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第137号(2002年6月28日発行)

【報告】

 STOP有事法制
   六・一六全国大集会


 六万人の「有事法制反対!」のシュプレヒコールが代々木公園にこだました。

 去る六月一六日午後、代々木公園で陸・海・空・港湾関係二〇労組と宗教者などの呼びかけで構成された実行委員会主催で開催された「STOP! 有事法制六・一六全国大集会」は、主催者発表で六万人が参加。集会後は明治公園・宮下公園・新宿の三コースに分かれてデモ行進した。

 集会には大田徳島県知事や谷参議院議員(民主党)、フォーラム平和・人権・環境などからもメッセージがよせられ、広範で多様な人々が結集したものとなった。集会は開会のトランペットのオープニングで始まった。航空安全会議の中川さんが司会、石川上人(平和をつくり出す宗教者ネット)が開会宣言。さっそく有事法制廃案めざす「ハイアン募金」の訴えがあり、「ゼッタイ・ハンタイ」各界アピールが続いた。

 二番目に発言したのは、沖縄を代表した本永さん。彼は平和市民連絡会(**)からの発言をしたが、一坪反戦地主会の事務局長でもある。去る八日、北谷で開かれた有事法制反対県民集会(*)には五五〇〇人が参加したことを報告し、「万一、有事法案が通れば、どこにいてもすべての人が戦争に巻き込まれてしまう。今日ここに集まっているこの力で有事法案は廃案にさせよう」と訴え、満場の拍手を浴びた。

 共産党の志位委員長は「国会で廃案にどうしても追い込まなければならない」、社民党の土井党首は「憲法九条を孫子の代まで、世界までひろげよう」と発言したほか、民主党の生方議員が「民主党の良識派を代表して参加した」と語り、会場からは驚きと笑いが起きた。

 さらに日弁連(日本弁護士連合会)の伊礼副会長と全労連(全国労働組合総連合)の小林議長に続いて、高校生が「私は殺すのも殺されるのもいやです。戦争は将来の夢・未来をだいなしにする!」と発言した。全日海(全日本海員組合)の片岡副議長のアピールの後、「まさに国を挙げての『戦争遂行法案』であ」る有事関連三法案廃案まで闘い続ける宣言を採択・確認した。

 集会会場の代々木公園は、野外ステージ側がメイン会場だったが、サッカー場が使用できずその向こう側との二つに分断された形の配置。それでも大型ディスプレイでメイン会場の様子が伝えられ、シュプレヒコールも同時にできたことは「不幸中の幸い」というところか。

 参加人数だけを問題にするわけでは決してないが、国会に揺さぶりをかけるためには院外での万単位の参加者がどうしても必要だ。支持率低下の小泉政府は今国会での可決は困難とみているようだが、会期も延長されており油断は禁物だ。

 なお、集会開会少し前に中央ステージから「木に登るのはやめなさい。これは命令です。やめなければ強制排除します」とアナウンスがあったが、あれはいかがなものであろう? 会場後方の木に参加者が登るのを制止しようとする熱意のあまりのアナウンスではあろうが、戦時体制での「命令」に反対するその集会で「命令」はまずい。自発的に参加してきた人々に「命令」すべきではなかろう。強制使用と闘う私たちはとりわけ「強制排除」はいただけない。あくまで任意交渉、説得で対応すべきではないだろうか?
         (Y)  

*「戦争はダメ! 有事三法案の廃案をめざす県民大会」
**「沖縄から基地をなくし、世界の平和を求める平和市民連絡会」