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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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 第179号(2006年6月28日発行)

【報告】 沖縄平和行進 
  
        東京労組から二三人が平和行進に参加

            全国一般東京労働組合沖縄に行こう実行委員会代表 中原純子  

 「沖縄に行こうヨ!」と合宿やあちこちの会議で呼びかけたあげく、三・一七春闘統一行動では、沖縄のお菓子詰め合わせセットをなんと百個以上も売りまくるなど、大騒ぎしながら準備していた東京労組初の「二〇〇六年・沖縄平和行進」は大成功で二十三名が元気に行ってきました。物資販売やカンパにご支援をいただきました皆さ〜ん、ありがとうございました。
 
 稲嶺沖縄県知事が普天間飛行場の移設案につき政府の滑走路二本案を基本に協議を進めるとする基本確認書に合意した五月十一日、怒りにゆれる沖縄に到着しました。「歓迎・第二十九回平和行進」の横断幕がある夜の那覇空港には、下地さんのお母さんとお姉さんがお出迎え! 二十三時になろうと言うのに、早速那覇の町に繰り出すいつものメンバーに、東京と変わらないじゃん!と思っていたのは私だけかしら?

 平和行進にさきだつ行動として、初日は沖縄の置かれている現実から出発するために米軍基地が集中する中北部、二日めは沖縄戦とアメリカ占領の過去を学ぶために南部戦跡を、それぞれ沖縄大学講師の秋山さん(元書泉支援共事務局長)の案内でまわった。解りやすく丁寧な秋山さんの説明があったので、とても理解がすすみました。東急分会の石山さんは、マイクロバスの運転を一人で担当して頑張ってくださいました。

 はじめに見学した佐喜間美術館で『沖縄戦の図』の説明を聞き「来て良かった、もういっぱいいっぱいで言葉がでない」と言ったのはミツノ分会の千葉ちゃん。沖縄戦初期の激戦地である嘉数高台公園の展望台で、米兵たちとニアミス、彼等にとってこの地は聖地らしい。宜野湾市の中央部に位置する普天間飛行場が眼下に見える。日本軍のトーチカの跡に入ってみる。
 この危険な普天間飛行場を含む中南部の米軍基地が返還され、八千人の海兵隊がグアムに移転するのだから、「沖縄の負担軽減」であると発表されている。しかし騙されちゃいけないヨ、この普天間飛行場はすでに老朽化し米軍にとって最新鋭の新しい基地が欲しいし、グアムに移転するという八千人の海兵隊後方支援部隊の存在さえ疑問だそうだ。さらに自衛隊と一体化し基地を共用することは「沖縄の負担軽減」とはならないんです。
旭屋書店の原さんが平和行進のシュプレヒコールで「日本はアメリカの現金自動支払機じぁなーい!」と叫んでいたとおりです。

 新たな基地はいらない、辺野古沿岸案を撤回させよう!と頑張る「ヘリ基地反対協命を守る会」の金城代表にカンパを手渡し、ジュゴンのえさ場の美しい海をバックに東京全労協のメンバーと記念撮影。辺野古沿岸案をみんなの力で撤回させよう!沖縄戦で三万五千人の遺体に被われていたサトウキビの畑をぬけ、アブチラガマでは懐中電灯を消した。観光地となった「ひめゆりの塔」のすぐ隣にある今は訪れる人も少ない昭和高女慰霊碑「でいごの塔」に手を合わせた。

 青い空、白い雲の癒しの島でない沖縄の現実を目の当たりにし「本当に申し訳ないという思いです。辺野古に行っていったい何のための誰のための政治なのかと感じた」と小堀グラフィックス分会の小川さんの感想は超マジメ、「無理して来て本当に良かった」と話すのは東銀座印刷分会の室田さん、どの職場も長時間労働があたりまえで有給休暇も取りづらいけど負けないで行こうと呼びかけましたが、ホントに有給休暇を取る練習となりました。

 カソード分会の尾形さんとフジ製版分会の小金井さんが遅れて到着してから、平和行進最終日の東コースに合流しました。沖縄市役所では、数日前初登庁したばかりの東門美津子沖縄市長の激励を受けました。復帰三十四年を迎え第二十九回となる平和行進には、日本全国から官公労の組合員を中心に一五〇〇人、三日間で延べ七千人が参加しました。東京労組は、数少ない民間労組として健闘しました。

 ただいま報告集とDVDを準備中です。七月二日に報告集会を開催します。高木委員長はじめ参加者の報告をぜひ聞きにきてください。さあ、今度はあなたが参加する番です!


追記

 沖縄平和行進に参加した翌日の五月十五日私たちは東京に帰りました。昨年と同じように下地、浅野、中原とやむなく参加できなかった小村の四名は市谷に向い、防衛庁前抗議行動と引き続き行われた「復帰三十四年を問う五・一五集会」に参加し、平良夏芽さんの講演を聞き平和行進参加報告を東水労の湯村さんと東京労組から下地さんが行いました。
 この度の取り組みにあたり開催した事前学習会では、講師をお願いしました「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の上原さんをはじめ、多数の皆さんのご支援をいただきました。本当にありがとうございました。

  (東京労組機関誌「ちゃお」から転載)