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『ACT―市民の政治―』146号(2001年5月28日)

Line Up

  ◆辛口レビュー 温暖化防止と脱原発社会へ 
              山崎求博さん(足下から地球温暖化を考える市民ネット・えどがわ)
  ◆CATCH UP  ◆いずみ(編集長コラム)
  ◆水俣病関西訴訟控訴審判決   木野茂(大阪市立大学教員)
  ◆神戸市長選・公募運動展開中  井坂信彦(神戸市議)
     公募運動への応援メッセージ 藤沢純一(箕面市民ネットワーク)
  ◆第5回 日韓共同シンポジウム 大畑龍次(日韓ネット会員)
  ◆「もんじゅ」廃炉キャンペーン
  ◆経済ウオッチング(15) 不良債権処理の落とし穴
  ◆グローバル・グリーンズ世界大会報告A
     日本の緑の勢力は今こそアクションを  今本秀爾(社会・政治評論家)
     “環境と民主主義”、この刺激を日本にも  井奥まさき(高砂市議)
     大会支えた女性たちの姿に未来の希望を見た 上坂喜美(堺市在住)
  ◆[コラム]法談閑談
  ◆尼崎市議選・市民派9人が立候補   広畑貞昭(共生のための尼崎政治センター)
  ◆〈案内〉 全国シェルターシンポジウムin旭川
  ◆〈案内〉 不祥事警察を更正させるためのチャリティートークショウ
  ◆市民派議員リレートーク(28) 砂川次郎(滋賀県志賀町議)
  ◆ECOひいき @東京・社会福祉法人共働学舎
            A東京・Tsubu Tsubu Cafe & Restaurant
  ◆5・18 ACT読者会
  ◆かわたなつみの英国Eco留学日誌(5) 私の周りの“緑”な人びと
  ◆BOOK Review
       『朝鮮の虐殺』呉連鎬 著/大畑龍次・大畑正姫 訳(太田出版2100円+税)
  ◆広告(3面) 『記録』5月号……株式会社アストラ
            『サイバー・フェミニズム』……インパクト出版会
            さつき印刷
            『創』5月号ほか……創出版


辛口レビュー

市民立・江戸川第一発電所は順調です!
 山崎 求博さん
(足元から地球温暖化を考える市民ネット・えどがわ事務局長/副代表理事)

温暖化防止と脱原発社会へ
身近にできる事があります

われわれのエネルギー政策を論じよう

山崎求博さんプロフィール
やまざき もとひろ
 1969年、東京都生。91年、東海大学文学部史学科卒業後、東京都職員。現在、産業労働局で労政事務所に勤務。大学時代に環境問題に興味を持ち、個人誌『農(みのり)』を発行。96年12月に「足元から地球温暖化を考える市民ネット・えどがわ」(略称・足温ネット)の設立に参加。フロン回収や市民立発電所の設立など、地域で市民が主体的に地球温暖化に関われるための普及啓発や実践活動をおこなってきた。その一方で、気候変動枠組み条約京都会議(97年)やモントリオール議定書北京会議(99年)にも参加。2001年2月、特定非営利活動法人認証後は副代表理事に就任。このほか、「ストップフロン全国連絡会」理事、「自然エネルギー推進市民フォーラム(REPP)」理事を務める。【連絡先】「足温ネット」(年会費3000円)事務局/江戸川区東小松川3-35-13-204/TEL03-3654-9188/FAX03-3654-4727/yamachan@jca.apc.org           【構成:大島正裕/文責・編集部】

 ――足元から地球温暖化を考える市民ネット・えどがわ(足温ネット)の活動の歩みについてまずお伺いします。

 結成は1996年12月。市民が主体となって地球温暖化という問題に対し、具体的なアクションをおこすことを目的に結成されました。
 江戸川という地域で何ができるかをまず考えたときに、区内には自動車解体業者が非常に多いんですね。都内の約6割です。自動車を解体する際、カーエアコンの冷媒のフロンが放出されるがままになっていて、それがCO2の数千倍の温室効果があるということを知りました。これを自分たちで回収してみよう、わずかな量でも回収すればCO2の削減よりも大きな温暖化防止効果があるだろうと、フロン回収市民プロジェクトを立ち上げました。
 97年6月から2ヵ月間、地元の解体業者と、フロン回収機を作っているメーカー、回収されたフロンを分解する廃棄物処理会社のボランタリーな協力を得て、15kgほどのフロンを回収しました。
 そうしたところ、江戸川区役所から非常に興味があるというお話を受けました。足立区と葛飾区は97年4月からフロンの回収事業を始めていて、江戸川区としては出遅れた感がありました。区長自身は企業責任を理由に区の事業としてフロンを回収することに消極的でしたが、私たちが強く要請した結果、同年九月から区はフロン回収事業を開始しました。この事業は、行政、市民、業者の三者の協力のもとに進められ、全国的にも注目されました。現在も続けられています。この成果をもって、同年11月のCOP3京都会議に参加しました。

 ――皆さんが設立、運営されている太陽光発電所について詳しくお聞かせください。

 温暖化の原因で最大のものはやはりCO2で、その大きな排出源は大型火力発電所です。それでは、江戸川に市民の力でCO2を出さないクリーンなエネルギーを作ろうということになり、九九年七月に「市民立・江戸川第一発電所」が稼働を開始しました。
 出力5・4キロワットの太陽光パネル30枚を、区内の寿光院というお寺の屋根に設置しました。費用は590万円。このうち新エネルギー財団からの助成金が約170万円、NGOの自然エネルギー推進市民フォーラムからの助成金が約56万円。
 残る365万円については、電力を享受している寿光院に売電収入とあわせた月15000円の約12年間分、210万円を先払いしていただき、足温ネットが募った寄付金「太陽かわら寄進」約43万円を引いた残り約113万円をNGOの未来バンクから融資してもらいました。月平均で500キロワットアワー、年間6000キロワットアワーを発電し、そのうち半分は東京電力に売電しています。
 太陽光発電というのは非常に初期投資がかかり、それを取り戻すのに20年、30年かかってしまう。それでは、市民に受け入れられるものにはなりません。なるたけ早く初期投資が回収できて、少なくとも損はしない、自分たちで持ち出しをしない程度にクリーンなエネルギーが作れることを証明したい、というのがきっかけでした。
 現在、市民立の自然エネルギー発電所は、江戸川のほか、宮崎、滋賀、福井、神奈川、東京、茨城など、全国約20ヵ所で運営されています。

 ――今後の課題は?

 私たちは、フロンの回収・処理、そして市民立発電所の設立・運営ということを二本柱に、現場を持って活動してきましたが、これからはどうやって市民に広げていくかということが課題です。今年2月、足温ネットはNPO法人として認証されました。できるだけ地域の事業者や子どもたちにも訴えかけていきたいと思っています。
 また現在、私たちが作り出したエネルギーは電力会社に1キロワットアワー当たり23円程度でしか買い取ってもらえません。太陽光発電はCO2も放射性廃棄物も出さないのに、それらのコストを負担せずにすませている化石燃料や原子力による電力と同じ価格でしか買い取られないのです。たとえばドイツでは、太陽光発電のエネルギー1キロワットアワー当たり55円で買い取るよう法律で義務づけられています。

 ――温暖化対策や脱原発社会の実現に向けては、自然エネルギーの買い取りも含めた政府による強力な政策誘導が不可欠だということですね。

 私たちはその差額30数円分について、本当は政府や電力会社に買い取ってほしいのですが、今は市民社会に期待するしかありません。そこで考え出したのが「グリーン電力証書」です。1キロワットアワー当たり33円、30キロワットアワー分のプレミアムを1000円で市民に買い取ってもらうというものです。
 江戸川第一発電所の年間発電量の範囲内で今年4月から年間200枚、「EDOGA-WAT」という証書の販売を始めました。これで年間20万円の収入になり、グッズ作成費などの必要経費を差し引いて、未来バンクへの金利込み返済額約132万円を9年半で完済できる予定です。
 証書を買ってもらうだけでは寄付でしかないので、「EDOGA-WAT」参加者の中で通用する地域通貨「E-WAT(エーワット)」を発行し、参加意識を高めてもらうようにしました。
 今後は、もっともっと地域の人たちに広めていって、第2、第3の発電所を作っていけたら、と考えています。

 ――自然エネルギー促進法制定への動きの一方で、原発政策の着実な推進をめざすエネルギー基本法が作られようとしています。5月27日の刈羽村民投票、山口・上関原発計画の攻防も大詰めを迎えています。米国のブッシュ政権は京都議定書離脱、原発開発容認を表明しました。国内的にも国際的にも時代は分水嶺にさしかかっているような気がしてなりません。

 いま市民の側に必要なことは、環境や暮らしをふまえながら、中長期的なエネルギー政策を自ら論じることです。そのために、足元の現場から学びながら活動しているのです。皆さんも、ご一緒に!


いずみ

 13日、投開票されたイタリアの総選挙は右派連合「自由の家」が、上下院とも過半数を制した。5年にわたって政権を握ってきた中道左派連合「オリーブの木」は、事前の予測どおり敗北した。
 右派連合の中心は、一代にして大富豪になった「メディアの帝王」ベルルスコーニ率いる「フォルツァ(頑張れ)イタリア」である。一部で誤解されているようなファシズムの党ではない。「誰でも頑張ればベルルスコーニになれる」のキャッチコピーが示すように市場崇拝・自由競争礼賛の新自由主義の党である。
 94年の総選挙でも右派連合は勝ったが、パートナーの「北部同盟」が離脱し、ベルルスコーニ自身もマフィアとの癒着が暴露され、汚職が発覚し、わずか7ヵ月で政権は崩壊した。嫌疑は晴れていないし、北部の分離独立を主張する「北部同盟」と、強い国家をめざすベルルスコーニとは、もともと相容れない。
 内部矛盾を抱え、致命傷になりかねない弱みをもっている右派連合だが、勝ったのはベルルスコーニ一人である。移民排斥を唱える「北部同盟」や、「炎の三色旗」などネオファシストの党は、軒並み票を減らした。有権者は新自由主義が内包している国家主義を支持したのでなく、「頑張れば誰でも成功できる」幻想に身を委ねたのである。
 そうかといって「頑張れば成功する」幻想が危険でないとは言えない。「小間物屋の娘」から最高権力者に登りつめたサッチャーが退場してから十年たっても、この幻想は人びとをとりこにしている。長引く不況は多くの人に頑張る気力を萎えさせているが、頑張っても報われない恨みを晴らす標的探しに向かわせている。標的はトルコ人であったり、「第三国人」なのだ。
 純一郎・真紀子連合は官僚と自民党を疑似標的にすることで、報われない欲求不満を巧みに逸らした。いずれ標的は、公務員全体、組織労働者に向け変えられるだろう。そのときガンバリズムは、国民総排外主義に転化する。個人主義的に頑張るよりも、互いに助けあう思想が実感できるものとして復権しなければ、幻想は醒めない。

                                           小寺山康雄 


ECOひいき

社会福祉法人 共働学舎 (東京)
 *雑古紙100%&無漂白トレペ*

 共働学舎は、障害を持つ人のための通所授産施設です。ここではさまざまな障害を持つ人たちが、お互いに助け合いながら生活しています。
作業内容は、農作業・陶芸・お菓子作りなどいろいろありますが、みんなの生活を支える一番の収入源であり、創設以来ずっと続けているのが、古紙回収であり、回収してきた古紙を原料としたトイレット・ペーパー作りです。
現状では燃やすしかない雑古紙を100%再利用し、製紙会社と連携をとりながら、薬品類は一切使わないこだわりのトイレット・ペーパーを作っています。
このトイレット・ペーパーは、
・森林資源を守ります。
・「ゴミ」を資源に変えます。
・薬品処理をしていません。
・無漂白なので、薬品はなし、 そのうえ水の量もグーンと 少なくて済みます。
・共働学舎に集まる障害者に やりがいと希望をもたらし ます!
お申し込みはFAX・E-MAIL・お電話でお願いいたします。
[90m芯無し]−1ケース送料込み2100円
[65m芯有]−エンボス加工:1ケース送料込み1650円
支払いは納品後、郵便局の振り替えになります。

                                           桑木なつみ

【連絡先】 町田市小野路町1733 湯舟 共働学舎
       TEL 042-737-7676 FAX 042-734-6688
       kyoudougakusya@pop13.odn.ne.jp
       http://www.bea.hi-ho.ne.jp/ikoma-town99/kyoudougakusya.htm
【行き方】 小田急線鶴川駅よりバス10分「五反田」停留所前or
       小田急線・京王線永山駅よりバス10分「五反田」停留所前下車。
       鎌倉街道「小野路」交差点角。

 

 

Tsubu Tsubu Cafe & Restaurant (東京)
 *創作グルメ* 

 体と環境にやさしい未来の食材「雑穀」が主役の創作グルメ料理、ごそんじですか?  つぶつぶカフェ&レストランの「つぶつぶ」とは、あわわやひえ、きびなどの雑穀のことす。
 雑穀は乾燥地や寒冷地、山間の痩せ地でもよく育ち、抵抗性が強く保存性にも優れています。成分的にも免疫力を高める成分と、ミネラル、繊維が豊富で、環境ホルモン等の有害物賃を排出する力も持っています。雑穀を食卓に呼び戻すことは、自然とつながる食生活を取り戻す第一歩。一粒で数千倍の分身を生み出すパワーを秘めた、雑穀一粒一粒の生命力を丸ごと味わう料理が「つぶつぶクッキング」です。
 カフェでは、ミネラルバランスを整える本物の調味料と雑穀がつぷつぶ料理となって楽しめます! 
 たとえば「たかきび」は挽肉のように炊きあがるので、ハンバーグやミートボールが作れます。チーズのようにクリーミーに炊きあがる「もちあわ」はピザやグラタンに、魚のような口当たりの「ひえ」はフィッシュフライに、鮮やかな青色の「もちきび」は卵代わりに…などなど。
 食事の後は、穀物の糖分とドライフルーツや玄米、甘酒などの繊維たっぷりの甘味が体にやさしいヘルシーなお菓子たちをどうぞ。
 安全で伝統的な素材(雑穀粉、玄米粉、胡麻、本葛、寒天、旬の果物)を素材に砂糖と動物性食品をいっさい使わずに素材の甘みと旨味を引き出しています。体が細胞レベルで喜ぶ未知の美味しさを体験してみませんか?
 同じビルの3階には食材や本を販売するショップも併設しています。クッキングクラスやセミナーも常時開講しています。
〈営業時間〉
 年中無休です!
 ショップ(3階)・カフェ(1階) 11時〜18時30分
 ランチタイム 12時〜15時

【連絡先】 東京都文京区関口1-17-9
       TEL 03-3269-0138 FAX 03-3269-0627
       http://www.ilfa.org/cafe
【行き方】 地下鉄有楽町線江戸川橋駅4番出口を出て右へ、徒歩2分


※この欄に登場してくださる「Ecoひいき」なみなさんを随時募集しています。自薦他薦問わず。@お店・グループ名、Aお店の紹介や活動案内(五百字以内)、B連絡先、交通手段、C執筆者氏名、D掲載紙送付先、原稿に関する問い合わせ先を明記し、Eメール、FAX、郵便でACT編集部までお送りください。できれば、地図、写真を添付してください。(編集部)


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