ものづくり塾活動日誌


イベントだけではない、ものづくり塾での
日々の取り組みを紹介します。

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10月15日(日) 公開勉強会「ものづくり都市・京都」

丸太町釜座の京のアジェンダ21会議室にて公開勉強会 「ものづくり都市・京都」が開催されました。
講師は滋野浩毅、つまり私。ものづくり塾を立ち上げるにあたったきっかけから京都の ものづくりの現状、文化と産業そして地域の話、これからの京都のものづくりのあり方と ものづくり塾としての関わり方など、内容は多岐にわたりました。
私は、会社員時代の体験や、現在の研究、日ごろ考えていることなどをお話したのですが、 ちょっと欲張りすぎて、話にまとまりが無くなってしまったことが反省どころです。
ものづくり塾も、イベントや勉強会などを通じてかなり情報量も蓄積されてきたことですし、 日ごろの活動成果を発表する場としての、こういった勉強会を今後も行っていきたいと 考えています。
ただ、残念だったのが、新聞のイベント案内にも掲載されて電話でも数件お問い合わせも いただいていたのですが、参加者はメンバーだけになってしまったことなんです。
参加者集めについてももう少し考えたいと思いますので、皆さん、ぜひともお気軽に おこしください。(塾長)

10月8日(日) 職人列伝W/Gミーティング

今回はホームページを見てメールを下さった方を交えて、 次回の見学先について話をしました。
今度は、西陣織シリーズで、各工程に携わっていらっしゃる方にスポットをあてて、 取材活動をしてみてはどうかという意見がありました。
それぞれの方の仕事をつないでいったら、こんなふうに西陣織ができますよ、という ふうにしめすことができれば、ホームページを見てくださった方にもおもしろいと 感じてもらえるのではないか、という意見がありました。
また、生け花や茶会を開催して、和の心の勉強をしましょう、という話もありました。
これから、新しい分野での活動がしていけそうで楽しみです。(やっち)


10月1日(日) 歴史考勉強会 テーマは「座蒲団」

歴史考では「日本の生活道具」について勉強していくことになりました。 今日のテーマは「座蒲団」です。
座蒲団の正面は?裏表の見分け方は?たてとよこの寸法は同じなの?そういう「座蒲団」の形について 、まず勉強します。
そして、なぜ座蒲団は「日本の生活道具」なのか?ということを、みんなで考えます。これは答えが難 しいのですが、風呂敷や和室と同様、「何通りもの使い方がある」のが日本独特なのではないか、と話 し合っているところです。
次回は10月21日(土)。テーマは「卓袱台(ちゃぶだい)」と「炬燵(こたつ)」です。お楽しみに。 (まき)


10月1日(日) 白生地勉強会

室町にある白生地卸さんで、白生地について勉強させていただきました。 集まったのはものづくり塾から3名、チャネルインサイトさんから4名だった のですが、若いメンバーが集まっていたので(ほとんどが20代)、某社の方 が驚かれていました。
「着物に興味がある人が行きます」と聞いて、5〜60代の人が来ると思って いたそうです。若い人が集まったので喜んでいただけましたし、興味を持って いると知っていただけたのも、今日の成果ではないでしょうか。
たくさんの白生地を拝見させていただきました。産地や織り方の違い、おめで たい模様から、遊び心のある模様など、いろいろ教えていただきました。
そして、これからの着物について、いろいろお話をしました。こういう機会を 通して、ものづくり塾の役割を形にできるように考えていきたいですね。(まき)


9月17日(日) 四春屋、茂展へ出店!

吉田山茂庵のイベントへの出店はこれで3回目になります。
今までは茶室用の控え室の小屋をまるごとお借りしていたのですが、今回は屋外にとびだして、ビニールシートを敷いての出店とにしました。
秋の気配を感じさせる風が心地よく、快晴の木漏れ陽のまぶしい中、気持ちよく出店することができました。
お客さんの数も売り上げも知恩寺手作り市より少なかったのですが、用意したものづくり情報誌「もの蔵」やものづくり塾、四春屋のパンフレットはすごく多くの方が持って帰ってくださいました。少し驚きでしたが、興味を持ってくださる方が多い場所で出店することができました。
また、ものづくり塾のメンバで今回はじめて参加することのできたメンバ、京都サロンの方とひさびさにお会いすることが出来たり、ホームページでリンクを張らせていただいているfukeさんともお会いすることができ、今回もよかったです。来てくださったみなさん、どうもありがとうございました。
詳しい出店の内容と画像は四春屋出店レポートにありますので、ご覧ください。(やっち)


9月15日(祝) 職人列伝W/Gミーティング

今後の職人列伝W/Gの方向性を確認しようと、ひさびさにミーティングをおこないました。
これからは1ヶ月に1回の定例ミーティングを持ち、職人さんや見学予定などに関する情報を共有していきたいですね、という話をすることができました。
今までの問題点を見なおし、「継続して取材させていただけるところがあればしていきたい」ことや、「各メンバがそれぞれ、専門性を持って」やっていくことなど、議論することができました。これからも、実りのある活動をしていきたいと思います。
また、いっしょに見学会や取材に行ってくださる方を募集しています。興味のある方は、MONODUKURI@jca.apc.orgまでご連絡ください。
また、ミーティングの議事録はこちらをご覧ください。(やっち)


9月15日(祝) 四春屋、知恩寺手作り市へ初出店!

百万遍の知恩寺(京都市上京区)で毎月15日におこなわれている手作り市に四春屋が初出店しました。
この手作り市には、7月に出店を試みたのですが、雨天順延のため、あえなく断念。今回は念願の初出店となったわけです。
早朝から場所を確保し、メインストリートの角の一等地にお店を構え、多くの方に四春屋と京都ものづくり塾をアピールするよい機会となりました。
また、今まで吉田山茂庵で出店していたときの売り上げの3倍以上の売り上げがありました。
蒸し暑さの残る厳しい一日でしたが、四春屋のメンバ自身もお客さんと接して、楽しく出店できました。
自分たちだけでなく、他のお店の方とお話したり、ほかのフリマ情報を教えていただいたり、いろんな面でよい経験となりました。
詳しい出店の内容、画像などは四春屋出店レポートにありますので、ご覧ください。(やっち)


9月14日(木) 第5回円卓会議「京都伝統産業の未来」

よる七時より、元、梅屋小学校に於いてものづくり塾 円卓会議がありました。円卓会議は今回でもう五回目。
今回も染色や焼物など職人さんや、IT関連の仕事をしている方、などなど、魅力有る人々が集まりました。
テーマは「京都伝統産業の未来」。
後継者不足や不景気などさまざまな複雑な要因が重なって、京都の伝統産業が下火であることが言われて久しいけども、それでは将来、どのような姿であることが理想なのか?という事に就いて話し合いました。
私は持論である「着物をみんなが着るようにするには、例えば学校の制服を着物にするなどどこかで強制的な部分が必要である」という意見を展開しました。
これは激しい論戦になるかも・・・と思ったのですが、意外にも皆さん私の意見に概ね理解をしてくれている様で、かえってこちらが驚きました。
短い時間ながら有意義でした。参加者の皆様、御苦労様でした。(安芸守)

9月14日(木) タウンウォチング“仏壇工房見学”

画像をクリックすると拡大したものが見られます。
京都の仏壇・仏具の会社では老舗の小堀さんの工房見学をしてきました。 店は東本願寺の正面に構えておられますが、工房は山科の山裾に 広さ1000坪の敷地に工房を設け、職人さんが制作にはげんでおられます。
見学では、京仏壇の良さと言いますか、他の仏壇との違いや、 私達から観ると、同じ大きさで同じような飾り付けに見えるのですが 30万円位〜4000万位の開きがある違いなど親切に案内していただき 感心しながら、いい勉強になりました。
小堀さんは、仏壇を製造されているだけでなく、仏具の製作・修復も手がけておられ ます。 訪問していた時は、全国の寺の制作及び修復を手がけておられ、 各寺によって大きさ・形が異なるため職人さんの手間は大変なものでした。 ここで働いておられる職人さんは、若い方が多く、 会社も後継者の育成には熱心に取り組んでいます。
最後に、私達も杯に金箔を貼る箔押し体験をしてきました。 簡単なようですが、薄い箔を杯に無駄なく一度に貼るのは難しかったです。(たっくん)

9月9日(土) 歴史考 日本の生活道具を考える

歴史考では今まで「日本の生活スタイル」について勉強してきました。 その結果、江戸時代から昭和初期までの生活は、基本的にあまり変わらないようだ、ということがわ かってきました。そこで、今日からはテーマも新たに「日本の生活道具」について勉強していきます。
ものづくり塾としては、作る行程もさることながら、使い方、扱い方、メンテナンス方法なども学ん でいき、ものは「作る」のが目的でなく、「使う」のが目的だということを、伝えられるようにして いきたいです。
1回目のテーマは「畳」です。畳は「和」のものですね。私たちが探る「和」のものとは何か、答えは 難しいのですが、日本人が和めるもの、という定義が1つできました。毎回の議論を1つずつでも、 形に残していきたいです。
次回は「座布団」です。お楽しみに。(まき)


9月9日(土) 四春屋、9月出店準備ミーティング

ひさびさに四春屋のメンバでミーティングをおこないました。 8月は夏休みということで、活動がなかったので、ほんとうにひさしぶり という感じがしました。
その場では、まきがビロードを持ってきて、これでなにかおもしろいものが つくれないか?という話やワカ展のことなどを話しました。
そして、今月はなんと、手作り市と茂展へ連続出店! 10月1日には今宮神社にも出店しようかという話になりました。 長浜の「アート・イン・ナガハマ」見学や11月の「アート・クラフト・フェスタ」 の話も盛り上がっています。
これから、すごしやすい季節になり、フリマも楽しくなります。 みなさんも、ぜひぜひ、お誘い合わせの上、おいでください。(やっち)


9月3日(日) 夢・ロマン・京都シティ開塾オリエンテーション

今日、JR二条駅近くにある弥生会館にて京都市のまちづくり塾支援事業 「夢・ロマン・京都シティ」の開塾オリエンテーションが開かれました 。
「夢・ロマン・京都シティ」とは一昨年から始まった京都市のまちづく り塾支援事業で、市民のまちづくりに関するアイデア・企画を「まちづ くり塾」として採択し、それを市民の手による運営の資金援助と情報提供などのバックアップを2年度間行うことよって市民主体の団体の自立を支えていくものです。ちなみに私たちの京都ものづくり塾の活動もこの「夢・ロマン・京都シティ」に端を発しています。
この「夢・ロマン・京都シティ」の事業も3年目になるのですが、運営委員長の宗田好史・京都府立大学助教授も「京都におけるまちづくり塾 、パートナーシップの仕組みができつつある」ということを強調してお られました。私たちのような卒業塾も出てお互いが活動や運営のノウハ ウや情報を教えあいながら共有していく、そんな市民主体の活動スタイ ルができつつある、ということです。
今年度の新規塾は「農を味わう」「京ことば塾」「市民減災塾」「さあ創ろう!『きょうと・みんなの‘ほっと’ステーション』!?」の4つ です。どのような活動が展開されるのか、これからが楽しみです。(塾長)


9月2日(土) 学生のパワー

ものづくり塾のホームページを見て、連絡を下さった学生さん達と会って、意見交換をしてきました。
AIESEC(アイセック) という学生のNPOのなかで日本の伝統文化をどのような形で現代、 そして未来に生かしていくかを考え、行動しているグループのメンバーです。
彼らの視点は、伝統文化・伝統産業の価値やよさに目を向けつつも、それを現代の生活に合った形での見直し、他文化の社会に対しても発信していく、というところに特徴があります。このような視点はものづくり塾とも共通するところがあります。
海外に出て行く日本人が現地の人に日本文化について質問され、返答に困ったということは多くの人が持っている経験ではないかと思いますが、 そういった問題に対して、自分達の力で何ができるんだろうと正面から取り組んでいる姿勢に感服しました。
こういった真摯な活動が「局地的」であっても、あちこちで起こっていくことによってお互いが結びつき、大きな社会変革の流れとなる、そうなるように私達も努力していきたいと思います。(塾長)

8月31日(木) 円卓会議ミーティング

京都では8月末になって不安定な天候が続いていますが、 そんなにわか雨の中、9月14日の円卓会議に向けての ミーティングが「ものづくり塾の会議室」と化している(?) CAFE OHARAにて行われました。
円卓会議はたいてい予想もしない方向へ議論が行くのですが、 その中から、思いがけない収穫や、ビジネス上のパートナーが生まれたりもします。
次回は「京都伝統産業の未来」という、とてつもなく壮大なテーマとなっています。 案内状は近日中に発送いたしますので、ご関心のある方はメールください。
MONODUKURI@jca.apc.org(塾長)

8月27日(日) 歴史考の勉強会

歴史考の勉強会は、いつもテーマから派生した話で盛り上がり、 私たちの知識を深めさせてくれます。
27日のテーマは「捨てる」と「住まい」でした。
「捨てる」のほうは職人により手作業で生み出される製品には 「壊れたら直して使う」という思想が流れており、作ることと 直すことは一体になっていたが、現代では人件費が高くなり過ぎて 新たに購入したほうが安い、という現実が浮き彫りになりました。
また「住まい」では長屋、町屋の形態やそこでの生活スタイル についての話から「京都にもまだ残っている」とか、 「京と江戸での店の違いは」などで話は盛り上がりました。
歴史に学ぶことは思わぬことで将来への指標のヒントになったり、 時代時代の社会的背景がどう変わってきたからそれが廃れたのか、 また、現代のシステムの何が問題なのかなど これまでのパラダイム(枠組み)では立ち行かなくなり、 先行きの不透明な現代において役に立つことが多いのです。(塾長)

8月6日(日) 歴史考の勉強会

今日は歴史考の勉強会がありました。今回は「着物」と「暖める」です。 簡単な行程から。繊維から糸をつくり、糸から布ができ、布を仕立てて「着物」 ができます。先に糸を染めてから織るものが「織物」で、織ってから布を染める ものが「染め物」です。布は大変貴重なもので、農家では自ら織っていたようで す。武家でも自ら仕立てていました。ですから、生産量は需要に追いつず、一般 庶民は古着を使っていたそうです。
「暖まる」伝統的生活用品として、江戸期には炬燵や火鉢を使っていました。た だそれらの道具は「暖まる」と同時に炊事、乾燥のためにも使われていました。 炬燵は50センチ四方くらいで現在のものより、小さいものです。燃料は両方とも 炭でした。木の炭は調節しやすいのですが、長持ちしないので、かわりに炭団が 使われていました。 (雅楽之助)

7月20日(祝) 「願望のたなおろし」

今日の夕方、かねてから要望のあった、「塾交流ミーティング」行いました。
会場として予定していたお店が突然の「休業」であったため、 烏丸蛸薬師西入「和座百衆」奥の「おいしんぼ」が会場となりました。
内容は各ワーキンググループの報告と「要望のたなおろし」と題した メンバーの要望と意見集約から塾としての目的をもう一度見直し、 組み立てなおす作業。これは、私が16日に大阪NPOセンターで受講した 「NPOマネジメントセミナー」で当日の講師であった川北秀人氏より 教わった手法です。
個々の「これをしたい」という願望と「去年まではこうだった、来年、2年後、3年後は こうなる」 という展望を整理することによって「いついつまでにこれをやる」という期限付き目 標や 中期戦略を立てやすくなる、というものです。
ちょっと、私が自分の中で消化しないまま、今日の参加者にお願いしたので もうひとつその意図がわかりづらかったかと思いますが、 「塾としての目標」が今ひとつ共有できていないという 塾の課題を整理するために行ってみました。
まあ、それ以上に、「伝統産業って?」 「文化って?」等で話が白熱し、4月以降各ワーキンググループ ごとの活動が主体で塾全体での意見交換があまり出来なかった ことが随分解消できたのではないでしょうか。
今日は「願望のたなおろし」はあまり回収できませんでしたが、 宿題としてしておいてね。(塾長)

7月16日(日) 四春屋、茂展へ出店!
昨日の百万遍知恩寺手作り市は雨天のため、残念ながら出店することができませんでした。
しかし、今日は晴天にも恵まれ、四春屋は6月に引き続き、吉田山茂庵でのイベントに参加しました。今回から「アートマーケット」は「茂展」と名称を変更しました。
新商品を取り揃え、前回と同じ小屋をお借りして、和の空間をアレンジしました。
詳しくは四春屋のホームページでご覧ください。(やっち)



7月2日(日) 歴史考がんばってます

歴史考は江戸時代の生活スタイルを見てみようということで勉強会しているわけで すが、7月2日のテーマは「本」と「薬」でした。
江戸時代の日本人はそれは本が好きだったようで、たくさんの本が発行されていたよ うです。正式に発行されているものと、それを模写したいわゆる海賊版があったよう です。今も昔も変わりませんね。出版社は本元であると同時に卸し、小売りもしてい たようです。でも本は効果なので貸本、今の言葉で言うと「レンタルブック屋」があ ったと言うことです。それもこれも和紙が非常に丈夫であったからでしょう。それと 日本人の道徳観にも関係するかもしれません。
江戸時代の薬には漢方薬と民間薬がありました。民間薬とは昔から経験的に効き目が あるとされてきた薬です。どちらにしてもお医者さんにいって見てもらうことは、非 常に高価なので薬で治していたようです。原料の多くは植物ですが、中にはセミの抜 け殻やミミズ、アワビの殻などもあったそうです。(雅楽之助)

7月1日 (土) 第4回ものづくり円卓会議

今回で4回目を数える恒例のものづくり円卓会議 が丸太町釜座の元、梅屋小学校にて開催されました。
本日の参加者は途中からも方も含めて21名、 「情報の流通」をメインテーマに話は進みました。 当然いつものように脱線も多かったのですが、 「ぼやき」的な話題は出なかったのです。
「つくり手はもっと情報を出してくれなければ」 「消費者ももっとみる目を養ってもらわないと」という つくり手と使い手の本音もやり取りの中で両者の認識の差が 明らかになり、これは大きな、それも思わぬ収穫となりました。
その両者の情報の橋渡し役として私たちものづくり塾 の存在意義があり、そのためには我々にも勉強が求められる、 というご指摘もいただき、今後の塾の活動の進め方および 姿勢にもいっそうの責任がついて回るということを再認識したのでした。
参加者の皆様、今日は本当にありがとうございました。(塾長)

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