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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第164号(2005年2月28日発行)

現地での座り込みに参加してきました


 2月初旬、私たちは辺野古への新基地建設を阻止するために、現地での座り込みに参加してきました。

 私たちが行った日は、沖縄が今年一番寒いといわれていた日で座り込みをはじめて290日目でした。朝の6時半に辺野古の漁港に集まり、私たちは海上での座り込み行動に参加するため、ウェットスーツを着込み、海上の単管やぐらに向かいました。私たちはこの間比較的「穏健」な姿勢をとっているというサンコーコンサルタントが担当する第2やぐらと第5やぐらに分かれて座り込みをしました。実際サンコーの作業員と反対住民とのやりとり、作業の様子を見ている限り、これが本当に暴力事件を起こした会社の作業員なのかと思うほど、オジー、オバーの声に耳を傾けていたことが印象的でした。その中で、作業員がオバーからの「こんなこともうやめなさい」という言葉に対して、作業員が「仕事だから」という言葉を俯きながら返答したのが印象的でした。このやりとりから作業員は沖縄の人らしく、沖縄に米軍基地が押し付けられている状況と、生活の苦しさとの苦悩があるのかと思うと、「本土」に住む人間としてこのような状況を許してきた自分の情けなさと、基地を容認してきた政府に対する激しい怒りを覚えました。サンコーはこの日の作業を午前中だけで終了し、わざわざ午後やぐらにやって来て「今日の作業は終了します」と言って来る有り様でした。

 サンコーはいち早く作業を終了しましたが、もうひとつの調査会社であるパシフィックは暴力的に調査をしようとしました。調査をするために、やぐらの周りを旋回しているかと思うと、猛スピードで移動し、他のやぐらで調査しようとしたりするなど、こちらを混乱させようとしてきました。しかしこちらの阻止船のほうが、作業船よりスピードが速いため、パシフィックがやぐらに到着するころには、こちらのダイバーが海に潜り、阻止体制をとるなど作業させませんでした。

 海上での座り込みに参加しては、座り込み住民の頑張りと全国からの支援の重要性を再認識しました。1つ目として、サンコーの作業に対する態度の変わりようです。サンコーは当初暴力的な調査活動をして、反対住民に怪我をさせて一躍全国に悪名を轟かせましたが、事件の発覚以降、東京では本社への抗議行動、そして抗議行動を契機とした全国各地からの抗議の声によって、この間は暴力的な調査はできなくなっています。東京での抗議行動がこのような形で反映されているというのを辺野古現地に行って肌で実感しました。そして2つ目として海人の闘いです。海人が毎日10数隻で辺野古の海を守るために駆けつけ、やぐらの周りに常時3隻停泊さるような体制をとることによって作業船が近づけず、ダイバーのみの作業に限定させていることです。この闘いこそが作業を阻止している大きな要因になっていると思います。ただ海人に対する回りからの圧力は大変厳しいものがあるらしく、作業船がビデオとカメラで作業をする前に人定をする時、ウミンチューはサングラス、帽子、マスクで変装し身元をわからないようにしているのを見た時、まわりからの圧力の厳しさを実感しました。

 辺野古での座り込みを通じて、「本土」からの闘いの必要性を改めて感じ、ウミンチューの闘いが作業阻止に大きく貢献していることがわかりました。今後も「本土」で基地建設阻止の声を上げて、一刻も早く基地建設計画を撤回させるために頑張っていきたいと思います