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資料

同時多発テロからアフガン攻撃危機に関するペシャワール会の基本的な姿勢

                        ペシャワール会事務局

 私たちはいかなるテロにも絶対に反対します。
 憎しみが憎しみを生むテロの連関によって、何も変えることが出来ないと信じます。
 1984年よりペシャワール会はパキスタンとアフガニスタンにおける中村哲先生の活動を支えてきました。中村先生はこの地で誰からも振り向かれずにいたハンセン病者へ手をさしのべることから、その医療活動を始めました。以来17年間、この地で起こる不幸と向かい合ってきました。貧困、戦争、内戦、マラリア、干ばつと不幸の根本はつながっていました。支援が必要な所で、必要とされる援助をおこない、共に生きることを通して、見捨てられた人々にささやかな光を照らし、多くの賛同者を得て私たちの支援は継続してきました。
 信頼を得て1998年にPMS病院を設立しました。パキスタンとアフガニスタンにまたがり、貧しい人、ハンセン病者、難民、これまで医療の恩恵を受けることのなかった山岳民への医療活動をおこなうセンターとして機能しています。カブールの5診療所、アフガン山岳地の3診療所、パキスタン山岳地域の2診療所において、その地で病に苦しむ人々へ可能な限りの癒しを提供してきました。
 昨年来の大規模な干ばつの進行は世界にその実態が伝えられないままでした。被害のひどいアフガン東部に、これまで660本の井戸を掘り(うち550本が完成)、1000の井戸を掘ることを目指して準備をしていた矢先にテロの事件がおきました。それを理由に報復としてこの地の人々に嵐が向かおうとしています。
 テロは憎しみをそのエネルギーとして増大してくるとすれば、その憎しみをなくす作業、悲しみに共感し癒す作業がテロを葬り去ることだと信じます。
 今、アフガンへの攻撃が準備されている中でも、医療活動は現地スタッフにより継続されます。同様に、掘り続けなければ枯れる井戸にも人々は力を合わせています。
 このような危機状態で私たちがすべきことは、アフガニスタンで息づいている人々のありのままの姿を伝え、貧困、飢餓、病気、干ばつ、孤立に手をさしのべることです。報復の軍事行動で死ぬのは飢餓線上にある多くの農民と貧しい人々、女性と子供です。私たちは報復の軍事行動に反対します。

                  ペシャワール会ウェブサイト http://www1m.mesh.ne.jp/~peshawar/



アフガン いのちの基金

 緊急支援「新たな難民をつくらないために」
 一家族(10名)を一ヶ月2000円で支えることができます


カブール飢餓対策計画

 アフガン情勢は予断を許さない。 いわゆる国際社会は大規模な難民支援を計画している。だが、それは本当に情勢を読んだ結果なのか、疑問がある。
 2001年10月現在、カブール現政権の崩壊を前提として、各国団体・国連機関が続々とパキスタン側のペシャワールに集結している。しかし皆が期待する難民の姿はほとんどない。これはアフガン内の実情が北部の一部を除いて知られていないからである。
 意外に思われるが、この大旱魃と戦争の危機の中で、実はカブールなど大都市の市民生活は秩序正しく、整然と行われている。2001年1月の国連制裁以来、生活はさらに窮迫し、9月11日の多発テロ事件と米国の報復声明で数日は動揺したものの、逃げ場のない人々は半ば諦めで死を待つに等しい。それでも、彼らは動こうとしない。人々は過去22年間の内戦で多くの苦汁を味わってきた。かつてパキスタンで行われた難民援助の実体を知る者は、誰一人故郷を離れようとしないだろう。カブール市内の至るところに破壊された建物の残骸は、過去の愚かな血の餐宴の記録を生々しくよみがえらせる。
 現カブール政権のもたらした秩序と市民生活の安定は、多くの人々にとって、たとえ極貧にあっても換えがたいものであった。そして、それは今でもそうである。アフガニスタンの実像は正しく伝えられていない。人々は北部の軍事勢力と米国が協同して昔の混乱と破壊の悪夢を再現する、と恐れている。しかし、厳冬を間近に、餓死の不安が広がっている。その上、国際社会はまるで彼らの「難民化」を期待しているかのようである。
 親切や助力は当人たちのためにするものであって、政治や商売の道具ではない。いわんや、そのために難民を作りだすのは非人道的だと言わざるを得ない。期待されるWFP(世界食糧計画)も現在のところ、時間がかかりそうである。事態は緊急である。私たちは、巨大な難民キャンプと化した100万都市カブールが、一人も餓死者を出すことなく今冬を乗り切り、難民化を避けて平和な市民生活を送るため、ここに大規模な行動を起こす。即ち、餓死の予期される人々の生命を保証して惨めな難民化を防止すべく、直ちに餓死に直面すると推定される10万名(約1万家族)の食料配布を自らの手で直ちに開始する。状況次第ではできる限り更に拡大する。
 現在、カブールにいる100万―150万名のうち慢性の飢餓状態の者が約30-40%、餓死線上の者が10%前後と推測される。

●方法

 既設のPMS(ペシャワール会医療サービス)のカブール診療所(五カ所)は最も貧困な地域にある。ダシュテバルチー、ラフマン・ミナ、カラエ・ザマーン・ハーン、チェルストン、カルガの5地区を対象に行う。診療所付近に配給所を設け、地区のジルガ(長老会)、カブールの行政、PMSの三者で委員会を構成し、公正に行う。
もし、水不足が深刻な場合、井戸掘りの報酬として供与する。必要な事務経費などは診療所職員、水計画職員を投入、間接経費を極小に抑える。

●期間

 2001年10月初旬から4ヶ月間。WFP(世界食糧計画)の活動が本格化するまで。

●予算 〔1家族(10名)当たり3ヶ月分、1ルピー=1.83円〕

 小麦粉(200キログラム) 2000ルピー
 食用油(16リットル)600ルピー
 その他400ルピー
 以上計3000ルピー(約5,490円)
 一万家族分 (約10万名) 30,000,000ルピー(約5,490万円)
 配給所職員給与30名 3,500×30×4ヶ月 =420,000ルピー(約77万円)

 以上総額 30,420,000 ルピー(約5,567万円)
 目標額 1億円(今後の事業拡大を含めて)

 寄付金振込先
 郵便振替口座番号 01790−7−6559
 加入者名 ペシャワール会
 通信欄に「いのちの基金」とお書きください
  



  

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