高裁は考えないだろうか? こんなあからさまな思想差別を思い切ってやれるものだろうか?……と思いました。そうしているうちに、願書を出すべきだ、とにかく裁判所の態度を問うてみるしかない、という思いに至りました。

 ――願書も出せないのは明らかに権利の剥奪でしょう。今まで誰も問題にしなかったのですか?

 そう。客観的に権利を剥奪する状況があるのと、もう1つは出す方の主体、つまり司法を担う人間の権利意識が非常に低いということですね。普通の労働者ならば持っている怒りを持っていない。というより、持てなくさせられているんです。そこに、いちばん限界を感じました。
 裁判官だって労働者です。労働者として権利を主張するための、ぎりぎりの最後の砦として裁判をしたんです。任官拒否された者で裁判に問うたのは、50人目にあたる私がはじめてです。全部とはいいませんが、裁判に踏み切れないのは、エリート意識や聖職者意識といったことも関係してますね。

 ――5月26日(判決日)には勝てそうですか?

 私たちは証人として教官などの証人尋問を申請しましたが、採用してくれませんでした。結局、私だけがベストエヴィデンス(最良の証人)ということで、裁判所による11回の尋問がありました。ところが、被告の国側の反対尋問・反論はいっさいなし。具体的事実について争いを放棄するのは、横山ノックの裁判と同じですね。
 昨年12月、裁判長が原告本人の尋問で十分に法律上判断できると言った途端に、それまで黙っていた国側があわてふためき、口頭弁論で新たな主張を出そうしたんです。しかし、裁判長の職権で、すべて却下して結審しました。ノック事件の判決は被告の主張を尊重するということで画期的だったし、裁判のルールに反する態度に下した判例としてもお手本となっている。裁判所もそう思っているはずです。
もちろん、勝訴は確実と考えています。

 ――もし最悪の判決が出たらどうしますか? 

 あってはならぬ判決であっても影響が大きいことには変わりありません。私に対する最高裁の人事が間違いだったと判断されれば画期的なことですが、逆にこういう問題で裁判所が公正な裁判ができないということになれば、今の裁判所の抱える問題がはっきり出てくる。
 この裁判を始めるとき、中坊公平さんに一番最初に会いに行きました。中坊さんは最高裁の内情にも詳しいので、これは長官とか事務総長とかが決めているだろうと言いました。抗議声明も出してくれました。「司法改革」を唱える中坊さんも、当然この判決を意識しているでしょう。

 ――弁護士になる道もあったのでは? 

仕事が違いますよ。神主になりたい人がお坊さんになるというのと同じかな(笑)。もちろん最初はいろいろ考えましたが、市民運動の方が「カンパで食べたらええやないか」と言ってくれました。ちょうどその頃に結婚しましたが、2人とも仕事が無くて…。カンパで支えられるという状態がしばらく続いて、4年ほど前から予備校の講師をしています。今は、4歳になる子どももいます。
 私より前に任官拒否された人たちは、抗議声明を出すにとどまり、裁判を起こすには至りませんでした。私が史上初の裁判に躊躇なく踏み切れたのも、住民訴訟の運動に身を置いてきたことが大きかったと思います。

 ――裁判ではかなり多くの傍聴者がいると聞きますが、その効果はありますか?

 裁判官が毅然とした態度をとってくれたのも傍聴のおかげです。効果絶大ですね。毎回ずっと80人から90人と満席になるほど傍聴があるのは、裁判所にとっても脅威でしょう。「なめとったらあかんな」と思う瞬間が何度かあったと思います。傍聴の多くは市民です。東京からも来てくれる人たちがいます。
 裁判所の敷居を低くして、楽しく来てもらえるようにと工夫してるんですよ。これも司法改革の一つ(笑)。風船ヨーヨーも配ったんですよ。

 ――なに? それ、誰が考えたの?

「市民の会」の人がやるんですよ。「次は何しようか?」なんて。そんなことばっかり話してるんですよ。もっと大事な話があると思うんですがね。ヨーヨーなんて別に意味はない。持ち込めるかどうかやってみた(爆笑)。実は5月26日に何を配るかも決めてます。今は、言えませんが。午前10時、大阪地裁202号大法廷に是非とも来て下さい。

【構成/森起佐太(大阪)】


いずみ

 東京、名古屋についで、関西でも山川暁夫さんの追悼会を催した。会場は、山川さんが何度も講演に来たことのある連帯労組関生支部の労働会館である。
 この会館は現在、資本と司法がグルになっての労組潰しで差し押さえ中であるから、いわば争議の真只中でやったようなものである。料理は地域で小さな生協をやっている仲間が担当し、飲み物は全部持ち込み。飾り花は山川さんいきつけのスナックのママの差し入れ。おまけに余った料理は2次会に運び入れるという何から何まで関西風がめつい手づくりの追悼会だった。
 350人も集まり、政党、労組、ジャーナリスト、学者など多士済々が参列した東京の追悼会の賑々しさには及ばないが、約100人の圧倒的に労働者が多かった関西の集まりも、山川さんの多彩な交流と活動が偲ばれて味わい深かった。東京が本葬だったとすれば、関西は友人葬だったといえようか。
 ぼくが司会をしたので、八方破れの出たとこ勝負。ツッコミとボケのコンビネーションは誰が仕切らずとも、参列者は自然に会得しているから司会の苦労はいらない。涙が止まらず絶句してしまう人。山川節を髣髴させるアジテーションを延々やる人。おい、今日は追悼会だぞと、たしなめねばならないほど笑わせる人。韓国の闘争歌に負けじと「同志は倒れぬ」を熱唱する人など多芸済々の集いだった。
 それでも最後の「赤旗掲揚インター斉唱」になると、ぼくらはまだ統一の赤旗がないのが遺憾ながら、みんなの目はうるみっぱなしだった。
 2年前に亡くなり、同じように関西でも追悼会をやった安東仁兵衛さんと山川暁夫さんは同い年である。おつれあいもほぼ同年令で、参列者へのあいさつも似たようなことを話された。全力で走り続けた故人は思い残すことは何ひとつないはず。彼の生き方に共鳴し、一緒に走った私も満足し誇らしく思う、と。
 さぞ苦労されたであろう、と思うのは周囲の僻目であって、おつれあいにとっては苦労も楽しかったのだ。そうにちがいないと力説したいのである。                                            

小寺山 康雄


ECOひいき

さつき自然食品店 (福島)
 *こだわりの野菜たち*

 当店は、野菜、調味料、豆腐、パン、納豆、卵、冷凍庫には肉・魚までいろいろとありますが、自然農法、有機農法で、化学添加物のないものを揃えるよう、できるだけ心がけています。健康食品、ビタミン、ミネラルも現代人には大切な要素と考え、毛髪分析も取り入れた分子栄養学も勉強中です。体内に蓄積された有害物質を知ることは食事を改善する上で大切なことだと思います。
 また、当店は食堂も併設し、こだわりの野菜を中心とした食事をすることができます。玄米弁当も500円で販売中です。店の二階の和室では、勉強会、趣味の会などもやっています。
 休みの日は畑で野菜づくり。ただ、時間がなくて、畑になかなか行けないのが悩みです。土仕事、農業体験、援農大歓迎です。アルバイト代が出せないので恐縮ですが、おみやげの野菜と食事・お楽しみ茶会を用意しています。
 今回はACT様から紹介いただけるということで嬉しく思います。日本の緑の党をめざしているとのこと。それは私どもも待っていたことで、ぜひとも応援したいと思っています。
店をはじめて17年、子どもも独立してこれからまた、2000年を第2の青春とし、初心にかえって頑張っていけたらと思っています。        

渡辺 ミサ子

【連絡先】福島県福島市五月町11-19/TEL&FAX 024-523-1924
【行き方】JR東北線福島駅東口より徒歩7分

 

木国舎製麺 (和歌山)
*100%無添加麺*

 工場を建て、納得のいく安全な麺づくりを始めて5年経ちます。麺は機械で練った後、可能な限り手でも練り、切った麺はでんぷんをまぶして丁寧につくっています。
 ここは太平洋の怒涛が間近に聞こえ、真冬でも満開の菜の花と畑に囲まれ、工場から一歩外へ出ると満天の星が輝いているような環境です。それから春夏はレモンの木の傍らに、家族分のオクラを、また秋冬は小松菜を植えます(もちろん無農薬)。オクラの花は、炎天下で花見をしたいほど美しいものです。
 最後に一つ、こだわりというほどでもないのですが……。合成添加物は「万物はすべて朽ち、土に還る」という神=宇宙の理に反しているように思われます。また、それはガンやアトピーetcを誘発する一原因と考えています。そういう疑わしい物質は、使いたくないのです。
 品目:信州地粉100%生うどん/南部地粉100%生ラーメン、南部地粉100%自然卵生ラーメン、南部地粉100%冷やし中華(いずれも化学調味料無添加スープつき)。注文数四十袋以上は送料無料。

漁野 一伸 

【連絡先】和歌山県東牟婁郡太地町太地1468-3/TEL&FAX 07355-9-3593
【行き方】JR下里駅もしくは太地駅下車


店・モノ・活動を‘ECOひいき’!!

 ACTの名物コーナー「ECOひいき」に登場してくださるみなさんを募集しています。「ECO」なお店、会社、グッズ、運動、などを是非、ACTで紹介させてください。自薦・他薦は問いません。紹介文は、本紙だけでなく、ACTのウェブサイドにも掲載させていただきます。
 @お店・グループ名 Aお店の紹介や商品説明、活動案内(500字以内) B連絡先(お店などの場合、「行き方」も) C執筆者氏名 D掲載紙送付先・原稿に関する問い合わせ先 ―を明記し、EメールかFAX、もしくは郵便でACT編集部[act@jca.apc.org]までお送りください。地図・写真などを添付していただければ、それも一緒に掲載いたします。(編集部)


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