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沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック
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『一坪反戦通信』 毎月1回 28日発行 一部200円 定期購読料 年2,000円

第134号(2002年3月28日発行)

後藤聡の
沖縄・新刊案内

◆『沖縄戦と民衆』林博史著 大月書店 二〇〇一年一二月七日 五六〇〇円 ISBN4-272-52067-9
 林は関東学院大学教授、二〇〇二年二月に二刷がでている。沖縄戦研究としては各分野を網羅している。

◆『キョラ』〇六号 神戸奄美研究会 事務局・発行所 まろうど社(078-412-2631) 二〇〇一年一二月一七日 一六〇〇円 ISBN-4-89612-405-7
 特集「溶解する記憶と記録の境界」、座談会 川村湊、目取真俊、前利潔。他に小特集「奄美この100年」などレポート多数。年に一度ほど出るらしい。六年前の〇一号は三五〇円だった。

◆やいま二〇〇二新春特別号『現代八重山の音楽家たち』発行 南山舎(09808-2-4401) 二〇〇二年一月一日 七〇〇円
 BIGINの座談会や大田静男氏の論文「工工四の変遷と八重山節歌の人びと」、一九四七年以来の歴代とぅばらーまチャンピオン一覧、(大工哲弘氏は一九七一年度チャンピオン)圧巻は八重山音楽家名鑑、超有名人の電話番号なんかが載ってるんだけどいいんだろうか。

◆岩波現代文庫 学術75『沖縄学への道』外間守善著 岩波書店 二〇〇二年一月一六日 一一〇〇円 ISBN4-00-600075-8
 外間氏は法政大学名誉教授、沖縄学研究所所長。沖縄学研究の入門書、の割には難解。外間氏の振る舞いも気になるところだが、読んでおくにこしたことはない。

◆『おばあが笑ってブイV』第一集 週刊レキオ社発行 二〇〇二年一月二〇日 一五〇〇円 ISBN4-901754-00-9
 週刊レキオは琉球新報のおまけ情報誌。現在は連載を休んでいるが、トップページはこの「おばあ」を紹介したページ。れぞ沖縄民衆史の決定版。すでに五〇〇人以上のおばあが紹介されているが、第一集は二〇〇人が掲載されている。
 「壕で子供が生まれたからね、死人の上歩いておしめも洗いに行ったよ」「旦那とは数年しか暮らしていないけど、不思議だね、長男がそっくりさ」「もぉ、あの時代のこと思ったら、戦争ゆうたら・・アーモー、戦争反対は、これが一番よぉ」「いくさや、いちなてぃん わしらん」 そう、おばあが、みんな笑ってVサインして写っている。

◆『豊かな島に基地はいらない ー沖縄 やんばるからあなたへー』浦島悦子著 インパクト出版会 二〇〇二年一月二五日 一九〇〇円 ISBN4-7554-0113-5
 浦島氏は名護在住。今日も忙しく動いている。インパクション、週刊金曜日などに書いたものをまとめたもの。本当はゆっくり読みたいところだが、名護の状況はそれを許さない。

◆『こころ 水の如く-那覇市政16年の回想』 親泊康晴著 沖縄タイムス社 二〇〇二年一月二五日 二六〇〇円 ISBN4-87127-300-8
 彼は、本当にいい人なのである。那覇革新市政を継承させられなかったこと、勲章をもらったことなど、もっと突っ込みたいところだが、それをしないのが沖縄なのである。出版記念、さぼってしまった。

◆『沖縄文芸年鑑 二〇〇一』沖縄タイムス社 二〇〇二年一月二六日 一八八六円 ISBN4-87127-407-1
 第二七回新沖縄文学賞受賞作や佳作掲載、評論や資料も充実。 

◆島言語(しまことば)でわかる『沖縄魚図鑑』悦秀満著 沖縄マリン出版 二〇〇二年一月二七日 一九〇〇円 ISBN4-901008-18-8
 文字通り、沖縄の魚図鑑だから、和名、沖縄名、英名、学名があり、生息地域、食べ方、解説があり、二四八種紹介されている。ぐるくんしか知らない方は、一冊あると便利。

◆『ひょうご部落解放 特集ーみんなが知った?ハンセン病ー』二〇〇二年一月 VOL.103 兵庫部落解放研究所()078-332-0825) 七〇〇円
 この号では、沖縄とハンセン病についても、証言、考察されている。文句をいえば、「沖縄戦」、「宮古南静園」については十分ではない。割付、デザインが素人っぽく読み辛い。けれども、単なる紹介ではない視点があり、うーん、なるほど、と読ませる。

◆『ビックコミックオリジナル』二〇〇二年二月五日号
 「光の島」の第一九話の話は「愛隣園」がモデルです。実話は、先代の園長時代ですが、登場する園長の話の半分は現代の話です。

◆沖縄しまーぐわーコミック『ホテル・ハイビスカス』三 仲宗根みいこ著 ボーダーインク社 二〇〇二年二月二五日 一五〇〇円 ISBN4-89982-021-6
 仲宗根みいこの漫画はギャグ漫画なのだが、沖縄戦や基地がさりげなくでてきて考えさせる。こともあろうに中江裕司(なびいの恋の監督)が映画化するのだそうな。いいとこ取りだな。

◆海・魚・自立経済・エコロジー『いゆまち』第三六号 沖縄地域ネットワーク社(098-874-5040) 二〇〇二年二月二八日 一〇五〇円
特集は「ジュゴンの住む海 八」、 他に沖縄県の自立と産業振興など。

◆沖縄人解体真書『ザ・ウチナーンチュ』仲村清司著 双葉社 二〇〇二年三月一〇日 一三〇〇円 ISBN4-575-29296-6
 ま、そりゃ、ウチナーンチュを「おもしろい」といってしまえば、歴史も文化も違うのだから、面白い話はいっぱいある。著者は例の「おばあ」本やら「大衆食堂」などのウチナーンチュ二世。

◆『子どもとでかける沖縄あそび場ガイド』ちゅらママ隊著 メイツ出版 二〇〇二年三月一五日 一三〇〇円 ISBN4-89577-434-1
 これは各県別に出版されている。一冊あると便利、センスもいい。

◆『宮良長包ー「沖縄音楽」の先駆』三木健著 ニライ社 二〇〇二年三月二五日 二〇〇〇円 ISBN4-931314-51-1
 三木氏は八重山出身で琉球新報記者を経て、現在琉球新報常務、ラジオ沖縄会長。八重山にこだわっている。宮良長包は、今は民謡の古典となった「安里屋ユンタ」、「汗水節」、「鳩間節」や沖縄唱歌「えんどうの花」、記録では戦前の朝鮮・公州公立女学校校歌などの作曲家(一八八三〜一九三九)。三木氏のこだわり、調査に脱帽。 

◆『争点・沖縄戦の記憶』石原昌家、大城将保、保坂廣志、松永勝利著 社会評論社 二〇〇二年三月二五日 二三〇〇円 ISBN4-7845-1420-1
 沖縄県立平和祈念資料館が再オープンして二年経つ。その前の年、「展示改竄」が明るみに出て、県内をゆるがすことになったが、あらためて、何が課題かを整理した。石原は沖縄国際大学教授、大城は元県立博物館館長、保坂は琉球大学教授、松永は琉球新報記者。保守県政による改竄策動については、一九九九年八月一一日付け「琉球新報」のスクープから露見していった。

◆季刊『けーし風(かじ)』二〇〇二年三月 第三四号 新沖縄フォーラム刊行会議 問合せ先=098-832-3224(沖縄大学岡本研究室) 五〇〇円
特集 地域の「振興」とは何だろう