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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第155号(2004年4月28日発行)

喉元過ぎれば熱さ忘れる

 一九四五年八月六日広島に、九日には長崎に人類史上初めての原子爆弾が落とされた。ソ連も参戦する。米軍のB29が多くの都市を焼き払った。八月十五日、とうとう天皇は無条件で降参した。それから翌四十六年一月一日、私は神様ではありません。人間です、という人間宣言の証書を出した。

 マッカーサーはただちにこの証書に満足しましたと喜んだ。こうして、ともかくも天皇の戦犯逮捕の恐れはなくなった。

 四十六年十月七日、国民を代表する衆議院で「ここに主権が国民に存することを宣言し」と国民が日本の主人公であるとハッキリ書いた憲法が成立した。四十七年五月三日に施行され、今日まで私たち国民を守ってきた平和憲法である。五十九年間一度も戦争をしないで平和に暮らしてこられたのは、この憲法のおかげである。特に九条を忘れてはいけない。

 小泉首相はなにを血迷ったか、ブッシュ大統領にそそのかされて、二度と過ちは犯しませんと戦争で亡くなった同胞(ハラカラ)への誓いと国民の願いを裏切って、人道支援の名目でイラクへ自衛隊を派兵してしまった。暴挙である。

 保守本流の元祖吉田茂首相は、共産党の野坂参三と第九〇臨時議会で次のような議論をかわしている。
野坂 戦争一般の放棄でなしに、侵略戦争を放棄するのが的確ではないか。

 吉田 近年の戦争は多くは国家防衛の名において行われたることは顕著であります。故に正当防衛を認むることがたまたま戦争を誘発する所以である。

 核兵器、化学兵器、生物兵器等先の大戦とは質、量とも比較にならないくらい殺傷力が強力になった二十一世紀の今、私もたまたま戦争を誘発する恐れがある「正当防衛」という言葉が恐ろしい。
       
TF (八四)