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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』
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 第146号(2003年5月28日発行)

20003年5・3憲法集会

生かそう憲法、
高くかかげよう第9条


 日比谷公会堂に近づくにつれて警察官の姿が多くなる。右翼の街宣車の声も響いてくる。公会堂を目の前にして、警察官に「入り口は一箇所、左に回って」と引き返させられる。主催者の要請だと言う。なんとも仰々しい集会だ。

 昔、浅沼稲次郎が右翼に刺殺され、歴史の曲がり角を垣間見させた壇上では、山内徳信・池田香代子・土井たか子・志井和夫などの二十分トークが展開された。ピースボートで知り合ったと言う若者達のダンスもあった。

 山内徳信さんは、一九七二年沖縄の日本復帰は、平和憲法の下への復帰であったこと。米軍の上陸地点であった読谷における補助飛行場の返還交渉、パラシュート訓練中止の闘いが、憲法の理念を基にすえた闘いであったことを訴えていた。

 「世界は100人の村」の翻訳をした池田香代子さんは、のんびりとしたユニークな口調で、英文「日本国憲法」を、翻訳した感想を話していた。私たちが目にするのは、硬い法律用語の並ぶ日本国憲法だが、英文は平易でわかりやすく、憲法の理念の素晴らしさが良く伝わってくるそうだ。池澤夏樹も同時に翻訳しているというから、二人の翻訳の仕方を比べて読むのもおもしろいかもしれない。

 社民党の土井たか子さんの語り口は、苦汁のにじみ出たものだったと思うのは、私だけだろうか。彼女の話で印象に残ったのは、有事立法のあとには、労基法に「解雇の自由」を盛り込む法制化が、もくろまれているということだった。労働者派遣法・労基法・職安法の改悪が準備されているらしい。働くものの権利は、どんどん無権利状態にされていっている現実の中で、八時間労働の概念さえも否定されようとしている。一体どうなっていくのか。

 続いて登壇した志井和夫さんは、拍手の渦の中で元気が良かった。

 拍手の渦で閉会となったが、厳しい現実が、目の前に広がっていくばかりで、憲法を楯にして、一歩でも前に、少しでも平和に向けて闘う人の結集を願わずにはいられない。

 閉会後、一坪反戦地主関東ブロックから参加した五名はそれぞれ思い思いにチラシを配った。「沖縄の反戦地主が、最高裁に提訴しています。」と声をかけながら。     (M)