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『一坪反戦通信』
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 第171号(2005年9月28日発行)

 地位協定上、高速道路で米軍の訓練可能


  去る九月四日の防衛庁「人間の鎖」翌日午前、命を守る会とヘリ基地反対協、辺野古実行委は二十人で外務省に申し入れを行った。外務省は北米局日米地位協定室・課長補佐の山田氏が対応した(課長補佐の伊賀氏も同席)。申し入れの席上、見逃すことのできない重大な発言があった。

 山田氏は<米軍の抑止力も沖縄の負担軽減も>と発言した。「今どのような形でどういう協議が行われているかということを、今この場でつまびらかにするということはできないが、抑止力の維持とともに沖縄を初めとする負担の軽減というものを、どれだけどういった形で実現できるかということの観点から協議をしておるところです」。これを聞いた大西さんは怒りもあらわに「抑止力、抑止力と言えば言うほど、沖縄の基地の態様や現実は沖縄県民なんて死んでもいいよという発言ですよ、我々に聞こえるのは。あなた方が抑止力、抑止力というような発言を盛んにすることは、沖縄県民の命や女性達の生活はアメリカに捧げますよという発言だよ。はっきり言いますけど」。そして大西さんは「最初は外務省の姿勢は沖縄の負担軽減だったわけですよ。ところが米軍がアメリカ側が抑止力を強調してきた、それで最近は外務省のほうが抑止力を多く使うようになってきた」と抗議した。逆になっているではないか、というのである。

 さらに重大なのは、沖縄で米軍が自動車道路で事故を起こした件についてである。「地位協定上、そのような訓練ができるのか?」と外務省に問いただしたところ 、山田氏は「高速道路の訓練がオッケーということは書いてませんけれども」と言いながら、そのすぐ後で「地位協定上高速道路で、彼等はそもそも本件につきましては、皆様が今おっしゃった演習とかそういったようなものというよりも、軍用車というものを運転する上で必要な、言ってみればわが国の公道に慣れるための訓練といいますか、・・・」と発言。しまいにはっきりと「沖縄の公道になれるためのそういった練習だということです。ですからそういった、言ってみれば教習活動の一環のようなものを行うということについて日米地協定ではできるということです」と言ってのけた! 
 これは見逃すわけにいかない! さらに山田氏は「もし東京に同じような必要性があって東京でやらなければいけないということになればそこは勿論地位協定上排除されない」とまで発言。なんと、首都高速でも米軍車両の訓練が地位協定上できるというのである。自国民である日本人の利益を、米国に対して主張しないのである。ここまで来ると、外務省は米軍・米国のまわしものだ。(Y)