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『一坪反戦通信』
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 第167号(2005年5月28日発行)

【報告 沖縄から】

辺野古

 ボーリング調査そのものを

     ヤメサセヨウ

  二〇〇四年四月十九日未明、ボーリング調査のための作業ヤードを作るために、那覇防衛施設局職員と作業員が四、五十名で辺野古の漁港に来ました。二百名ほどの住民が環境アセスメント法に違反した作業を食い止めた。

 同年九月九日からの海上調査、十一月にボーリングのための単管やぐらを組まれてしまったが、やぐら上での座り込み、近隣の漁民の立ち上がりもあって、一本のボーリングも許さない状態が続いている。全国から阻止闘争に駆けつけた人々、全国から集まる闘争資金カンパの助けがあってのことで感謝にたえない。

 二〇〇五年、四月二十六日午前三時くらいから、那覇防衛施設局は、三十隻ほどの作業船を出して夜間作業を行なった。その作業で、四箇所のやぐらのうち、三箇所の四周を細かな金網で囲われてしまった。那覇防衛施設局は、自ら作業に当たっての「環境配慮事項」を二〇〇四年四月十六日に発表しています。それに記された作業時間帯は「日の出の後一時間から日没前一時間」であり、夜間に餌を食べに来るジュゴンに配慮してのことであった。国は、自らが定めていた「環境配慮事項」を犯したのだ。

阻止団は、金網をよじ登り、単管やぐらの座り込みを続けている。

 四月二十九日から五月八日までのゴールデンウイークも、昼も夜も那覇防衛施設局の作業を警戒してやぐらに座り込みを続け。五月九日に、住民は那覇防衛施設局と沖縄県に「夜間作業の中止を求める」申し入れを行ない、五月十一日、沖縄県文化環境部長から那覇防衛施設局建設部長に「夜間の作業については、ジュゴンの行動に影響を及ぼすおそれがあり、好ましくないと考えておりますので、最大限の配慮をお願いします。」との文書が出されるにいたった。しかし、那覇防衛施設局は、夜間作業の中止を宣言していません。

 五月十一日から、那覇防衛施設局は、新たな「やぐら」作りに取り掛かったが、阻止団の「飛び込み隊」によって一つのやぐら設置も許していない。

 五月十六日、小泉首相は、衆院予算委員会で「何とか地元と強調できる解決手段がないか真剣に考えており、もう少し時間が欲しい」と述べ、米軍再編協議による辺野古沖移設見直しを強く示唆した(五月十六日琉球新報夕刊)。五月二十四日午前には、沖縄県議会与党四会派が「普天間基地の国外・県外への移設を優先的に進めるよう要請することを決めた」とのニュースも流れた。このような「辺野古見直し」に向かう政治の動きとは関係なく、辺野古現地の緊張は続いている。

 辺野古の非暴力直接行動に呼応して、那覇防衛施設局、沖縄県に対して抗議や要請がいくつかの団体によって波状的に行なわれている。政党、労働組合、市民団体を網羅した「基地の県内移設に反対する県民会議」、環境保護と市民運動の「辺野古新基地建設を許さない市民共同行動」、アセス法など、法的、技術的面からは「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」、ジュゴンの文献調査や救助などに取り組んできた「ジュゴンネットワーク沖縄」などである。先に紹介した沖縄県文化環境部長から「夜間作業は好ましくない」との申し入れを引き出したことも成果のひとつである。

 五月三十日十一時から一時間、那覇防衛施設局と「市民共同行動」との交渉が行なわれた。五月二十日に口頭で申し入れた九項目について答を得るのが目的であった。順不同で主な応答を記しておく。(なお、この記録は「市民共同行動」の公式記録ではなく、マキシのメモと理解して下さい。)

要求1 ボーリング調査を中止すること。少なくとも見直しが終わるまで中断せよ。(五月十六日の小泉首相の答弁との関係で)

回答1 「代替施設」を建設するための一連の作業の一つである。現時点ではSACO最終報告のとおり推進する。中止の指示は受けていない。

要求2 夜間作業を即時中断せよ。(五月十一日、沖縄県文化環境部長からの文書をどのように受け止めているか)

回答2 ボーリングの実施については、ジュゴンへの配慮を最大限に払っていきたい。

問 沖縄県は、夜間作業は想定しなかった、と言っている。防衛庁では、夜間作業は那覇防衛施設局の判断だと言っている。であれば夜間作業の中止は、那覇防衛施設局の判断で決めることができるはずだ。

答 (環境面、安全面で)現地の状況を見極めて判断したい。二十六日、二十七日以降は夜間作業をしていない。(そこから読み取って欲しい、とのニュアンス・マキシ注)

問 夜間の阻止行動をしなければ、局も警戒船を出さないということか。

答 上司に伝えて相談する。

問 ● 夜間作業の中止について局で相談する。
   ● 結論が出るまで、夜間作業はしない。
   ● こちらも夜間の阻止行動はしない。局も警戒船を出さない。

答 上司に伝えて相談します。

要求3 やぐらの金網を安全上の観点から即刻取り外すこと。

回答3 ボーリングを安全に実施する(作業員と反対派の直接の接触を避ける)ためにつけた。脱出口の必要性は理解する。

問    細かな金網をつけたために、波、風の影響を受けやすく倒壊する危険がある。

答    これから台風シーズンになるため、現地の状況を見極めて判断していきたい。

 いずれも直接の回答にはなっていないが、問いも答えも論点を絞って拡散せず、冷静な交渉であった。そういう意味で、三十名余の参加者も疲れなかったようだ。辺野古勝利に向けて、現地の阻止行動を中心に、一歩ずつ前進しよう。

 真喜志好一(沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団・運営委員)

 (編集部注 一部洋数字を漢数字に変更しました。)